第4話 新たなる戦いの始まり
ホムラの戦いは、まだ始まったばかりだ。
ダルセロスとの戦いから、半年が過ぎたある日。
「モンズ、ごめん。僕、やっぱり世界の為に戦うよ。」
ホムラはモンズに別れを告げる。
「うん、ホムラならそう言うと思ってた。ワタシの事は心配しなくていいよ。でも、たまにはここに帰ってきてね。一人はやっぱり、寂しいから。」
ホムラは黙って頷いた。
「金色の瞳よ!世界を救う、本当の方法を教えてくれ!!」
ホムラはずっと、こうする事を恐れていた。
瞳を通して、今までしてきた事は全て間違っていたとを伝えられたら、モンズとの平穏な日々を奪われる様な事になったらどうしようと。
しかしもう、世界を救う覚悟は出来た。
金色の瞳に写ったのはミラの神話に登場する
ロードン十七柱だった。
ロードン十七柱はかつて世界を混沌に陥れた男「ロードン」が使役していた十七体の邪神たちの事である。
あのダルセロスも、ロードン十七柱が一、怠惰の邪神として名を馳せていた。
神話の中では十七柱は全員、ダルセロスと同じ様に英雄グリンネによって封印されたはずだが......封印が何者かによって解かれたと言うのか?
しかし、ホムラにはそんな事よりも納得がいかない事があった。
十七柱の悪魔たちを倒した所で真の平和が訪れるのかと。
しかし、ここで何もせずに止まるわけにも行かない、答えが見つかるまで戦い続けよう。
そう心に誓った。
「金色の瞳よ!ロードン十七柱の場所を!うっ!」
バタッ
「ホムラ!大丈夫!?」
ホムラはその場に倒れた。
暗闇。
ここは......どこだ......?
「限界だ。」
これは、神龍の声だ。
「半年前の邪神との戦いで蒼い炎を何日も放ち続け、黒い翼で時を越え、戦いの後も友の拒絶の力を受けぬ為に蒼い炎で常に身を守り、その末に金色の瞳を連続で使おうとしたな。倒れてしまうに決まっておる。」
神龍の話を聞き、流石にそうかと納得するホムラ。
「それに、お前の中に眠る私の力はまだ半分も開放されてはいない。これから邪神たちと戦うのだろう?ダルセロスとの戦いにも勝てたとは言えない結果を残しながら、奴と同等かそれ以上の力を持つ邪神を相手にするなど無謀が過ぎる。」
神龍の言葉に、ホムラが反抗する。
「じゃあどうしろって言うんだよ!?力が目覚めるまで戦わずに待てって事なの?」
荒ぶるホムラに神龍はこう告げる。
「力が目覚めるまで待つのでは無い。お前自身が、私の力を目覚めさせるのだ!」
力を求めて!




