第6話 8秒に一度のスキ
襲いかかる、刺の嵐!
「黄金の瞳よ!奴の弱点を教えてくれ!」
視界が真っ黒に染まる。
「まただ、あの時と同じ......」
ダルセロスとの戦いの時と同じ様に、黄金の瞳はホムラの問いに対して暗闇をうつす。
「教えてやろうか?どうして何も見えなくなるのか!」
シャルセヌスからの一言。
「お前、知っているのか?」
「あぁ、教えてやるよ!黄金の瞳はどんな真実でも見通す事が出来ると言われているが、何かを傷つける方法や消し去る方法は示すことが出来ないんだよ!例え、その対象が邪神であってもなぁ!!」
ホムラは頭の整理をする。
シャルセヌスの言った事に加えて今までの事を考えると、封印する方法も消し去る方法とされて瞳で見る事ができないからダルゼロスの倒し方が分からなかった事に気づく。
神龍器の場所を見る事も出来ないと神龍は話していたが、これは加護を受けていくに連れて克服する事が出来るのだろうか?
「なるほどな。どうしてお前がそんな事を知っているのかは分からないけど、納得出来たよ。仕方が無い、頭使って考えるしかないってことだね!」
ホムラが笑う。
「頭を使って考える?そんな事をする前に君はワタシに殺されるんだよ!!それぇ!それそれぇ!」
シャルセヌスの体についている何千本もの棘がホムラに向かって飛んでいく!
黒い翼を広げ、回避するホムラ。
反撃を狙っているが、棘を避ける事に手一杯で、相手に近づくことが出来ない!
「クソっどうにかスキをついて反撃しなきゃ。」
「ワタシの体の棘は撃っても撃っても無限に生えてくるのだ!」
止める事なく棘を撃ち続けるシャルセヌス。
このままでは少しずつ体力を削られ、そのままやられてしまう!!
しかしホムラはすでに勝機を見出していた。
「8秒だ!」
ホムラはシャルセヌスの棘のラッシュが8秒に1回、僅かに弱まる事に気づいた。
「そこだあああああああああああああああああ!!」
その一瞬、一気に蒼い炎を解き放つ。
「なあああぜえええええええだあああああ!!!!!」
桃色硬貨の邪神、シャルセヌス 散る。
シャルセヌスの中から、ピンク色のコインが4枚出てきた。
「これは一体なんだろう......」
取り敢えず持っておくことにした。
「いーやお見事お見事!!」
遠くから見ていた巡礼者たちがホムラに近寄る。
「貴方は、神龍の血を持つ少年ですね。皆、貴方の事を待っていたのです。貴方の為に宴を開きましょう。ささ、こちらへ。」
巡礼者に導かれ、聖地の中心へと向かうホムラ。
道中、多くの人に称賛された。
宴が始まる!




