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シル・ストア~第1部 風の通り道  作者:
第2章 北の辺境民

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20/21

03_石碑に答えを告げ

突然の浮遊感から解放されたレノンは立ち直り首を振る。

どうやら洞窟か何かの様で、壁面の光苔がうっすらを薄暗く辺りを照らしていた。

周囲を見ると少し離れた場所からジーンが手招きをしていた。

「レノン、こっちこっち。」

隣のムードは背を向け石碑を見ている。

その肩にはフレイが乗っていた。

「素早い・・・」


3人は石碑を囲んで首を傾げる。

「何も書かれてないね?」

「ああ、そうだな。下手に触ると何が起こるか分からないからまずは周辺を確認しよう。」

ムードは止まり木を出すとフレイは飛び跳ねるような足取りで肩からそちらに移った。


ムードよりも高さのある石板には表面には凹凸があり、3人並んでも余裕な位の幅がある。

中心に水晶の様なものが埋め込まれており、そこから放射線状に線が刻まれ、さらにらせん状に線が描かれている。

「この水晶がキーなのかな?」

「触ってみる?」

「いや、まずは棒で押してみよう。」

収納から麺棒を出し、押してみる・・・反応はない。

麺棒を仕舞って手袋をした手で触ってみる・・・反応はない。

ムードが手袋を外して触ってみる・・・反応が少しあった!

石碑の正面が薄っすらと光り、消える。

「反応はあったね。」

「ジーンじゃないと反応しないのかな?」

それに対し、様子をずっと確認していたジーンが言う。

「これ・・・1種のコアじゃないかな。」

「コア?なるほど力を籠めないと反応しないのか。」

そう言ってバイクを起動するように水晶に力を籠める。

「眩し・・・」

3人が手を翳す先には画面が現れていた。


「何々曲を選べ!?」

古いハーレナ語で書かれたメッセージを読み上げ、ムードは素っ頓狂な声を上げた。

画面の下には幾つもの曲名が表示されている。

「・・・どれが正解なんだ・・・」

「・・・ノーヒントじゃきついぞ・・・」

「・・・」

少し沈黙した後、レノンが言った。

「単に曲を選ぶだけで良いんじゃない?」

「そうだな。何かしないと先に進まないし。」

「ジーン、どれにする?」

レノンの問いにジーンは真ん中位の曲を示す。

「月の子守唄。」

「理由は?」

「昔、母さんがよく唄ってくれた。」

「なるほど、月の民に所縁の唄か。

「それで良いんじゃない。」

ムードはそれを押した。


3人は石碑に寄りかかってゼイゼイと荒い呼吸をしている。

「・・・まさかの音ゲーだったとは・・・」

「・・・これが問いの答え・・・」

「・・・外れだったら泣く・・・」

ムードの選択に画面は告げる。

「曲に合わせて光を押せ」と。

えっ?と思う間もなく石碑に光が現れた。

押すタイミングは光が一番強くなった時が正解の様でそのタイミングの時が一番綺麗な音が鳴る。

最初の内はのんびり曲に合わせて光を押していたが曲が終わる度にテンポが上がっていく。

その上、光る場所も中心から離れて上に下に右に左に考える間も無く、ひたすら光を追いかける。

光を押すたび、薄暗かった洞窟は明かりに満ちていく。

先程、やっと曲の終わりで大きく輝き曲は終わった。

「これ・・・どう考えても最後の方は子守唄じゃないよね・・・」

「・・・これで眠れる子供がいるなら見てみたい・・・」

3人掛かりでやっとである。

ジーン一人なら身長の問題で押し切れなかっただろう。

「・・・でも、神様達は楽しんでいたみたい・・・」

3人は気が付いていないがフレイが止まり木の上で足踏みをしたり、羽や首を動かしてノリノリで楽しんでいた。


フレイが高い声で鳴いた。

「・・・正解・・・だったみたいだね。」

フレイが示す方を見ると扉が現れている。

「よし行くか。」

ムードの声に3人は立ち上がった。

閲覧、有難うございます。


まさかの音ゲー・・・

理由は里についたら明らかになります。

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