第15話 僅かな希望、絶望の命日
敵組織の幹部の人数でよく使われるのは4、7、8、10、13だよね。
ホルブダルクがそれぞれ融合する前の姿に戻る。
「ボクっち達、消えるんだね。」
「アア......ソウサ......ココデオワルノサ......」
「認めたくねぇ、認めたくねぇよ!!」
ゲソルブーク、クリホーダイン、ブロスパイクの体が少しずつ灰になって消えていく。
「ムナシイ......キエルノガ......コワイ......」
「まあ、そう怖がる事も無いかもな!俺達三体皆で逝けるだけ、幸せなのかもしれないな、そうだよな!」
「そうだね、あと最後まで一緒にいるって約束。果たせたって考えれば、悪くは無いかもね。」
「アリガトウ......フタリノオカゲデ......オチツイタヨ......」
「礼なんていらねーよ!俺様達は仲間じゃねぇか!」
「そろそろ完全に消えるね。」
「ああ、でもお前らと一緒ならって考えたら、そう悪くは無いって思えてきたぜ!」
「ミンナイッショダカラ......シアワセダ......」
「じゃあな、心の友よ。」
「ええ、来世でまた会おうね。」
「タノシカッタ......」
三体の身体は完全に灰となり、消えていった。
それを少し離れた所から、ロボットは見ていた。
「こころ......とも......たのしい......ありが......とう?」
ハーブフォンの森 湖前
「彼らにも彼らの生き方があって、その為に戦ってるんだって。僕、今まで考えた事も無かった。それを分かった上で、武器を持ち立ち上がる事が戦いって言うのかな?」
自分の掌を見ながらホムラが語る。
トウカがホムラの掌を、自身の両手で包み込む。
「トウカ?」
「分からない。だけど私たちは戦わなければならないの、その先の平和を目指して。」
「......」
次の日、ホムラたちは再び、原初の世界樹の元を訪れる。
「今日は、あのロボットはいないみたいだね。」
「今のうちに、加護を受けちゃお!」
世界樹に祈りを捧げる二人。今回は邪魔をされること無く、50分ほどで儀式を完了した。
「今回は、前より早く終わったんじゃ無いかな?」
「慣れたのかもね!!」
二人はお互いを見て笑う。
「結構長いんだねー!神龍の儀式とやらは。二人ともお疲れ様ー!!」
儀式を後ろで見ていたビビアンが声をかける。
「儀式が終わったようだな。残りの神龍器二つは、邪神達の封印されし土地。悪夢の都マァマムーズカシィにある。準備ができ次第行くとしよう。」
神龍がホムラに、次の目的地を伝える。
「悪夢の都マァマムーズカシィ......分かった!」
「ブッつぶす!!」
ホムラ達の後ろから声が聞こえる。
「テメーらをぐちゃぐちゃにしてー!!」
声の先には全身に回転する丸鋸を纏っている、巨漢の姿があった。こちらに向かってゆっくりと歩いてくる。
「彼は......アイツはロードン十七柱六番、丸鋸の邪神ココトーレンノ!」
ビビアンが二人に伝える。
「砕け散れ!ぶったおぉーーーーーーす!」
突然高速移動しホムラの顔を掴み、そのまま地面へと叩きつけるレンノ。物凄い怪力だ。
「ホムラ!大丈夫!?空色の風!うおおりゃぁあああ!」
トウカがレンノに向かって攻撃するが、全て弾かれてしまう。
「ゴミ虫が!どりゃあああああああ!」
ホムラを地面に押さえつけながら、トウカに蹴りを入れようとする。
「危ないトウカちゃん!」
バイーン!蹴りがトウカに届く前にビビアンがその前に立ちふさがり、攻撃を弾く!が、ビビアンも強すぎる蹴りの衝撃に耐えきれず倒れてしまう。
「ビビアン!」
「あー弱い!貧弱!雑魚が!」
レンノが怒り吠える。自身の体から丸鋸を引きちぎり、ビビアンを心配するトウカに向かって思いっきり投げる。
「キャーッ!!」
腕に直撃する、あまりの激痛に倒れるトウカ。
「つまらん!ここで全員死ねい!!」
全く歯が立たない。レンノに慈悲の心は無く、会話が通じる事も無いだろう。ここでホムラ達の冒険は終わってしまうのか!?
え!?主人公がやられて連載打ち切り!?