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アリスの日記1


 ――アリス・クラックス諜報員の私的日記より抜粋。


『――あの年増エルフをなんとかして欲しいとアロマ様に言おうとしたら、お使いを頼まれた。

 言われた通り胃薬を買ってきたら、今度はご飯を持ってきてほしいと言われた。

 言われた通りご飯を持って言ったら、次はお茶を持ってきてほしいと言われた。

 言われた通りお茶を持って言ったら、ぬるいと言って投げつけられた。


 アロマ様ひどい。でも好き。



 アロマ様、しばらくしたら機嫌が直ったみたいで良かった。


 それに、話を聞いたらあの人間もそのうち追い出せるみたいだし。


 やったね!


 でも、結局対象の観察は続けろってさ。


 年増エルフは抑えておいてくれるって言うけど、正直もうめんどい。

 めんどくさい。


 アロマ様もしょっちゅう面倒くさいと言っているけど。


 偉くなってもやっぱり面倒なことはあるのかな。


 頑張って、アロマ様!



 ――そう言えば、ピュリアと少しお話した。


 彼女がアロマ様の言ってたゲームのお目付け役に選ばれたらしい。


 あんな人間、こっそり殺しちゃえばいいと思うんだけど、魔王様とかがゴネてるんだって。

 魔王様は尊敬してるけど、アロマ様を困らせるのはちょっといただけない。

 めっ。


 あたしが監視役をするのは秘密らしいから、ピュリアにも隠れてお仕事をすることになる。

 折角だからピュリアの仕事ぶりも見ててあげよっと。

 

 あと、なんかピュリアの様子が変になったらすぐ報告しろって言われた。


 どうも、アロマ様はエレクトラ様の一件が気になっているみたい。


 確かに、あの方が人間に執着するなんて変だとは思うけど。


 もしかして惚れちゃったのかな。


 もし人間なんかに懸想しちゃったんなら、馬鹿みたい。


 まあ、魔力痕跡が無かったって言うんだから大丈夫だとは思うけどさ。


 人間ごときに何ができるんだってーぇの。


 魔王様も、さっさと人間なんか皆殺しにしちゃえばいいのに。


 精々、あの人間が死に怯える様を笑ってやろう。


 あいつがさっさと死んだら、あたしの仕事も減るんだし』



 ――以下、空白が続く。 



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