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神龍の血を持つ少年ホムラ  作者: えのしぃ
第5章 悪夢の都マァマムーズカシィ
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第19話 監禁されたホムラ

第5章 クライマックス!

 最後の神龍器に向かって歩き出そうとするホムラだったが、突然目の前が真っ暗になる。

「なんだ、これ!?」


「どうしたのホムラ!?ってあれ?消えちゃった!おーいホムラーどこいっちゃったのー!?」

「ホムラくん!もしかしてアイツのせいかも!」

 辺りを見渡すトウカにビビアンが声をかける。

「ホムラくんは多分、監禁の邪神に閉じ込められたんだと......思う。」

「監禁の邪神!?早く助けに行こうよ!」


「そうはさせません。」

 目の前に執事服を着た、大量の箱を周辺に浮かせながら笑うおじいさんが現れる。

「私は、ロードン十七柱二番、監禁の邪神カーク•シブロック。よろしくお願い致します。」

 丁寧にお辞儀をするカーク。

「貴方が監禁の邪神!ホムラを何処にやったの?」

「神龍の少年の事ですかな?それなら私の究極監禁空間、【無限の箱】の中に閉じ込めておきました。」

「無限の箱?」

「ええ、この空間の中に入ったが最後、どんな手段を使っても脱出する事はできません。」

 懐から取り出した紅茶を飲みながら話す。

「大丈夫だよ、トウカちゃん!アイツを倒しちゃえば、能力も解除されてホムラくんも助かるから!」

 ビビアンがトウカの方にニコッと笑いながら話す。

「おや、貴方はビビアンさん。我らを裏切るとは、やはりレンノさんの事が許せなかったのでしょうか?」

「まあ、大体そんな感じだよ。それじゃあトウカ、とっととアイツ倒しちゃおう!」

 ビビアンとトウカが戦闘態勢に入る。


「それは困りますね。対して戦闘能力の無い老人一人が若者二人を相手するなんて出来ませんよ。監禁だけを生業とした戦闘能力の無い私にはなおさら。出てきなさい、ゼロ、ピンクドア!」

 カークがそう言うと、ハーブフォンの森で出会ったロボットによく似た白いロボットと桃色の髪の毛でサイドテールの女の子が現れる。


「紹介しましょう、ロードン十七柱三番、開かない扉の邪神ピンクドア•ロック。そして零番、殲滅の邪神シーピーユー•ゼロです。」


「ねー、カーくんどうしたのー?あ、敵さん来ちゃったのかぁ......倒せって事ねハイハーイ!」

 桃色の髪のピンクドアが怠そうに話す。

「殲滅、殲滅、殲滅、殲滅、殲滅、殲滅。」

 ロボット、ゼロはそう言ってトウカの方へと走っていく。


 ゼロと距離を取りながら空色の風で刃を飛ばすトウカ。

「十七柱は一番から十七番までって聞いてたのに......アイツは一体何者なの!?」

「貴方たちが過去に戦ったであろうロボットのオリジナルが、このゼロです。昔、ゼロは十七柱の五番だったのですが、改造により力が増した事と、劣化コピーが出来た事によって零番へと格上げになったのです。」

それを聞いて、ビビアンは驚く。

「森にいたのは、劣化コピーだったって言うの!?あれ程の強さがあると言うのに!?」

「この事は二桁番の邪神にしか伝えていませんからね。貴方が驚くのも、無理は無いでしょう。」


 ゼロがビビアンに光線を放つ、が浮き輪の力で弾かれて放った自身の元へと戻っていく。そのまま直撃し、痺れて動けなくなる。

「トウカちゃん!」

「うん!」

 トウカの身体から龍の尻尾が生えてくる。

「おりゃああああああ!」

 その尻尾をゼロに思いっきり叩きつける!

 地面と共にバラバラに砕けるゼロ!

「戦闘不可です。機能停止します。」


「やったねトウカちゃん!」

「いえーい!」

 二人でハイタッチをする。

「次はあの女の子だね。」

「いや、その前にカークを狙おう。ピンクドアの弱点は、ホムラくんが持ってるから!」

「どういう事かは分からないけど了解!先にカークだね!」


「ゼロが破壊されてしまうとは......仕方がありません、勝てる気がしませんが、私も戦いましょう。」




 同刻ホムラの様子 カークの究極監禁空間【無限の箱】内


「ここは......どこだ?」

 目覚めたら、そこは草原だった。しかし、普通の草原ではなく大きな立方体がゆっくりと降って来たり、大きな土管がたくさん置いてあったりした。殆どの土管の中にコンクリートか詰められており、中に入る事は出来なかった。


 ホムラは黒い翼でトウカたちのもとへ戻ろうとするが、翼が動かず羽ばたく事が出来ない。地面、空、あらゆる所を攻撃してみたが、全く意味がない。


 金色の瞳に脱出の仕方を問うが、カークが倒れる姿が映るのみ、カークを倒さない限り出れないのでは無いかと推測する。

ホムラはトウカとビビアンが助けてくれる事を信じて、待つことにした。


 三十分後


 世界が崩れていく。どうやら、カークは倒され監禁がとかれたようだった。すぐにトウカたちのもとへ翼を使って飛んでいく。




 ホムラが戻ると、そこには開かずの扉の邪神ピンクドアと戦うトウカとビビアンの姿があった。

「ホムラ、おかえり!」

「ホムラくん!無事で良かった!」

 二人がホムラを迎える。

「二人が僕をあの世界から助けてくれたんだよね!ありがとう!」


「いや、こんなん勝てるわけないですやん。でも逃げるのもなんか恥ずかしい。仕方がない、やるか。」

 ピンクドアが襲いかかる。


「ホムラくん!君がシャルセヌスを倒したときに拾ったって言ってた、あのピンク色のコインを取り出して!」

「え?わ、分かったよ。」

 ホムラがピンク色のコイン四枚を取り出す。


「きゃー!それ欲しい!めちゃくちゃ欲しい!」

 ピンクドアが目をキラキラさせている。

「欲しい?」

「欲しい!」

「じゃあ交換条件ね。これからウチらに手を出さない事。カトロンとロードンの弱点を教える事。約束してくれたらニ枚、カトロンとロードンを倒すまで守り抜けたらもう二枚上げるよ。」

 ビビアンが交渉を始める。

「そんな事でいいの?オッケー!約束するよ!」


 この後、ピンクドアはホムラたちにカトロンの弱点をすべて教えた。ロードンの弱点は知らないと話したが、金色の瞳で嘘をついていないか確かめたら、本当に知らない事が判明した。


「それじゃあワタシは帰るから、戦いが終わったら、ちゃんとピンクコイン持ってきてよね。」


 こうしてカーク、ピンクドア、ゼロとの戦いは終わった。


 残るは一つの神龍器と一体の邪神、そして邪神達の主君ロードンを倒すだけである。

ついに、最終章開幕!

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