#04
#04
一人暮らしの修斗の家は大学院から徒歩数分。付き合ってから何度も通ったこの部屋には、私のためのハンガーやスリッパが揃っている。
コートを脱いでハンガーにかけると、修斗が後ろから抱きついてきた。
「寒かったーーー」
スリスリと私の首元に鼻を押し付けて、暖をとる様子はさながらワンコのようで。よしよしと頭を撫でてあげると、ふふふ、好きって頰にキスをしてくる。
暖房が効くのが待てない様子で2人でベッドに潜り込むと、修斗は腕枕をしてくれて、すっぽりとその胸の中に収まった。
「もうすぐクリスマスだね」
「今年は風邪ひかないでよ?」
「大丈夫だよ」
付き合って初めてのクリスマスは、修斗が風邪をひいて満足に会えなかった。だから、今年はゆっくり会えることが楽しみで。
「今年はどうする?どっか行く?寒いけど」
「お家でぬくぬくするのもいいかもね」
「じゃあ、ホールケーキ買いたい!」
雪乃は何のケーキが好き?と、頭を撫でる。その手つきが優しくて安心する。ウトウトしながら話していると、小鳥のようにチュッチュと短いキスをしてくる。
おでこや、頰、まぶた、鼻頭とキスをしてくるものだから、くすぐったい。
「もう寝ちゃうの?」
「んー…、あったかくなってウトウトしてた」
「まだ寝ちゃダメだよ」
キスが艶かしいものに変わる。手が私の胸に触れた。洋服の上からのやわやわとした刺激に、物足りなさを感じているとセーターの下に手を忍ばせられ、パチンとフックが取られた。
「あ、」
「取っちゃった〜〜」
ねぇ、まだ寝る気ある?と聞くけど、答えなんかわかりきってるはずで。もう…と呆れ顔を作ったけど、今度は私からキスをしにいった。
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