おそろいの物
夏休み。
カレとの楽しい日々は、あっという間に過ぎていった。
そしてカレがドイツに帰る日・・・・・・
2007年10月8日(月) 23:29
(回想文。あたしは今、憂鬱のまま)
旅行中、
カレと色んな話をした。
日本について。
ドイツについて。
日本製品、ドイツ製品について。
それからお互いの共通の趣味である『写真』について。
あちこち色んな写真を撮って
見比べた。
数ヶ月前、
あたしが
「花火大会に行きたい」
と言ったことを
カレは、覚えてくれていた。
カレにとっては、有給休暇で
夏休み。
あたしたちは
肩寄せ合って
一緒に花火を見た。
それが
この夏、1番の思い出。
カレがドイツに帰るという日、
あたしは泣いた。
今まで
夜になって
不安になって
暴れたときは
いつもそばにいてくれた人・・・・・・。
これから夜
また1人になるんだ・・・・・・
そう思うと 淋しかった。
あたしは最後の日、
朝から暴れた
「あなたが帰るなんて、考えたくない!!」
大泣きして
薬飲んだ
ホテルのチェックアウトの時間を過ぎると
フロントから電話がかかってきた。
カレは
あたしが気分が悪いから延長させてくださいと
英語で頼んでくれた
《時間は、まだある。だから落ち着いて。
ドイツに帰るけど、逃げない。
これからも連絡をとるから》
カレは言った。
「そんなの信じない!!」
あたしは叫んだ。
《時間はあと少ししかないんだよ。その時間を有意義に過ごしたい》
その言葉を聞いて
あたしは
ますます 泣いてしまった。
「イヤだ。離れたくない!!」
《いい? 俺はドイツに帰らなきゃいけないんだ。
また会うから。分かるでしょ?
できるだけ毎日、連絡するから》
カレと残された時間は
あと何時間だろう?
あたしは
コクリとうなずいて
いつの間にか眠ってた。
起きて我に返った。
うゎ、、、、、もうこんな時間!!
あたし達は
駅に行った。
カレは
博多から
東京へ戻らなきゃいけなかったから。
新幹線で・・・・・・。
あたしは見送った。
離れ離れ、か・・・・・。
ほんとは
ペアリング欲しかったんだけど
言い出せなかった。
新幹線に カレが乗って
発車のベルが鳴って
あたしたちは
時間が許す限り急いで
話したいことを話した。
ドアが閉まる直前、カレが
《ちょっと待って!》
と言った。
待てって言っても
新幹線は待ってくれないよ?(笑)
カレはカバンから
ペンを取り出して
あたしにくれた。
《これ、お守り! 持ってて!
おそろいだよ? ペアリングじゃなくてごめん・・・》
「あ、ありがとう・・・・・」
おそろいの何かを持ってるとさ、、、、
心がつながってる感じするでしょ?
だからペアリングが欲しかったんだ。
今回は ペア "リング" ではなかったけれど
あたしは
いつもカレがくれた
銀色のペンを
大事に持ち歩いている
気分が悪くなったり
緊張したら
そのペンを取り出すんだ
カレが
そばにいてくれる気がするから
安心できるんだ・・・・・・