この世で最も残酷な
――サリア教正典 第二章より抜粋。
――人よ、神と共にあれ。
笑みをこぼし、野に栄えるために。
神を信じる人は、幸福である。
他者と共に寄り添う喜びがある。
神を信じぬ人は、幸福である。
安楽の地は、彼らのために開かれるのを待っている。
…………
――原典はここからしばらく失われている――
神の御力は、光となり、魔を払い、人々は安楽を手に入れる。
…………
神を信じよ。
安楽の地に開く門は狭かれど、それこそが唯一の方法なのだから。
…………以下省略。
――サリア教外典 第六章より抜粋。
――愚かな人々は、悪魔にそそのかされ、正しき者を傷つけ、貶め、妬んだ。
――原典はここからしばらく失われている――
――悪しきそれらに向けて、神に遣わされた御使いが手をかざすと、その者らはたちまち焼けただれた。
外海より現れた悪魔は、ついに最果ての地に追い詰められた。
そこは魔に相応しく、おぞましく、穢れた場所である。
人の栄えることを神は望まれた。
…………
ここを安楽の地とするよう、神は望まれた。
御使いの加護により、その地は栄え、人は野に増え、地に満ちることが約束された。
悪魔は暗き木々の(原典は、ここから先は失われている)――