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ブラッド・チルドレン  作者: フミナベ
5/12

【白き死神の白夜叉】と【ゴーレム・マスター】

奇襲してきた【ブラッド・チルドレン】の【ゴーレム・マスター】の異名を持つ9番隊隊長のゴンザレスとその部下達。


エルクは、同じ学園の生徒を守ったが、生徒を庇って右腕を怪我した。


一方、アリスはゴンザレスと交戦するが、近くに教師や生徒がいるため、切り札である【テンペスト】が使えず、仕方ないので、まだ未完成のエルクから教わった【風華旋】を使うが、ギリギリのところで、ゴンザレスに届かずに失敗に終わり、残りの力も僅かに陥り、ゴーレムと一体化したゴンザレスの巨大な拳が迫る絶体絶命のピンチにエルクが到着した。


エルクは、アリスに口づけをして封印を解いてデス・サイズで、ゴーレムと一体化したゴンザレスの巨大な拳と体を真っ二つした。

【ライティア(こく)・ライティア学院(がくいん)・グランド】


エルクを(かこ)っている【ブラッド・チルドレン】9番隊(ばんたい)のゴンザレスが(ひき)いる部下達(ぶかたち)とゴンザレスが召喚(しょうかん)したゴーレム3(たい)が、一斉(いっせい)にエルクに(おそ)()かる。


月華聖天流奥義(げっかせいてんりゅうおうぎ)三日月(みかづき)

「エルク!だめ!」

エルクは大鎌(デスサイズ)(よこ)()ぎはらう(よう)()るい、大鎌(デスサイズ)から三日月(みかづき)(かたち)をした巨大(きょだい)(ひかり)斬撃(ざんげき)(はな)つと同時(どうじ)にアリスの制止(せいし)(こえ)()こえた。


「「アース・ウォール」」

エルクの正面(しょうめん)にいる【ブラッド・チルドレン】(たち)回避(かいひ)()に合わないと判断(はんだん)し、土壁(どへき)(つく)()して(ふせ)ごうとする(もの)やゴーレムの(うし)ろに避難(ひなん)する。


しかし、(ひかり)斬撃(ざんげき)土壁(どへき)やゴーレムを軽々(かるがる)と切断(せつだん)して【ブラッド・チルドレン】(たち)()()いた。


(ひかり)斬撃(ざんげき)威力(いりょく)(おと)えることなく、そのまま()(すす)学院(がくいん)建物(たてもの)(はし)切断(せつだん)してしまい、切断(せつだん)された部分(ふぶん)(おお)きな(おと)()てながら崩壊(ほうかい)した。


「あれ…?手加減(てかげん)したのに…」

エルクは、破壊(はかい)してしまった建物(たてもの)呆然(ぼうぜん)()(つぶや)いた。


「ここは、(おれ)一人(ひとり)十分(じゅうぶん)だからアリスは先生達(せんせいたち)(たの)んだ」


「わかったわ」

アリスは(うなず)いて教師達(きょうしたち)のもとへと()かった。


エルクは、アリスの姿(すがた)()えなくなるまで見送(みお)り、(いま)だに驚愕(きょうがく)して呆然(ぼうぜん)()()くしている【ブラッド・チルドレン】に()(かえ)る。

「さて、じゃあ、(ひさ)しぶりに能力(ちから)解放(かいほう)したし、準備運動(じゅんびうんどう)()くか」

大鎌(デスサイズ)(にぎ)っているエルクの聖霊力(せいれいりょく)気配(けはい)()えたと同時(どうじ)素早(すばや)(うご)いて正面(しょうめん)にいる【ブラッド・チルドレン】の背後(はいご)(まわ)った。


「「なっ!?」」

ゴンザレス(たち)は、驚愕(きょうがく)した(こえ)をあげた。


「まずは、一人目(ひとりめ)だ」

「ぐぁ」

素早(すばや)く【ブラッド・チルドレン】の背後(はいご)(まわ)ったエルクは、(もと)とはいえ仲間(なかま)相手(あいて)でも容赦(ようしゃ)なく大鎌(デスサイズ)()()ろして【ブラッド・チルドレン】の背中(せなか)()って(たお)した。


(つぎ)だ!」

【ブラッド・チルドレン】を(たお)したエルクは、すぐに(うご)いて左側(ひだりがわ)にいる【ブラッド・チルドレン】に()かって(はし)()す。


そして、エルクは(なが)れる動作(どうは)で、反応(はんのう)出来(でき)ていない【ブラッド・チルドレン】を次々(つぎつぎ)に(たお)していく。



仲間達(なかまたち)(たお)される光景(こうけい)呆然(ぼうぜん)()()くして()ていたゴンザレスは(われ)(かえ)り、()()(しば)りながら(こぶし)(ちから)()れて(にぎ)()める。


「はぁぁぁ」

ゴンザレスは、大剣(たいけん)(かか)げて聖霊力(せいれいりょく)(たか)める。


ゴンザレスの周囲(しゅうい)大地(だいち)亀裂(きれつ)が入り、上空(じょうくう)()(あが)がり、エルクの頭上(ずじょう)(ひろ)いグランドの半面(はんめん)ぐらいの(おお)きさの巨大(きょだい)(いわ)(かたまり)出来上(できあ)がった。


膨大(ぼうだい)聖霊力(せいれいりょく)感知(かんち)したエルクは、【ブラッド・チルドレン】を(たお)しながら頭上(ずじょう)見上(みあ)げた。


「お前達(まえたち)退()け!メテオ・ストライク」

ゴンザレスは、(かか)げていた大剣(たいけん)()()ろすと(とも)巨大(きょだい)(いわ)(かたまり)がエルクを()(つぶ)(よう)降下(こうか)する。



【ブラッド・チルドレン】は、すぐにその()から退避(たいひ)した。


月華聖天流奥義(げっかせいてんりゅうおうぎ)三日月(みかづき)

エルクは、その()から(うご)かずに(からだ)(ひね)り、大鎌(デスサイズ)(よこ)にふり(はら)って大鎌(デスサイズ)から三日月(みかづき)(かたち)をした(しろ)(ひかり)閃光(せんこう)斬撃(ざんげき)(はな)った。


エルクが(はな)った三日月(みかづき)斬撃(ざんげき)は、ゴンザレスが(はな)った巨大(きょだい)(いわ)(かたまり)簡単(かんたん)()(ふた)つに切断(せつだん)した。


()(ふた)つに切断(せつだん)されたゴンザレスの巨大(きょだい)(いわ)(かたまり)は、グランドに落下(らっか)して轟音(ごうおん)(とも)大地(だいち)()れ、衝撃波(しょうげきは)砂埃(すなぼこり)()った。


「やはり、これでも無理(むり)か。噂通(うわさどお)りの馬鹿(ばか)火力(かりょく)だな。それより、お前達(まえたち)。まずは、()()け!(たし)かに、死神(しにがみ)(うご)きは(はや)いが、実際(じっさい)俺達(おれたち)より(すこ)しだけ(うご)きが(はや)いだけだ。圧倒的(あっとうてき)死神(しにがみ)(うご)きが(はや)(かん)じているのは、死神(しにがみ)聖霊力(せいれいりょく)気配(けはい)(まった)(かん)()れず、不意(ふい)をつかれているからだ。だが、俺達(おれたち)死神(しにがみ)復讐(ふくしゅう)するために対策(たいさく)訓練(くんれん)をしてきただろ!」


「「ハッ!」」

ゴンザレスの(はなし)()いた【ブラッド・チルドレン】(たち)冷静(れいせい)なり、(ちい)さく(えなず)いて行動(こうどう)(うつ)った。



砂埃(すなぼこり)視界(しかい)(わる)(なか)、エルクの背後(はいご)から【ブラッド・チルドレン】(たち)(おそ)()かる。



エルクに接近(せっきん)した【ブラッド・チルドレン】の一人(ひとり)は、(けん)()()ろす。


「おっと…」

聖霊力(せいれいりょく)感知(かんち)したエルクは、(からだ)(よこ)(かたむ)けて【ブラッド・チルドレン】の攻撃(こうげき)回避(かいひ)し、バックステップして距離(きょり)()ろうとするが、左右(さゆう)から【ブラッド・チルドレン】(たち)一定(いってい)距離(きょり)(たも)ちながら()りつく(よう)にエルクを()う。



エルクの左右(さゆう)(はし)っている【ブラッド・チルドレン】(たち)が次々(つぎつぎ)にエルクに(おそ)()かる。


エルクは左右(さゆう)(うご)いたり、(からだ)(かたむ)けて攻撃(こうげき)器用(きよう)(かわ)したり、(あし)()()ばしたり、()っている大鎌(デスサイズ)()部分(ぶぶん)攻撃(こうげき)したりして(たお)す。


「チッ、人数(にんずう)(おお)いな」

エルクは、舌打(したう)ちする。


エルクが交戦(こうせん)している中、二人(ふたり)の【ブラッド・チルドレン】はジャンプして上空(じょうくう)からエルクを(おそ)()かる。


「くっ」

エルクは、両手(りょうて)大鎌(デスサイズ)()()げて攻撃(こうげき)()()めて()(かえ)した。


しかし、【ブラッド・チルドレン】(たち)は、(ふたた)びエルクに(おそ)()かる。


「やはりな、にらんだ(とお)りだ。(たし)かに、お(まえ)大鎌(デスサイズ)驚異的(きょういてき)破壊力(はかいりょく)があるが、その反面(はんめん)、その巨大過(きょだいす)ぎる武器(ぶき)だと小回(こまわ)りが()かず、重量(じゅうりょう)(おも)(うご)きにくく接近(せっきん)されたら(なに)もできないだろ?様子見(ようすみ)は、もう十分(じゅうぶん)だな。アース・ストロング・アーマード」

()(ほこ)った(よう)()みを()かべるゴンザレスは、大剣(たいけん)(かか)げてアース・ストロング・アーマードを(とな)える。


ゴンザレスの(よろい)は、巨大(きょだい)な4(ほん)(うで)がついた(よろい)変化(へんか)した。


「この(よろい)はゴーレムやガーディアンよりも(かた)強固(きょうこ)だ。接近(せっきん)して、すぐに()わらせてやる!」

ゴンザレスは、エルクに()かって(はし)る。


「そういえば、お前達(まえたち)()らないのか。なぜ(おれ)が【(しろ)死神(しにがみ)】から【(しろ)死神(しにがみ)白夜叉(しろやしゃ)】と()われる(よう)になったのかを」


「そんなこと()るか!」


エルクは大鎌(デスサイズ)手放(てばな)し、大鎌(デスサイズ)(ひかり)粒子(りゅうし)となって()えた。


「ん?観念(かんねん)したか?()け!お前達(まえたち)()わらせろ!」

「「了解(りょうかい)!」」

ゴンザレスの指示(しじ)(したが)って、4(にん)の【ブラッド・チルドレン】がエルクに()()かる。


「この(おろ)かな者達(ものたち)断罪(だんざい)せよ!断罪(だんざい)(つるぎ)

エルクは、左手(ひだりて)(まえ)()すと()(しろ)(さや)におさまった(かたな)(あらわ)れると共にローブ姿(すがた)だったエルクの服装(ふくそう)()(しろ)で所々(ところどころ)に青色(あおいろ)刺繍(ししゅう)(はい)った着物姿(きものすがた)になり、(ひとみ)金色(こんじき)から紅蓮色(ぐれんいろ)変化(へんか)した。


「「な、(なん)だと!?」」

「そんな馬鹿(ばか)なっ!」

エルクに(おそ)()かった【ブラッド・チルドレン】(たち)は、驚愕(きょうがく)した。


月華聖天流奥義(げっかせいてんりゅうおうぎ)秘伝(ひでん)夜桜(よざくら)

エルクは、【ブラッド・チルドレン】(たち)驚愕(きょうがく)している(すき)見逃(みのが)さずに()にも(とど)まらない(はや)さで居合(いあ)()りをする。


エルクの周囲(しゅうい)にいた(すべ)ての(もの)が、一瞬(いっしゅん)だったが(あた)りが(やみ)(おお)われ、その(やみ)(なか)にエルクが()らされており、エルク(そば)(さくら)()一本(いっぽん)だけ()えていて、エルクの居合(いあ)()りと(とも)(さくら)(はな)びらが()光景(こうけい)()えた。


「「ぐあっ」」

エルクに()()かった4(にん)の【ブラッド・チルドレン】(たち)は、胴体(どうたい)()られて激痛(げきつう)(はし)悲鳴(ひめい)をあげて(たお)れた。


()られた【ブラッド・チルドレン】4(にん)(からだ)から()一滴(いってき)()ていなかったどころか、(まと)っている(すな)(よろい)(きず)一つなかった。


エルクの断罪(だんざい)(つるぎ)は、精神(せいしん)直接(ちょくせつ)攻撃(こうげき)ができる能力(のうりょく)()っていた。


そのため、どんなに頑丈(がんじょう)強固(きょうこ)(よろい)でもエルクの断罪(だんざい)(つるぎ)(まえ)では無意味(むいみ)なのだ。


「ど、どうなっている!普通(ふつう)一人(ひとり)1つの能力(ぶき)しか所有(しょゆう)できないはずだ。それなのに、何故(なぜ)(まえ)大鎌(デスサイズ)とその(しろ)(かたな)召喚(しょうかん)できるんだ!?」

()(まえ)(しん)じられない出来事(できごと)にゴンザレスは、()(みだ)す。


「わざわざ、親切(しんせつ)(おし)えるわけがないだろ」

エルクは、ゴンザレスに()かって(はし)り、()(まえ)()ちはだかる【ブラッド・チルドレン】(たち)()(たお)していく。


「あと(のこ)るは、お(まえ)だけだな。ゴンザレス」

「く、(くそ)が!」

ゴンザレスは、(さけ)びながら(よろい)背中(せなか)から()えた巨大(きょだい)な4(ほん)(うで)()ばし、それぞれ(こぶし)(にぎ)()めてエルクに連打(れんだ)する。


エルクは、ゴンザレスの(こぶし)(すべ)(かたな)(はじ)いていくが、負傷(ふしょう)しているエルクの右腕(みぎうで)にゴンザレスの(こぶし)(かす)り、エルクの右腕(みぎうで)から()()()った。


「どうだ!」

ゴンザレスは余裕(よゆう)がある(よう)()()ったつもりだったが、実際(じっさい)(ほお)()きつった状態(じょうたい)のままだった。


「たかが、この程度(ていど)(かす)(きず)()わせただけで、そんなに(よろこ)んでいるんだ?ゴンザレス。まさかとは(おも)うが、これで()わりか?」

エルクは右手(みぎて)口元(くちもと)位置(いち)()げ、右腕(みぎうで)から()(こう)(したた)れた()()める。


「くっ」

(どうする?今度(こんど)大剣(たいけん)間合(まあ)いまで接近(せっきん)して攻撃(こうげき)手数(てかず)()やすか…。いや、それだと死神(しにがみ)間合(まあ)いに近付(ちかづ)()ぎて反撃(はんげき)がくる)

ゴンザレスは、()()(しば)恐怖(きょうふ)()(とど)めながら必死(ひっし)思考(しこう)する。


「そろそろ決着(けっちゃく)をつけるか、ゴンザレス」

エルクは、(かたな)剣先(けんさき)をゴンザレスに()けた。


(くそ)、まだだ!」

ゴンザレスは、(よろい)(まわ)していた聖霊力(せいれいりょく)(すべ)(にぎ)っている大剣(たいけん)()める。


大剣(たいけん)巨大化(きょだいか)し、()()まされた石包丁(いしぼうちょう)(よう)漆黒(しっこく)(かがや)きを(はな)つ。


「ウオォォ」

ゴンザレスは、力一杯(ちからいっぱい)巨大化(きょだいか)した大剣(たいけん)()()ろした。


面白(おもしろ)い!」

エルクは、不敵(ふてき)(わら)いながら断罪(だんざい)(つるぎ)聖霊力(せいれいりょく)()めると、断罪(だんざい)(つるぎ)()(くら)むほどに(かがや)(はな)つ。


「ハッ!」

エルクは、(かたな)(した)から(すく)()げる(よう)(うえ)()()いた。


エルクの()(しろ)(かたな)とゴンザレスの漆黒(しっこく)巨大(きょだい)大剣(たいけん)衝突(しょうとつ)する。


ゴンザレスの漆黒(しっこく)巨大(きょだい)大剣(たいけん)は、意図(いと)容易(たやす)切断(せつだん)された。


「なっ、なんだと!?」

驚愕(きょうがく)するゴンザレス。


一方(いっぽう)、エルクはゴンザレスの大剣(たいけん)切断(せつだん)した直後(ちょくご)、すぐに(たか)真上(まうえ)にジャンプをする。



ショックから()(なお)ったゴンザレスは、ずっと()ていた切断(せつだん)された自分(じぶん)大剣(たいけん)から()()らしてエルクの(ほう)()たが、そこにエルクの姿(すがた)はなかった。


「ど、何処(どこ)だ!?あいつは何処行った?」

ゴンザレスは(あせ)りながら(あた)りを見渡(みわた)すが、エルクの姿(すがた)()つけられない。


「ここだ、ゴンザレス」

「くっ」

上空(じょうくう)からエルクの(こえ)()こえ、(そら)見上(みあ)げたゴンザレスは、太陽(たいよう)(ひかり)()(くら)んで()(つむ)った。


月華聖天流奥義(げっかせいてんりゅうおうぎ)鳴神(なるかみ)

エルクは降下(こうか)しながら(かなた)(うえ)から()()ろしてゴンザレスを()った。


「ぐぁ」

()られたゴンザレスは、全身(ぜんしん)(かみなり)()たれた(よう)激痛(げきつう)(はし)り、ふらつきながら意識(いしき)()びそうになったが()っている大剣(たいけん)地面(じめん)()()して(もた)れかかり、どうにか()えた。


「うっ、ハァハァ…。やはり、【(しろ)死神(しにがみ)】だな。やはり、お(まえ)は、総隊長達(そうたいちょうたち)(おな)じぐらいの実力(じつりょく)があったか…。うっ…」

ゴンザレスは大剣(たいけん)(もた)れかかった状態(じょうたい)で、(あら)くなった呼吸(こきゅう)(ととの)えながらエルクを(にら)みつけるが、ゴンザレスの口元(くちもと)(わら)っていた。


「エルク、こっちは片付(かたづ)いたわ。(わたし)手伝(てつだ)うわ」

教師(きょうし)援護(えんご)()かっていたアリスは、【ブラッド・チルドレン】(たち)気絶(きぜつ)させて拘束(こうそく)()わったのでエルクの援護(えんご)しに()た。


「いや、こっちもすぐに()わる。それにしても、怪我(けが)して片手(かたて)だったとはいえ、あの鳴神(なるかみ)直撃(ちょくげき)しても(たお)れずに意識(いしき)(たも)っているとは(おどろ)きだな。だが、ゴンザレス。もう満足(まんぞく)(うご)くことすらできないだろ?大人(おとな)しく投降(とうこう)しないか?お(まえ)だけでなく、お(まえ)部下達(ぶかたち)死刑(しけい)にはならない(よう)(おれ)国王(こくおう)(たの)むから、どうだ?」

エルクは、(かたな)(こし)()けてある(さや)におさめた。


「ハァハァ…。帝国軍(ていこくぐん)だけでなく、(おな)組織(そしき)(やつ)らから冷徹(れいてつ)冷酷(れいこく)だと(おそ)れられていた【(しろ)死神(しにがみ)】と()われたお(まえ)が、ハァハァ…。俺達(おれたち)(いのち)(たす)けたいだと!?(わら)わせるな。どういう(かぜ)()(まわ)しだ。ぐっ…ハァハァ…。それに、まだ(おれ)にも()(ふだ)はあるんだ」


「ま、まさか…。やめろ!ゴンザレス!」


「ハァハァ…。【(しろ)死神(しにがみ)】、お前達(まえたち)だけでなく、この(くに)大半(たいはん)()()んでやるぞ。さらばだ【(しろ)死神(しにがみ)】。ラスト・レクイエム」

ゴンザレスはエルクの静止(せいし)()()り、()みを()かべながらラスト・レクイエムを(とな)えた。


ラスト・レクイエムは、自分(じぶん)()宿(やど)している聖霊(せいれい)()(はな)禁術(きんじゅつ)だった。


ゴンザレスは、白目(しろめ)()いて体全身(からだぜんしん)血管(けっかん)()()りなり、(ふたた)体全身(からだぜんしん)(つち)がまとわりついて巨大(きょだい)なガーディアンの姿(すがた)となったが、(さき)ほどのガーディアンの姿(すがた)とは(ちが)い、今回(こんかい)のガーディアンは(さら)(ばい)ほど巨大(きょだい)姿(すがた)はドス(くろ)邪悪(じゃあく)なオーラを(はな)っていた。


ガーディアンの胸元(むなもと)中央(ちゅうおう)には、ゴンザレスが(はりつけ)にされた格好(かっこう)()(うしな)っている。


「グォォォ!」

暴走(ぼうそう)したガーディアンは猛獣(もうじゅう)(よう)獰猛(どうもう)(くち)(ひら)き、醜悪(しゅうあく)雄叫(おたけ)びをあげて衝撃波(しょうげきは)(はな)つ。


ガーディアンは、()につくものを手当(てあ)たり次第(しだい)破壊(はかい)していく。


大馬鹿野郎(おおばかやろう)が!」


「エルク、あなたは(やす)んでいなさい。あとのことは、(わたし)(まか)せて」


「ありがとう、アリス。気遣(きづか)ってくれて。だけど、これは(むかし)とはいえ(おな)組織(そしき)(もの)ととしてのケジメをつけたいんだ」


「そう、わかったわ…」

アリスは、エルクの()わりにゴンザレスにトドメを()そうと(つた)えたが、エルクは(ことわ)った。


()い、デス・サイズ」

エルクは断罪(だんざい)(つるぎ)解除(かいじょ)し、(ふたた)大鎌(デスサイズ)召喚(しょうかん)して両手(りょうて)大鎌(デスサイズ)(にぎ)()める。


月華聖天流奥義(げっかせいてんりゅうおうぎ)三日(みか)…。アリス!」

「きゃっ」

エルクは、ガーディアンと一体化(いったいか)しているゴンザレスにトドメめを()そうとした(とき)上空(じょうくう)から膨大(ぼうだい)聖霊力(せいれいりょく)気配(けはい)(かん)()ったエルクは攻撃(こうげき)中断(ちゅうだん)してアリスに()()いた。


エルクとアリスがガーディアンの(そば)から(はな)れた瞬間(しゅんかん)上空(じょうくう)から一本(いっぽん)金色(こんじき)(ほのお)()(くも)()()けて物凄(ものすご)いスピードで()ってきた。


暴走(ぼうそう)したガーディアンも(すこ)(おく)れて、上空(じょうくう)から()ってくる金色(こんじき)(ほのお)()気付(きづ)き、(そら)見上(みあ)げた瞬間(しゅんかん)金色(こんじき)(ほのお)()がガーディアンの胸元(むなもと)中央(ちゅうおう)にいるゴンザレスの心臓(しんぞう)(つらぬ)き、地面(じめん)()()けられる(よう)にガーディアンが転倒(てんとう)した。


そして、ゴンザレスの(むね)()()さった金色(こんじき)(ほのお)()()(くら)むほどの(はげ)しい(ひかり)(はな)った瞬間(しゅんかん)(くも)()()けるほどの巨大(きょだい)炎柱(ほのおばしら)発生(はっせい)し、ゴンザレスだけでなく巨大(きょだい)なガーディアンを()()くしていき、やがてガーディアンは(はい)()わり跡形(あとかた)もなく消滅(しょうめつ)した。


金色(こんじき)(ほのお)()炎柱(ほのおばしら)は、ゴンザレスが消滅(しょうめつ)したとほぼ同時(どうじ)()金色(こんじき)粒子(りゅうし)になり霧散(むさん)し、炎柱(ほのおばしら)終息(しゅうそく)した。



「アポロンか」

大鎌(デスサイズ)解除(かいじょ)したエルクは制服姿(せいふくすがた)(もど)っており、アリスに(おお)(かぶ)さっている状態(じょうたい)(つぶや)いた。


「あ、ありがとう、エルク。お(かげ)(たす)かったわ」

間近(まじか)にエルクの(かお)があったアリスは、(かお)()()()めながら視線(しせん)()らしてお(れい)()った。


「もう大丈夫(だいじょうぶ)だな」

アリスを()()めていたエルクは、アリスを(はな)して()()がり、(たお)れているアリスに()()()べた。


アリスは、エルクの()()って()()がる。



「あの攻撃(こうげき)は、アポロンで間違(まちが)いないな」


「ええ、そうね」

エルクとアリスは、ゴンザレスがいた場所(ばしょ)()る。


ゴンザレスがいた場所(ばしょ)は、巨大(きょだい)なクレーターができており、大地(だいち)赤黒(あかぐろ)(やき)()()けていた。



「あそこにアイツがいるな。ゆっくりと()りてきている」

エルクは(はなし)ながら上空(じょうくう)見上(みあ)げ、アリスもエルクが(ゆび)をさした上空(じょうくう)を見上げる。


上空(じょうくう)から水着姿(みずぎすがた)赤髪(あかがみ)ロングヘアーの二十歳(はたち)ぐらいの女性(じょせい)足元(あしもと)(ほのお)(まと)いながら、ゆっくりとエルクとアリスの(そば)()りてきた。


「やっほ~!お(ひさ)しぶりね、アリスちゃん。何年(なんねん)ぶりかな?」

女性(じょせい)は、笑顔(えがお)()かべてアリスに()()る。


「お(ひさ)しぶりです、アスカ(さま)(たす)けて(いただ)き、ありがとうございます。あと、聖戦(せいせん)()われた日以来(ひいらい)です」


()いよ()いよ、()にしないで。そもそも、(わたし)は【ブラッド・チルドレン】のゴンザレスが此方(こっち)()るって情報(じょうほう)(はい)ったから始末(しまつ)しにきたからね。それより、そっか~。アリスちゃんとは、そんなに()っていなかったんだね。()ないうちに(おお)きくなって、ますます可愛(かわい)くなったね。ん?その(となり)いる(おとこ)()、もしかして…」

エルクに気付(きづ)いたアスカは、上半身(じょうはんしん)(まえ)()(よう)(かたむ)けて(かお)をエルクに近付(ちかづ)けてよく()る。



アスカにエルクが【(しろ)死神(しにがみ)白夜叉(しろやしゃ)】とバレたら(ころ)()いが(はじ)まると(さと)ったアリスは(あわ)てる。

「あ、あのですね!」


「は、はぁ~ん。さては、(きみ)はアリスちゃんのコレだったりする?」

アスカは、()っているかの(よう)に自信満々(じしんまんまん)に右手(みぎて)小指(こゆび)()不敵(ふてき)()みを()かべる。


「やはり、そう()えます」


「おっ!」

エルクの言葉(ことば)()(かがや)かせるアスカ。


「ち、(ちが)います。エルクは(わたし)のボディガードです!勘違(かんちが)いしないで(くだ)さい、アスカ(さま)。そ、それに、エルクも勝手(かって)なこと()わないで!」


「そっか~、(はず)れたか~(ざん)ね~ん。でも、あながち間違(まちが)っていないと(おも)ったのにな」

笑顔(えがお)()かべて自分(じぶん)(あたま)(さわ)るアスカ。


アリスは、左手(ひだりて)自身(じしん)(むね)()ててホッと(むね)()()ろす。



「ところで、アスカ(さま)


(なに)?エルク(くん)だっけ?」


(おれ)結婚(けっこん)して(くだ)さい!」

エルクは、咄嗟(とっさ)にアスカに()()くが、アスカはひょいっと(よこ)移動(いどう)して()けた。


そのため、(かわ)されたエルクはヘッドスライディングで地面(じめん)(すべ)った。


「あ~、ごめんね、エルク(くん)気持(きも)ちは、とても(うれ)しいのだけど。(わたし)(よわ)男性(ひと)興味(きょうみ)がないのよね~。だから、(わたし)結婚(けっこん)したいなら最低(さいてい)でも聖剣(せいけん)にならないとね。じゃあ、(わたし)用事(ようじ)がまだあるから。あ、そうだった。アリスちゃん、今回(こんかい)みたいに【ブラッド・チルドレン】を()かけたら(おし)えてね。(とく)(わたし)(いもうと)場所(ばしょ)()ったら絶対(ぜったい)だからね」

笑顔(えがお)だったアスカだったが、最後(さいご)殺気(さっき)(かも)()していた。


「は、はい」

間近(まじか)でアスカの殺気(さっき)()けたアリスは、緊張(きんちょう)(はし)った。


「じゃあね、二人共(ふたりとも)。フレア・バースト」

アスカは笑顔(えがお)()かべて()()り、(ふたた)足元(あしもと)(ほのお)(まと)って()()った。



「へぇ~、意外(いがい)だったな。あんな性格(せいかく)だったんだ。聖剣(せいけん)四宝(しほう)一角(いっかく)聖霊(せいれい)【サラマンダー】を宿(やど)している【炎帝(えんてい)のアスカ】。何度(なんど)(たたか)ったことがあるけど、やはり、(ほか)聖剣達(せいけんたち)とは別格(べっかく)だな」

エルクはアリスに()(かえ)ると、アリスからとても危険(きけん)雰囲気(ふんいき)(ただよ)っていた。


「え!?あ、あのアリス、いえ、アリス(さま)。どうかされましたか?」


「ところで、エルク」

アリスは笑顔(えがお)()かべていたが()(わら)っておらず、ドスの()いた(こえ)でエルクに(はな)()ける。


「は、はい、(なん)でしょうか?アリス(さま)

エルクは、緊張(きんちょう)した面持(おもも)ちで右手(みぎて)自身(じしん)のこめかみ()てて敬礼(けいれい)する。


「さっき、アスカ(さま)結婚(けっこん)して(くだ)さいって()っていたけど、本音(ほんね)なの?」


「も、もちろん、じょ、冗談(じょうだん)です。あの()(なご)ますための冗談(じょうだん)です。はい」


「ほ、ん、と、う、に?」


「え、えっと、しょ、正直(しょうじき)()いますと、半分(はんぶん)は、そ、その、そのですね…。できたら()いな~と(おも)っていました。すみません!本当(ほんとう)にすみません!」

アリスのプレッシャーに()えれなかったエルクは、(いさぎ)正直(しょうじき)(みと)め、すぐに土下座(どげざ)して(あやま)る。


その()、エルクの悲鳴(ひめい)はライティア(こく)(ひび)(わた)った。




【ライティア(こく)・バーミュル()大広間(おおひろま)


バーミュル()では、パーティーをしていた。


()まれ()わるライティア(こく)乾杯(かんぱい)!」

「「乾杯(かんぱい)~!」」

ライティア学院(がくいん)から追放(ついほう)されたバルサ、バスラ、ヤラダと、その(おや)のラガイル、マラガ、ナイサルの6人は祝杯(しゅくはい)をあげる。


「これで、ライティア(こく)は我々(われわれ)の(もの)になるな」

バルサの(ちち)であるラガイル・バーミュルは、(うれ)しそうに(はな)()ける。


その(とき)紅蓮色(ぐれんいろ)(ほのお)()が6(ぽん)屋敷(やしき)(かべ)貫通(かんつう)して、それぞれの(ほのお)()はラガイル(たち)6(にん)全員(ぜんいん)(ひたい)()()さり、ラガイル(たち)炎上(えんじょう)して屋敷(やしき)ごと(もえ)(さか)った。



屋敷(やしき)上空(じょうくう)には、足元(あしもと)(ほのお)(まと)ったアスカが金色(こんじき)(ほのお)(ゆみ)()っており、()()った格好(かっこう)をしていた。


「これで、【ブラッド・チルドレン】の関係(かんけい)がある人物(じんぶつ)処理(しょり)()わったわね。ふぁ~、つまらなかったわ」

アスカは、口元(くちもと)()()てて欠伸(あくび)する。



その(とき)、エルクの悲鳴(ひめい)(かす)かに()こえた。

「ん?(だれ)かの断末魔(だんまつま)(こえ)()こえたような()がするけど。この(あたり)には、そんな(ひと)()えないわね。きっと、(とお)(はな)れたこの(くに)(やす)まずに()んできたから、(わたし)(つか)れているのね。(はや)(かえ)って、()ようかしら」

アスカは、物凄(ものすご)いスピードで空彼方(そらかなた)へと()んでいった。

次回、ライティア学園の話?


とりあえず、もし宜しければ、次回もご覧下さい。

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