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神龍の血を持つ少年ホムラ  作者: えのしぃ
第4章 心を知らないロボット
16/23

第16話 涙が流れる理由

ロボォット!(迫真)

 レンノがホムラにとどめの一撃を喰らわせようとしたその時。


「守る事は こころですか?」


 ロボットが二人の間に割り込み攻撃を弾く。

「どうしてお前が!?」

 ホムラはロボットを見て驚愕する。

「あなたと共に過ごせば、心がなんだか分かるような気がしたからです。」

「え?」


「なんだてめえは!!ブッつぶす!!」

 レンノが何度もパンチをするが、ロボットには全く効いていない。コーンコーンと金属音が鳴り響く。


「丸鋸の邪神ソコトーレンノ、仲間への攻撃を裏切り行為とみなし、排除します。」

「裏切りものはお前だろおおがああああ!」


「ライデンブレード、射出します。」

 ロボットが胸のあたりから電気を帯びたコマを発射する。暴れているレンノに直撃し電気が流れる。

「クソが!身体が動かねぇ!」

 電撃によって体が麻痺し、レンノは動くことが出来ない!


「スピニングアーム、フルスロットル、レジェンドコンビネーション、開始します。」

 レンノに向かって熱を帯びた足で飛び蹴りをし、吹き飛んだところを腕で叩きつける。地面に叩きつけられた瞬間に光線を放ち、もう一度打ち上がった所を足で踏んづける。


 最後に胴体を中心に両腕をプロペラの用に回転させ突進する。ホムラとトウカにこれをした時の10倍の速さで腕が回っている。


「レジェンドコンビネーション。完了しました。」


「んぐあああああああああ!」

 ソコトーレンノ、再起不能!

「貴様あああああ許さんぞおおおお!!」

 灰になって消えていく。



「勝った......の?」

 先程まで気絶していたトウカが起き上がって困惑する。

「僕じゃないよ、あのロボットが倒したんだ。」

 ホムラはロボットの方に指を指しながら話した。


「レンノ......レンノ......ぐすっ。」

 ビビアンが突然泣き出す。

「ビビアン、どうしたの?」

「実は、レンノはウチの彼氏なの。本当はとっても優しくて、毎日一緒に遊んでた......だけどある日、ロードン十七柱の一番であり統率者の、うつろの邪神カトロンによって精神を破壊されてしまったの。」

「そんな......」

 ホムラとトウカは、彼女にかける言葉を見つける事が出来ず、ただ静かにビビアンの事を見ていた。


 ロボットが、こぼれ落ちた涙を見てビビアンに問う。

「この水は、こころですか?」

「これは涙って言うの。悲しい気持ちに染まってしまった心を洗い流してくれる水だよ。涙が悲しみを洗ってくれるから、明日には笑顔でいれるの。」


「では、こころとは、なんですか?」

「分からないよ。分からないからきっと、心なんだよ。」




 ホムラとトウカ、そしてビビアンは蒼い炎の力で数十分で傷を癒やし、残り二つの神龍器が待つ、悪夢の都マァマムーズカシィへと向かう準備をする。


「ロボット、君はこれからどうするの?」

「この森を龍の血の戦士から守ります。」

「あ、うん。分かった頑張ってね。」

 どうやらロボットは自分たちが龍の戦士だと言う事に気づいていないのだとホムラは一瞬思ったが、分かっていて敢えて見逃してくれているのだと言う事を察し、そう答えた。


「それじゃあ僕たち、行くね!」

「イッテラッシャーイ!」

 ポッタン達が手をふる。


「それじゃあトウカ、手を!」

「うん!」

「黒い翼よ、悪夢の都マァマムーズカシィに羽ばたけ!」


「ホムラくん、トウカちゃん、それじゃあまたあっちで落ち合おうね!」

 ビビアンは邪神たちが利用している、裏の回廊を使って悪夢の都まで向かうようだ。羽ばたく二人に手をふる。


 残る邪神は一番から四番、七番の合計五体。

神龍器の加護は残り二つ。


 冒険は終わりへと近づいていく。

残り6話!

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