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閑話休題その3「魔王城のゆく年くる年」(挿絵あり)

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閑話休題その3「魔王城のゆく年くる年」

---3rd Eye's---

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「そんな訳で、ぱんぱかぱーん! 「転生したら、ちびロリ娘! 以下略ー」第二部が完結しました!

 皆さん、お疲れ様でした!」

 

 魔王城の一室に設けられた畳敷きの部屋。

 その部屋のコタツに入って、振袖姿で年始気分いっぱいの翡翠の第一声はとってもメタかった。

 

 なお、今回は第二章完結&年末番外編。

 

 本編とは一切関係ないので、その辺予めご了承なう。

 

 尚、翡翠の着る振袖は濃緑基調で、シックな雰囲気。

 さすがに、イラスト起こせるほど余裕ナッシング。

 

「と言うか……翡翠、いきなりそれじゃ誰か解かんない! まずは、自己紹介くらいしろ。ちなみに、瑠璃は瑠璃だ! 毒ロリとか言うんじゃないぞぉ。」

 

 相変わらず、やる気のなさそうな瑠璃。

 こちらは青基調の振袖姿……なのだけど、猫背な彼女が着るとなんとも微妙な感じ。

 

「あ、はい……えっと私、翡翠です! 本編じゃ、最初の方にチョイ役みたいな感じでパンチラして飛んでって以来、出番なし。って、なんですかっ! この扱いっ! 瑠璃ちゃん、なんかおかしいですわ!」

 

「うん、翡翠って初期設定キャラの一人だったんだけどね。やっぱ、空飛ぶくらいしか能が無い上に地味な真面目っ子って設定だったからね。他にも強烈な子たちが一杯出てきちゃった上に、所詮、我々は二線級な半端者。スパロボで言うとカイさんとかバーニィ枠……まぁ、こうなるね」

 

「瑠璃ちゃん……毒舌飛ばしすぎ」


 どよーんとした表情で落ち込む翡翠。


「それはさておき……不穏過ぎるモノローグとラストシーン。作者的には、ワンクッションって感じでスチャラカ外伝回ぶち込んでたけど、どうするんだ? これ」

 

「まぁ、正直風呂敷広げすぎちゃった感は否めませんからね。なんでも、第三章は新主人公で新展開! とかなんとか。」

 

「ファッ?! なにしてんの?」


「まぁ、このまま二章の続きってなるともう延々マジ展開の鬱展開待ったなしなんですよ。そんなの誰得ですよね? なので、思い切って飛ばしちゃおうーって寸法らしいです。どっちみち、この作品の読者傾向として、鬱や暗い展開は望んでないでしょうからね」

 

「どうなんだろね? それ。」


「新章突入……お前誰? そこどこ? みたいな展開も別に珍しくもないですからね。あんまり、長々とダラダラと続けるつもりもないのようなんで、本来の第三章をダイジェストで挟みながら、新キャラ視点で、いっきに終わりまで走り抜ける……つもりらしいです」

 

「ある意味斬新な手法……だねぇ。でも、外伝やらなんやらも挟むつもりらしいし。実際はどこまで長くなるのやら……瑠璃達の出番は……もう無さそうだねぇ。ケッ! どうでもいいけど、さっきからメタ過ぎ」

 

「うーん、そうですね……くろがねちゃんの世界もなんか不穏みたいだし、どうなるのやら。

 外伝回は基本的に自重しないってのが方針らしいけど……本編、シリアスなだけにこんなのでいいのかしら?」

 

「まぁ、いんじゃね? 視点もコロコロ変わる上に回ごとにテンションとかもガラッと変わるカオス小説なんだし。……それにしても、このコタツ……こりゃいかんね。暖かくて、だらけ放題で人間をダメにする要素が満載だわ……とりあえず、翡翠……瑠璃は寝る……あとよろしく!」

 

「ええっ! 私一人でどうしろと?」


「あのさ、人に頼るとか良くないよ! そうだね……よし、ここはサービスって事でとりあえず、翡翠が脱げばよくね?」


「んっと? 瑠璃ちゃん、君は何を言ってるのかなーって、その目とその手つきは何かな? 何かな?」


 瑠璃、ガバッと翡翠に襲いかかる。


「うははーっ! 良いではないか! 良いではないか!」


「あーれーっ! やーめーてーっ! ちょっ! まじでなにしてくれてるのっ!」


 その手際は、見事なもので翡翠もそれなりに抵抗しようとしたのだが。

 あっという間に下着姿に剥かれてしまう……。

 

「翡翠……着物の下に下着は邪道。相変わらずと言うかなんというか……そのやたらゴージャスなフリフリ下着は何?」


 何故か舌打ちと共に、そんな事を言う瑠璃。


「瑠璃ちゃんのバカぁッ! 年越す前に脱がされちゃって、私どうすんのよっ! 着物とか一人で着れないし! あと、詳細な描写とか禁止っ!」

 

「翡翠……何なの? そのナイスバディ……あんた、巨乳設定だっけ?」

 

「一応……Dカップとか要らない設定付きです。えぐえぐ。」


 涙目で胸ガードをする翡翠。

 尚、下着の色は白でレースのフリフリとか、やたら凝った感じの奴。

 

「やったね! これって、巨乳ロ……!」


 瑠璃が最後まで言い終わる前に、翡翠怒りの鉄拳制裁が炸裂。

 腰の入ったストレートをガツンと決めながら、その巨乳がたゆゆんと揺れる!

 

 瑠璃ちゃん、錐揉み回転の挙句、大の字になってダウン。

 

 翡翠選手のTKO勝ち! カンカンカーンッ!

 

 ついでに言うと、殴られた拍子に着物の帯が解けて、瑠璃ちゃんも半脱げ。

 尚、彼女については、着物の基本に忠実なのではいてない……。

 

「はわわっ! やっちゃった……私、ソロでこれからどうしろと?」


 大の字になって、白目を剥いて半裸状態の瑠璃と、その傍らで泣きながら下着姿で正座状態の翡翠。


 どうすんだよ? このカオス。

 

 と思っていたら、いいタイミングで援軍の来援。

 

「仕方ないわね! こうなったら、この場はこのわたしが引き継ぐわっ!」


 襖をガラッと開けて、現れたのはくろがねだった。

 白基調の振袖に赤基調の花柄の羽織を羽織っており、その日本人形のような容貌も相まって、実によく似合っていた。


挿絵(By みてみん)

 

 それに、なんだか見慣れない狐耳の少女を連れている。

 彼女もやっぱり、和服姿……黄色と緑に赤い花柄の振袖姿。

 

挿絵(By みてみん)


「あ、くろがねさん! いないと思ってたら、何処に行かれていたのです?

 それにそちらの狐耳の方は?」


「んー、魔王様の湯に浸かってたら、なんか突然、異世界転移しちゃったみたいで……。色々大変だったの……んで、こっちに帰ってから向こうで撮った写真見せたら、魔王様がテトちゃんにめっちゃ食いついちゃってね! 「実物に会って、わしも狐っ娘と戯れたーい!」とか、わがまま言いだして……。なんかわたしにテトちゃんの抜け毛が付いてたもんで、それを触媒に異世界召喚とかやらかしちゃったの」

 

 魔王様? あんた、なにしてくれちゃってるの状態なのだけど。

 ついでに、向こうでしつらえた二人の振袖もガッツリ再現するあたり、さすが魔王様だった!

 

 ちなみに、魔王様は振袖生テトっちを目にしたことで、満足そうな笑顔と共に力尽きたと言う……。


「あ、あの、くろちゃん……私、元の世界に帰れるのでしょうか。」


 狐耳に狐尻尾の小麦色の髪の少女が控えめに呟く。

 狐耳も尻尾もシュンとうなだれた感じになって、それはそれで可愛らしかった。


「大丈夫! 今、魔王様は電池切れでダウンしてるだけだから……。蹴っ飛ばしてでも、元の世界に戻させるから、安心してっ! ほんと、後先考えず異世界召喚とか無茶やって……ワイズマン様もキレッキレ! けど、さすがにちょっと復活まで時間がかかるから、ここでおソバでも食べて待ってようよっ! なんか、蒼玉さんから後は茹でるだけ状態のおソバとツユもらってきちゃったし!」

 

「はぁ……解りました。あ、あの、ところで、そこの三つ編みの方は……なんで、下着姿なんです? それに……そこで寝てる人は……?」

 

 テトが何とも微妙な表情で、恐る恐ると言った調子で翡翠を指差す。

 下着姿で涙目の翡翠&着物半脱げ状態で白目を剥いて転がる瑠璃。

 

 何らかの修羅場……どんなに鈍いやつでもそれくらい解る。

 

「ん……良く解かんないけど。野球拳でもやってたんじゃないかな……。んで、翡翠ボロ負けて、いよいよ下着まで剥ぎ取られそうになったから、力づくで瑠璃ちゃんはっ倒してうやむやした。……そんなとこじゃないかな。要は罰ゲームかなんかだと思うから、そこはあまり触れないでいてあげるのが乙女の優しさってとこね……」

 

 実際は、全然違うのだけど。

 結果だけ見るとだいたいあってた。

 

 翡翠がめっちゃ首を横に振ってるのだけど、くろがねはガン無視。

 

「わ、解りました。そ、それにしても……」

 

 なんとなく、テトもくろがねもお互いの胸を見つめ合ってから、翡翠の胸を見てため息を吐く。

 二人の思いはなんとなく共通だった!

 

「な、なんなんですか! 二人共っ! 胸がおっきいのっって、不便な事の方が多いんですよっ! 肩も凝るし、何かと言うと揺れるし!」


 そんな翡翠の言い訳を尻目に、くろがねはジト目で翡翠を見返す。


「はい、はい……どうせわたしは未来永劫、Aカップのどヒンヌーですよ。ぶっちゃけ、ブラジャーとかあってもなくても関係ありませんよーだ。姫様と戦ってる時もフルオープンにされちゃったけど、無いから平気とか言われちゃったし……。そうね……肩も凝らないし、揺れるものなんて何一つありません! ねーっ! テトっちっ!」

 

 くろがねが笑顔とと共に同意を求めるのだけど、テトはくろがねよりはある。

 

 和服なので、あまり目立ってないのだけど、くろがねのようにまな板胸ではない。

 肩が凝るとか揺れるとか、そんなご大層なものではないのだけど。

 

 けど、そこで迂闊なことを言うと、地雷でリフティングするようなものなのでとりあえず、満面の笑顔と共にスルーすることにした。

 

「……そ、それより、お腹すきましたね……さっき言ってたおソバでも食べません? 私、似たようなの作った事あるんで解りますよ!」


 そう言って、テトが立ち上がって、この和室備え付けの流し台に向かおうとする。

 

 ちなみに、この部屋……元々魔王様が和風な気分で寛ぐように作った部屋で、お茶や簡単な調理が出来るように流しやコンロ的なものまで完備してあるのだ。


「いいねっ! わたしも手伝うよ! 翡翠は……まぁ、その辺で踊ってて!」


 妙に自信満々な二人の様子に、翡翠は一抹の不安を覚える。

 

 実は彼女の予感は大正解。

 

 くろがねは、そもそも包丁なんて握ったこともない論外レベル。

 

 テトは……料理好きでそれなりに出来ると自分では思っているのだけど。

 その実、あさってな創意工夫で食べ物を毒物に変える特殊スキルの持ち主だった。

 

 ツユもあって、麺もあとは茹でるだけの状態なのだけど。

 その程度とか侮ってると、大惨事を生む……それがコイツらダメインの持つスペシャルスキルと言うものなのだ!

 

「あ、あの! 私がやりますね! テトちゃんもお客様なんですから、ここは私がやりますっ!」

 

 そう言って、翡翠は包丁の刃の上を持つという器用な持ち方で、何故か真っ先にネギを切ろうとしていたくろがねから包丁を奪い取り、手近に置いてあったエプロンを装備する。

 

 ただし、下着姿で。

 結果……なんか、ますますエロくなった。

 

「ちょっ! 翡翠……なんかそれもう! かんっぺきにアウトな感じなんだけどさっ!」


 巨乳ロリ三つ編み&下着エプロンとかマニアックな姿にさすがにくろがねも動揺を隠せず、ツッコミを入れる。


「ううっ……私だって、好き好んでこんなカッコしてる訳じゃないんです。」


 言いながら、ブラの肩紐がズレてて、思わずポロリしそうになる翡翠。

 何と言うか、まさにサービス! まさかのこの場の主役であった!

 

 やったね! 翡翠ちゃん!

 

「あー。」


 ナチュラルにそんな事をやってる翡翠に、なんとなく事情を察したくろがねが天を仰ぐ。

 

(うん、テトちゃん……翡翠に服着せちゃダメだかんね!)


 テトにだけ聞こえるように、小声で囁くくろがね。 


(はい? 何でですか?)


(自分が脱がされたくないのなら……ね!)


 くろがねだって、馬鹿じゃない。

 

 翡翠がサービス要員としての役割を一手に引き受けているからこそ、自分達は安泰なのだ。

 彼女が服を着る=次は誰? のロシアンルーレット状態になるのは必然だった。

 

 つまり、スケープゴートと言うやつだった!

 

(もう、自分達は脇役で良いじゃん! 頑張れ、翡翠っ!)

 

 そんな訳で、くろがねは開き直った。

 

 翡翠も料理に集中しているようで、下着エプロンスタイルについては気にしてないようだった。

 けど、その後ろ姿は何と言うか……とっても卑猥だった。

 

 思わず、テトと揃ってその後ろ姿を見ていたくろがねは、頬を赤く染めると視線を逸らす。

 

「えっと、とりあえず……。テトちゃんの自己紹介でもしよっか。こっちの読者の方には訳わかんないだろうし」

 

 くろがねのメタ発言。

 今回は外伝括りなので細かいことは言いっこなしでお願いします!

 

「あ、はいっ! 私、テト=イーハトーブと言います。志島踏破さん作「YES/NO『青春デビューに失敗した人間が、異世界デビューを成し遂げられるか?』」と言う作品のヒロインやってます!」


「うんうん! テトちゃんって、ちょっとぽや~んとしてるけど、まさにヒロインの鏡って感じの良い娘だよねー。わたしもいきなり異世界転移とかなっちゃってすっごい困ってたんだけどね。泣きそうになってたとこを助けてもらっちゃった!」

 

「私の世界って、たまに異世界転移してくる人っていますからね。それにくろがねさんみたいなちっちゃい女の子が一人で途方に暮れてたら、普通助けたくなります」

 

「……テトちゃん、なんか後光見えるよ? まぁ、とにかく詳細は志島氏作の外伝でも見てもらうとして……。なんでも、作者はテトっちを妙に気に入ったらしくて、思いつきでキャラデザ起こして一方的に送りつけるとかやらかしたんだってさ。今回に至っては、和服Verまで作っちゃったくらいだから、お察し。まぁ、何と言うか……宣伝乙なんだけど、よろしくー!」

  

 そして、その結果がこれだよ。

 

 尚、作品のURLは下記のURLをコピペどーん!


 http://ncode.syosetu.com/n3409do/


 テトちゃんカワユスとか思った人は是非一読を!


 やれやれなくらい酷いメタ回なんだけど、この作者に自重とか反省とか言う言葉はない!

 

  

「えっと、くろがねさん達は誰と喋ってるんですか?」


 手際よく年越しソバを完成させた翡翠が4人分のおソバを持って、コタツに入ってくる。

 一人分多いんだけど、一応瑠璃が復活した時の事を考えてのこと。


 かがむ時、またブラの肩紐がズレてて完全ぽろり状態になってしまったのだけど、さり気なくさっと体を動かしてテトがガード!

 テトちゃんの優しさ炸裂によるファインプレーによって、カメラアイの視点はテトの狐耳が写っているだけだった。

 

「ひぁああっ! み、見ました?」

 

「えっと……翡翠さん、今のは嫌でも目に飛び込んできたと言いますか。大丈夫、とりあえずしまってくださいっ!」


 同性と言えど、さすがにポロリを見せつけれるのは色々恥ずかしいのだ。

 翡翠さん、自重なう。

 

「ひ、翡翠……今のはさすがにダメでしょ。そこまでやられると、さすがにドン引きだよ? と言うかわざとやってる? まぁ……確かに美乳って奴だったけど……さすがに、そこまでやると持たざる者への侮辱じゃね?」

 

 二人の言葉に翡翠が涙目になる。

  

「わ、わざとじゃないんです! 私、痴女じゃないですーっ!」

 

 別にそこまで言ってないのだけど。

 

 翡翠の叫びとともに何やら魔術が発動。

 

 辺りの空気がゆっくりと回転を始める!

 

「はい、キャンセルーッ!」


 すわ、まさかの爆発オチと思いきや、くろがねがコマンドワード(?)と共に指を鳴らすとそれだけで翡翠の暴走しかけていた魔力が霧散する。

 

 くろがねの対魔術師の切り札、マジック・キャンセラーだった!

 

 テトも一応、魔術師の端くれで簡単な魔術を使えるのだが。

 今の一瞬の馬鹿げたレベルの魔力の応酬に思わず、呆然とする。

 

 ちなみに、今の攻防だけで翡翠は並みの魔術師10人程度で発動するような儀式魔術クラスの風魔法を発動しようとして、くろがねは20人分くらいの魔力を叩き込んで、それをあっけなくキャンセルしてしまった。

 

(こ、この人達……なんか色々おかしいです)


 街中で変な騒ぎとか起きなくて、よかった~とテトは今更ながらに安堵する。

 

「翡翠……爆発オチとかやめてよねー。それと今回もう一人、ゲストいるので紹介しとくね。 結乃ゆいのちゃん、カモーン!」

 

 そう言うと、ショートボブ……要するにおかっぱ頭の白いセーラー服姿の女の子が襖を開けて現れる。

 

挿絵(By みてみん)


「……やぁっと、私の出番じゃな! 出待ち待機もいい加減飽きとったとこなんじゃ。えーっと、私なぁ……次章からの主人公「雪宮結乃ゆきみやゆいの」と言おるで。中学一年生やっとるんじゃ! よろしゅーお願いするんじゃ。って、お狐さま! お狐さまがおるでーっ!」

 

 結乃のっけから、ハイテンション。

 テトにめっちゃ食いついたらしく、耳とか尻尾を興味深げにサワサワする。

 

「は、はじめまして……です。ゆ、結乃ちゃんですか……お、同い年くらいですかね?」


「うふふ……初めましてじゃあ! テトちゃんだっけ! 背丈とか同じくらいじゃけん! そんなもんじゃ! クロちゃん! 私、このお狐さまとも、一緒に遊べるんか?」

 

「残念……テトちゃんは今回限りのゲストだから、本編には絡んできません」


「そっかー! 残念じゃのー! お狐さまぼっこーかわええのになー」


「次章は、このナチュラルのじゃロリ娘とわたし、くろがねのコンビが中心で現実世界でのお話になるのです!」

 

「そじゃっ! いわゆる魔法少女モノみたいな感じなんじゃ!」


「な、なんか、魔王様みたいな喋り方の娘なんですね……」


 もはや、その勢いに押されっぱなしな翡翠。

 結乃も一瞬その下着エプロン姿にぎょっとした顔をするのだけど。

 

 こう見えて彼女は空気が読める娘。

 くろがねをちら見すると、何事も無かったかのように微笑む。

 

ちごおるで……私のこれはネィティブ岡山弁じゃ! 岡山は幼女からおばはん、じっちゃん、ばっちゃん大体こんな感じなんじゃー」

 

「の、のじゃロリの国?」


「せじゃ! ちなみにぐずぐずしとるとお母ちゃんとかに、はよしねーっ! って怒られたりするんじゃ」


「ど、どんな虐待よ……それ。」


 さすがのくろがねも言葉なし。

 なお、この言葉は、作者も言われた覚えあり。


「よそもんは皆、そう言うんじゃ……要は相手がもたもたしょーる時に、いい加減、キレた時に出る女言葉なんじゃ」

 

 もはや、結乃が何言ってるのかよく解らなくなってきたくろがね。

 しょーるってなんだろ? 日本って広いのね……としみじみ思う。


「あ、あははー! 結乃ちゃんの岡山弁講座でしたぁっ!」


 はっちゃっけ過ぎな結乃ちゃんにストップを掛けるべく、くろがねがまとめる。

 なお、作者もコイツこんなはっちゃけた性格だったのかー! と驚愕しているなう。

  

「そ、そうですねー! ささ、皆さん! おソバどうぞ! あ、結乃ちゃんのぶんもありますよっ! と言うか、これ何人前あるのよ……」

 

「わっ! ソバじゃっ! ソバなんて滅多に食わんけど、そう言えば今日は大晦日じゃったなぁ。

 と言うか、うまっ! なんじゃこれーっ!」


「ふわぁ……懐かしい味だわぁ……けど、よく出汁とか作れたね!」


「おツユは蒼玉さん特製らしいです。この世界のモノのあり合わせみたいなんですけど……。作り方とか素材はナイショです……とか言って教えてくれませんでした。あ、テトちゃん、おソバには余計なものは入れない! これマナーなんですからねっ!」

 

 テトが袖から出した怪しげなスパイスらしきものを目にした翡翠が目ざとく制止する。

 何を入れようとしたのかは解らないが、きっとファインプレイッ!

 

「あ、はいっ! いえ、少しひと味足りない気がして……そう言う事なら、普通に食べますね」


 翡翠に見つかり、ギクッとした顔でその怪しげな小瓶を袖へしまい込むテト。

 良く解らないが、肌身離さず持ち歩いているらしかった。


(クロちゃん……あの瓶の中身、紫色だったけど、お狐さまは何を入れようとしとったんじゃろな?)


(わ、わたしもよく解かんないよ……異世界も色々あるんじゃないかな? なんせ、店員さんがシャッシャッセーとか変な言葉で通じ合ったりとかしてたからね)

 

(異世界ってのはおもろいなぁ……私もそのうち、クロちゃんやテトちゃん達の世界で遊べたりするかな?)


(あり得るかもね……この作者、カオス属性らしいから。思い付きで何ブチ込んで来るか、誰にも予想付かないわ)


(わはーっ! 楽しみが広がりングじゃっ!)


 何だかコソコソと耳打ちし合うくろがねと結乃。

 この二人は二人でなんだか息ピッタリだった!

 

「あ、それよりも! もうすぐ日付が変わりますよ!」


 壁掛け時計を見ながら、翡翠が慌てたように付け加える。

 そう、今まさに新年カウントダウンが始まろうとしていた……。


「そうだった! んじゃ、結乃ちゃん! テトちゃん! それと翡翠も! そーれでいっくよーっ!」

 

 時計の針が5秒前……4、3、2、1……!

 

「そーっれっ!」

 

「「「「あけまして、おめでとーっ!」」」」



 そんな訳で、新年明けましておめでとうございます!

 

 読者の皆さん。

 今年も「転生したらちびロリ娘! 色々パクって物理最強、兵器錬成の女王目指します!」をよろしくお願いいたします!

 

「次章タイトルは、『魔砲少女すくらんぶるユイノ!』なんじゃ!」


 ……えっと、結乃の言ってることはマジです。

 

 第三章の章題は「魔砲少女すくらんぶるユイノ!」となります。


 それでは、このへんで……御機嫌ようっ!

 

 ハッピーニューイヤーッ!

 

 皆様にとって、今年が良き一年でありますように……。


挿絵(By みてみん)

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