~振り返り~
何もない、何も変わらない、誰にも変えられないと思っていた毎日に光が差し込んだ。
急に差した光は、またいつの間にか消えていくことを知らず、夢を見てしまった。
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平凡な街に生まれた私(遠藤桜)は、物心がつくまで父の実家に住み、一人っ子ということもあり、両親や親戚から大切に大切に育てられてきた。
小学校に上がる際、隣町に引っ越したものの何も変わらない毎日を過ごしていた。当たり前のように学校に行き、当たり前のように遊び、すくすくと育った私は、大人特に先生との会話がとても好きだった。学校が大好きな私は、教員という将来の夢を持ち、苦手な運動などにも励みながら、高校では進学校に入学することができた。
それからは毎日のように学校と家の往復、予習と復習の日々、勉強の楽しさが分からなくなり、学習から逃げ、何も変わらない毎日を過ごしていた私だったが、高校2年生に上がった時、私の心に光が差し込んできた。
まさか光になるとは思ってもいなかった。最初は私の心に土足で踏み込んできて、嫌悪感しかなかった。なのに、徐々にそれがうれしくなって、声をかけられるのが待ち遠しくなっていた。
私が、先生を好きになるなんて。。。