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ブラッド・チルドレン  作者: フミナベ
2/12

エルクとバルサの陰謀

エルクの行動に苛立つ、他クラスの3人組。


【ライティア(こく)・ライティア学院(がくいん)屋上(おくじょう)昼休(ひるやす)み】


(そら)()れており快晴(かいせい)だったので、エルクはアリスと一緒(いっしょ)屋上(おくじょう)でアリスの手作(てづく)弁当(べんとう)()べることにした。


「わぁ~、(すご)いな。こんなに(つく)ったんだ」

「フフフ…結構(けっこう)自信作(じしんさく)なのよ。エルク、()べてみて」

屋上(おくじょう)にはエルクとアリスしか()らず、アリスは手作(てづく)重箱(じゅうばこ)弁当(べんとう)(ひろ)げる。


「じゃあ、(いただ)きます!どれから()べようかな…やっぱり、定番(ていばん)のコレだよね」

()()わせたエルクは(はし)()り、だし()玉子(たまご)頬張(ほおば)る。


「どうかしら?」

「うん、とても美味(おい)しいよアリス」

「そ、そう()かったわ」

緊張(きんちょう)していたアリスは、ホッと(むね)()()ろして笑顔(えがお)()かべた。


エルクは無我夢中(むがむちゅう)でアリスの手作(てづく)弁当(べんとう)のオカズを()べていく、そんなエルクの姿(すがた)()(うれ)しそうに微笑(ほほ)みながら見守(みまも)るアリス。


(あ、そうだったわ)

フッと(おも)()したアリスは、胸元(むなもと)()()()てて気持(きも)ちを()()かせ、(べつ)()ってきた保温弁当(ほおんべんとう)()()して(ふた)()ける。


容器(ようき)(なか)には、野菜(やさい)煮込(にこ)みスープが(はい)っていた。


アリスは、右手(みぎて)(にぎ)っているスプーンでスープを(すく)()げ、左手(ひだりて)横髪(よこがみ)をかきあげてフーフーと(いき)()きかけて()ます。


そして、覚悟(かくご)()めたアリスは、無我夢中(むがむちゅう)でご(はん)()べているエルクに視線(しせん)()ける。

「あ、あのね、エルク!」


「ん?」


「そ、その、あ、あ~ん」

アリスは、(かお)()()にしてスープを(すく)ったスプーンをエルクの口元(くちもと)()()す。


(ことわ)れるかもしれないと不安(ふあん)(あたま)(よぎ)ったアリスは()(つむ)った。


エルクは、(とく)()にした様子(ようす)()せずに(くち)()けてスープを()んだ。


ゆっくりと()(ひら)くアリス。

「ど、どう?エルク?」

アリスは、(うれ)しい反面(はんめん)緊張(きんちょう)した面持(おもも)ちになる。


「うん、これも、とても美味(おい)しいよアリス。まるで、料理長(りょうりちょう)(つく)ったみたいだ。アリスは()いお(よめ)さんになれると保証(ほしょう)するよ」


「え、そ、そう?」

アリスは、(かお)(あか)()めて左手(ひだりて)人差(ひとさ)(ゆび)(ほお)()いた。


「うん、自信持(じしんも)ちなよ。(おれ)保証(ほしょう)するよ」


「フフフ…とても(うれ)しいわ。ありがとう、エルク」

アリスは、胸元(むなもと)両手(りょうて)()わせて笑顔(えがお)()かべた。


「あ、あのねぇ、エルク…」

(かお)()()にしているアリスは、()ずかしそうにモジモジとする。


「ん?」


「そ、その…今度(こんど)は、(わたし)に、た、()べさせてくれないかしら」

(かお)(さら)(あか)()めて視線(しせん)()らしながら、アリスは懇願(こんがん)する。


「ん?いいよ。はい、アリス。あ~ん」

エルクは()にした様子(ようす)もなく、(まよ)わずに(はし)でおかずをつまみ()げて、アリスの口元(くちもと)()()す。


(たの)んだのはアリス自身(じしん)だったが、とても()ずかしくなり戸惑(とまど)ってしまう。


「あ、あ~ん」

()(けっ)したアリスは、()(つむ)ったまま(くち)(ひら)いて()べる。


(ちょ、ちょっと()って…。これって、(わたし)、エルクと間接(かんせつ)キスしているじゃ…!?)

(くち)()れた瞬間(しゅんかん)、フッと気付(きづ)いたアリスは、(かお)から湯気(ゆげ)()そうなほど(かお)()()()まり、動悸(どうき)異常(いじょう)(はや)くなって過呼吸(かこきゅう)(おちい)り、エルクに(もた)()かる(よう)(たお)れた。


「だ、大丈夫(だいじょうぶ)?アリス」

エルクは、(あわ)ててアリスの(からだ)()()げる。


「え、ええ、だ、大丈夫(だいじょうぶ)よ。な、(なん)でもないわ」

()ずかしさのあまり、エルクの(かお)(まった)()ることができないアリスはエルクから視線(しせん)()らす。


「なら、()いけど…」

意味(いみ)がわからないエルクは、そっとアリスを(はな)した。


その()(つく)()ぎぐらいあった大量(たいりょう)のおかずは、エルクの(はら)(なか)におさまった。


「ご馳走(ちそう)さま。どれも、とても美味(おい)しいかったよ。ありがとう、アリス。もし()ければ、また(つく)ってくれないかな?」


「ええ、また(つく)ってあげるわね」

アリスは、(うれ)しそうに満面(まんめん)()みを()かべた。


こうして、食事(しょくじ)()えたエルクとアリスは教室(きょうしつ)(もど)って荷物(にもつ)をロッカーに(なお)し、そして、午後(ごご)授業(じゅぎょう)はグランドで(おこな)うことになっていたのでグランドへと()かった。




【グランド】


午後(ごご)授業(じゅぎょう)が始まり、授業(じゅぎょう)内容(ないよう)は、能力(のうりょく)使(つか)(かた)だった。


今日(きょう)から実施(じっち)(はい)ります。あなた(たち)、これまで学科(がっか)授業(じゅぎょう)のことを復習(ふくしゅう)してきましたか?」

女性教師(じょせいきょうし)のサリサは、(おお)きな(こえ)生徒達(せいとたち)(たず)ねる。


「「はい!」」


「では、まずは、お(たが)いの距離(きょり)()って(くだ)さい」

サリサは、(おお)きな(こえ)()して(うなが)す。


生徒(せいと)のアリス(たち)は、サリサの()(とお)りに移動(いどう)して(たが)いに距離(きょり)()る。


「あなた(たち)なら、もう自分自身(じぶんじしん)能力(のうりょく)具現化(ぐげんか)できるはずだわ。でも、そのためには、まずは()(つむ)って深呼吸(しんこきゅう)してリラックスし、余計(よけい)(からだ)(ちから)()きなさい。そして、(こころ)()()かせるのよ」


生徒達(せいとたち)はサリサに()われた(とお)り、()(つむ)って深呼吸(しんこきゅう)してリラックスする。


()(かん)じね。じゃあ、そのまま()(つむ)った状態(じょうたい)()(まえ)()して、(こころ)(なか)身体中(からだじゅう)(なが)れているエネルギーを()()(てのひら)集中(しゅうちゅう)させるイメージをするの。その(とき)(りき)んじゃあ駄目(だめ)よ。最悪(さいあく)場合(ばあい)()()使(つか)えなくなる場合(ばあい)があるから。それと、(まえ)から()っているけど、武器(ぶき)種類(しゅるい)(かたち)自分達(じぶんたち)()められないわ。そして、ここで召喚(しょうかん)した武器(ぶき)があなた(たち)永久的(えいきゅう)武器(ぶき)になるの」

「「~っ!?」」

サリサが説明(せつめい)注意(ちゅうい)(うなが)すと、生徒達(せいとたち)緊張(きんちょう)した表情(ひょうじょう)固唾(かたず)()んだ。


「ほら、()ったそばから身体中(からだじゅう)余計(よけい)(ちから)(はい)っているわよ。()()いた(ひと)から具現化(ぐげんか)しなさい」


「そんなに(むずか)しくないわ。ほら」

生徒達(せいとたち)緊張(きんちょう)した面持(おもも)ちで(だれ)具現化(ぐげんか)しない(なか)、アリスが能力(のうりょく)使(つか)って(なに)()いところからレイピアを召喚(しょうかん)して()せる。


(わたし)、アリス(さま)(しん)じているから」

アリスを(しん)じてララが、具現化(ぐげんか)挑戦(ちょうせん)して無事(ぶじ)(けん)召喚(しょうかん)成功(せいこう)した。


「なぁ、イルダ」

「ああ、アルダ。俺達(おれたち)も!」

ララに(つづ)(よう)にアルダとイルダも具現化(ぐげんか)挑戦(ちょうせん)し、成功(せいこう)する。


それを()(ほか)生徒達(せいとたち)は、(うなず)()覚悟(かくご)()めた。


そして、続々(ぞくぞく)と生徒達(せいとたち)武器(ぶき)召喚(しょうかん)成功(せいこう)する。


「「やったー!」」

「できたぜ!」

「できたよ」

召喚(しょうかん)成功(せいこう)して(よろこ)()生徒達(せいとたち)


だが、興奮(こうふん)がおさまると、今度(こんど)不満(ふまん)()まれる。


「あれ?(おれ)は、もっと豪快(ごうかい)(けん)期待(きたい)していたのに…」

男子生徒(だんしせいと)(にぎ)っていたのは、素朴(そぼく)(けん)だった。


(わたし)も…。アリス(さま)(よう)(うつく)しく綺麗(きれい)なレイピアみたいなのが()かったのに…」


(おれ)は、がたいがいいから巨大(きょだい)大剣(たいけん)かバトル・アックスを期待(きたい)したのに、どう()ても、これはただのナイフだぞ」

岩男(いわお)(よう)体型(たいけい)をしている男子生徒(だんしせいと)は、自分(じぶん)能力(のうりょく)召喚(しょうかん)したのは体型(たいけい)似合(にあ)わない(ちい)さな小型(こがた)ナイフだった。

そのナイフを()てガックリと項垂(うなだ)れた。


(ほか)生徒達(せいとたち)不満(ふまん)疑問(ぎもん)(こえ)があがり、ざわつき(はじ)める。


「はいはい、(しず)かにしなさい!()()きなさい!」

サリサは、()(たた)きながら大声(おおごえ)()す。


(わたし)は、(まえ)にも()ったわよね。(ほとん)どの(ひと)理想(りそう)武器(ぶき)にならないし、理想(りそう)武器(ぶき)になるのは本当(ほんとう)にごく(まれ)だと(おし)えたわよ」


(たし)かに先生(せんせい)()っていたけど、流石(さすが)にこれは素朴過(そぼくす)ぎだよ」


「そうだよ…」


「ねぇ…」

サリサの(はなし)()いても、生徒達(せいとたち)不満(ふまん)()えなかった。


そんな(なか)、アリスは(まえ)()てサリサの(となり)移動(いどう)した。


「そうかしら?(わたし)は、武器(ぶき)()()よりも実力(じつりょく)が1(ばん)大切(たいせつ)だと(おも)うわ」

アリスは、笑顔(えがお)()かべて(はな)す。


「……そうだよな。アリス(さま)()(とお)りだ。実力(じつりょく)さえあれば、騎士団(きしだん)入団(にゅうだん)できるしな」


「そうよね」

アリスの言葉(ことば)()いた生徒達(せいとたち)は、納得(なっとく)して(しず)まっていく。


「それもそうだな。俺達(おれたち)才能(さいのう)があり、能力(ちから)があるんだ。まだ、希望(きぼう)がある。それに(くら)べ、あそこにいる()まれながら希望(きぼう)すらない下民(むのう)とは(わけ)(ちが)うからな。あいつは、()まれた時点(じてん)敗北者(はいぼくしゃ)だ」

エルクとは(ちが)うクラスの上級貴族(じょうきゅうきぞく)のバルサは、エルクを指差(ゆびさ)して嘲笑(あざわら)う。


「ハハハ…。だな」


間違(まちが)いないな」

バルサと(おな)じクラスで()()きのヤラダとバスラも賛同(さんどう)した。


(ほか)のクラスの数人(すうにん)男子(だんし)も、見下(みくだ)した表情(ひょうじょう)(すみ)(すわ)っているエルクを()(わら)う。



エルクが反乱軍(はんらんぐん)レジスタンスの所属(しょぞく)で、しかも【ブラッド・チルドレン】の4番隊長(ばんたいちょう)だと(みんな)()られるのは不味(まず)いと(おも)ったエルクとアリスは、エルクは下民(げみん)なので能力(ちから)()っていないと(あらかじ)教師(きょうし)のサリサに報告(ほうこく)しており、サリサが(みと)めてくれたのでエルクは、この授業(じゅぎょう)見学(けんがく)となっていた。


そのため、(おな)じクラスメイトや(ほか)生徒達(せいとたち)授業(じゅぎょう)邪魔(じゃま)にならないようにエルクは(すみ)移動(いどう)して(すわ)って見学(けんがく)していたのだった。



普通(ふつう)(ひと)だと(はな)れていたので罵声(ばせい)()こえないが、エルクは一般人(いっぱんじん)よりも聴覚(ちょうかく)()いので普通(ふつう)()こえていたが無表情(むひょうじょう)のまま()こえていないフリをしていた。



「あなた(たち)(ひと)見下(みくだ)すのは()めなさい。ろくな大人(おとな)にならないわよ」

アリスはニッコリと笑顔(えがお)()かべて(あゆ)()り、注意(ちゅうい)をしたが、その笑顔(えがお)全員(ぜんいん)圧倒(あっとう)するほどの(すご)みがあった。


「「も、も、(もう)(わけ)ありません!」」

エルクを見下(みくだ)した男子達(だんしたち)は、アリスの威圧(いあつ)()けて()(あせ)かきながら謝罪(しゃざい)をし、(にげ)げるようにその()(はな)れた。




放課後(ほうかご)教室(きょうしつ)


ホームルームが()わり、エルクより(さき)掃除(そうじ)()わったアリスは、(かばん)教科書(きょうかしょ)などを()れて下校(げこう)する準備(じゅんび)をしていた。


「どうしたのかしら?エルク、随分(ずいぶん)(おそ)いわね」

下校準備(げこうじゅんび)()わったアリスは、エルクが(もど)って()ないことに疑問(ぎもん)(おも)っていたた。


エルクの掃除担当場所(そうじたんとうばしょ)範囲(はんい)(せま)いので、何処(どこ)よりも一番早(いちばんはや)()わる場所(ばしょ)だった。



そんな(とき)教室(きょうしつ)のドアが(おお)きな(おと)()てて(ひら)き、エルクと(おな)掃除担当場所(そうじたんとうばしょ)のララが(いきお)()教室(きょうしつ)(はい)ってきた。

「ア、アリス(さま)!」

ララは、アリスの(そば)まで()()()()まった。


帰宅(きたく)せず、まだ教室(きょうしつ)(のこ)っていたクラスメイト(たち)は、ララの(あわ)てぶりを()てどうしたのか()になり視線(しせん)()ける。


「どうしたの?ララ。そんなに(あわ)てて」


「ア、アリス(さま)、お(ねが)いです。(いま)すぐに(わたし)について()(くだ)さい!」

ララは、アリスの()()る。


()()いて、ララ。一体(いったい)(なに)があったの?」


一刻(いっこく)でも(はや)()かないと、エルク(くん)(ころ)されてしまいます!」


「「~っ!?」」

ララの(はなし)()いたクラスメイト(たち)は、驚愕(きょうがく)言葉(ことば)(うしな)った。


「わかったわ、ララ。その()わり、移動中(いどうちゅう)(なに)があったのか(はな)して頂戴(ちょうだい)

アリスは、冷静(れいせい)()()っていたが(こころ)(おだ)やかではなかった。


「は、はい」

アリスはララと一緒(いっしょ)教室(きょうしつ)から()て、エルクのもとへと(はし)る。




【お客用(きゃくよう)玄関入口(げんかんいりぐち)


ララは、自分(じぶん)とエルクが掃除(そうじ)していたお客用(きゃくよう)玄関入口(げんかんいりぐち)場所(ばしょ)にアリスを案内(あんない)した。


そこには、(おな)掃除担当(そうじたんとう)のイルダとアルダがいた。


(おそ)いぞ!ララ」

アルダは、切羽詰(せっぱつ)まった表情(ひょうじょう)でララを(しか)る。


「ごめん。で、エルク君達(くんたち)何処(どこ)()ったの?」


「こっちだ!裏山(うらやま)()かったみたいだ!裏門(うらもん)(とお)って()った(ほう)(はや)い!」

イルダは、右腕(みぎうで)()って案内(あんない)する。


アリス(たち)は、イルダについて()く。

「ねぇ、ララ。そろそろ(はな)してくれないかしら。一体(いったい)掃除中(そうじちゅう)(なに)があったの?」


「それが…」

(はし)りながらララは説明(せつめい)(はじ)める。




過去(かこ)・ライティア学院(がくいん)・お客用(きゃくよう)玄関入口(げんかんいりぐち)


客用(きゃくよう)玄関入口(げんかんいりぐち)掃除担当(そうじたんとう)だったエルクとララ、アルダ、イルダの4(にん)掃除(そうじ)()え、掃除道具(そうじどうぐ)など片付(かたづ)けるところだった。


「ここに()たか下民(むのう)

バルサ、ヤラダ、バスラ(たち)3(にん)がエルクの(そば)()ってくる。


(がら)(わる)そうな(やつ)だな。エルク、()()いか?」

イルダは、エルクの(かた)(かる)(たた)いて耳打(みみう)ちして(たず)ねる。


「さぁ?でも、どこかで()たことがあるような…ないような…。あっ、(おも)()した。(たし)か、午後(ごご)授業(じゅぎょう)でアリスに注意(ちゅうい)()けていた人達(ちとたち)だ」


「そうだ!貴様(きさま)のせいで、俺達(おれたち)はアリス(さま)(おこ)られたんだ!」

(おも)()して激怒(げきど)するバルサ。


「とんだ()(ぎぬ)じゃない。あれは、あなた(たち)(わる)いからよ」

ララは、エルクの(まえ)()抗議(こうぎ)した。


(なん)だと!このアマが!(おれ)上級貴族(じょうきゅうきぞく)のバーミュル()のバルサ・バーミュルだぞ!ただの貴族(きぞく)のお前達(まえたち)が、この(おれ)(さか)らうのか?もし(かり)(さか)らったら、どうなるか()っているだろ?」


バーミュル()はライティア(こく)三本指(さんぼんゆび)(はい)るほどの資産家(しさんか)で、バーミュル()刃向(はむ)かった(もの)は、(たと)貴族(きぞく)でも徹底的(てっていてき)容赦(ようしゃ)なく(つぶ)され、最悪(さいあく)場合(ばあい)、バーミュル()(やと)った盗賊(とうぞく)や【ブラッド・チルドレン】に血縁者(けつえんしゃ)全員(ぜんいん)(ころ)されるという(わる)(うわさ)(ひろ)まっていた。


「くっ」

ララは(なに)()えず、(くや)しそうに()()(しば)る。


「そうそう、お前達(まえたち)はそうやって大人(おとな)しく(だま)っていれば()いんだ」

バルサは、エルク(たち)掃除(そうじ)使(つか)った(みず)(はい)ったバケツを()つけて(あゆ)()り、(おも)いっきりバケツを()()ばした。


バケツは(ころ)がりながら(みず)をバラ()き、(かべ)()(かえ)る。


(ゆか)水浸(みずびた)しになった。


「「あっ!」」

エルク以外(いがい)のララ(たち)激怒(げきど)したが、相手(あいて)上級貴族(じょうきゅうきぞく)なので()(かえ)すことも()()すこともできなかった。


(おれ)感謝(かんしゃ)しろよ。これで、掃除(そうじ)のしがいがあるだろ?」

バルサは嘲笑(あざわら)い、バスラ(たち)(わら)う。



ララは、(くや)しくて(あふ)れそうな(なみだ)(こら)えながら、(こし)(おと)として水浸(みずびた)しになった(ゆか)雑巾(ぞうきん)()こうとしたが、エルクに手首(てくび)(にぎ)られ()められた。


「エルク(くん)?」

ララは(なみだ)(こぼ)しながら、()(まえ)にいるエルクを見上(みあ)げて(たず)ねる。


「おい!お前達(まえたち)上級貴族(じょうきゅうきぞく)(なん)だか()らないが、お前達(まえたち)()らかしたんだ。お前達(まえたち)責任(せきにん)もって()()れよ」

エルクは普段(ふだん)とは(ちが)威圧感(いあつかん)があり、まるで別人(べつじん)のようだった。


ララ(たち)(いき)()まり、エルクを()めることができなかった。


バルサ(たち)一瞬(いっしゅん)(ひる)んだが、すぐにエルクを(にら)みつける。


「「ああ!」」

エルクの言葉(ことば)激怒(げきど)するヤラダとバスラ。


「おいおい、(なん)冗談(じょうだん)だ?下民(むのう)

バルサは、エルクを(にら)みつけて殺気(さっき)(はな)つ。


冗談(じょうだん)()っていない。だから、(いま)すぐお前達(まえたち)責任(せきにん)()って()けよ」

エルクは、ララから雑巾(ぞうきん)()り、雑巾(ぞうきん)をバルサに()げて(わた)す。


「この下民風情(げみんふぜい)が!そうだ、丁度(ちょうど)いい機会(きかい)だ。この能力(ちから)(ため)してみたかったんだ」

(ひたい)青筋(あおすじ)()かべたバルサは、能力(ちから)使(つか)い、(けん)召喚(しょうかん)する。


「バルサ(さま)もお(ひと)(わる)いお(ひと)だな。(はじ)めから(ため)()りするつもりだったでしょう?」

バルサの()れのバスラは、(わら)いながら(たず)ねる。


「まぁな」

獰猛(どうもう)()みを()かべてバルサは肯定(こうてい)した。


()って(くだ)さい、能力(ちから)での喧嘩(けんか)違法(いほう)です。(たと)え、上級貴族(じょうきゅうきぞく)のバーミュル()でも処罰(しょばつ)()けます」

ララは、(あわ)てて()めようとする。


ララの()(とお)り、能力(のうりょく)使用(しよう)した喧嘩(けんか)違法(いほう)となっていた。

なぜなら、鍛冶屋(かじや)()っている武器(ぶき)より、能力(のうりょく)武器(ぶき)(ほう)圧倒的(あっとうてき)殺傷力(さっしょうりょく)(たか)いからだ。

なので、(つみ)(おも)さは一般販売(いっぱんはんばい)されている武器(ぶき)使用(しよう)した(とき)(くら)べ、悪質(あくしつ)(つみ)格段(かくだん)(おも)くなる。


平民(へいみん)下民(げみん)()らないが、そこの(アマ)貴族(きぞく)だから()っているだろ?地位(ちい)平民以上(へいみんいじょう)(もの)人間(にんげん)だが、下民(げみん)人間(にんげん)じゃない(もの)だ。(たと)えば、そこにいるエルク(むのう)もだ。だから、(ころ)しても(たい)した問題(もんだい)ではないと貴族達(きぞくたち)(あいだ)では、そう認識(にんしき)されているんだ。貴族(きぞく)(なか)には、闇商売(やみしょうばい)している(もの)から下民(げみん)()って(ころ)している(やつ)もいるほどだぞ」

バルサの話し(はな)を()いたエルクは、(とく)()にした様子(ようす)見受(みう)けられなかったが、貴族(きぞく)であるバスラとヤラダは()っておりニヤニヤと()みを()かべ、ララは()っていたので()()らし、アルダとイルダは(はじ)めて()って言葉(ことば)(うしな)っていた。


アルダとイルダは、本当(ほんとう)事実(じじつ)なのかとララに視線(しせん)()ける。


ララの表情(ひょうじょう)態度(たいど)()て、本当(ほんとう)にあることを()ったアルダとイルダは、()(あせ)(なが)しながら(いき)()んだ。


(おれ)寛大(かんだい)だ。(いま)なら、土下座(どげざ)をして(あやま)るなら特別(とくべつ)(ゆる)してやる」

バルサは、能力(のうりょく)召喚(しょうかん)した(けん)刀身部(とうしんぶ)自分(じぶん)(かた)にトントンと()てながら()(ほこ)った表情(ひょうじょう)でエルクを()る。


「なぜ、(おれが)(あやま)らないといけないんだ?」


「エルク(くん)!?」

「「エルク!?」」

エルクの言葉(ことば)()いて(こえ)をあげるララ(たち)


「あいつ、馬鹿(ばか)だな。本当(ほんとう)(ころ)されるぞ」

「だな」

バスラとヤラダは(わら)った。


「ほう、そんなに()にたいらしいな。なら、ついて()い」


「わかったが、(おれ)からも1つ()わせて(もら)う。(ぎゃく)にお前達(まえたち)()んでも後悔(こうかい)するなよ」

エルクは、(すこ)しだけ殺気(さっき)(はな)った。


「「~っ!?」」

エルクの殺気(さっき)(かん)じたバルサ(たち)だけでなく、ララ(たち)驚愕(きょうがく)した面持(おもも)ちになる。


「フ、フン、()いだろう。()いて()い。(えら)ばれ能力(ちから)使(つか)える(もの)使()えない()ちこぼれの()自身(じしん)(いのち)()()えに()ると()いさ」

エルクの殺気(さっき)()けて()(あせ)()いたバルサだったが、()のせいだと()()った。


そして、エルクはバルサ(たち)について()った。




【ライティア学院(がくいん)裏門(うらもん)


アリスとララ(たち)は、裏門(うらもん)付近(ふきん)(はし)っていた。


「……ということがありました。先生(せんせい)()っても、相手(あいて)がバーミュル()なので、どうしようもないかと(おも)いまして、それで、アリス(さま)に…」

ララはアリスに事情(じじょう)説明(せつめい)した。


賢明(けんめい)判断(はんだん)よ、ララ。(あと)のことは(まか)せてと()いたいところなのだけど。問題(もんだい)があるわ」


問題(もんだい)ですか?」

イルダは、わからず(あたま)(かし)げる。


「イルダ、お(まえ)、わからないのか?」

ため(いき)をするアルダ。


()だよ!そう()うアルダは、わかっているのか?」

イルダは、ムスっとした表情(ひょうじょう)をして喧嘩腰(けんかごし)(たず)ねる。


()たり(まえ)だ。アリス(さま)が、ご心配(しんぱい)なされている問題(もんだい)とは、俺達(おれたち)到着(とうちゃく)する(まえ)にエルクが(ころ)されているかもしれないということだ」


「そっか…」

アルダの指摘(してき)にイルダとララの表情(ひょうじょう)(くら)くなる。


「アルダ、あなたは(まちが)ってるわ。(わたし)心配(しんぱい)しているのは、その(ぎゃく)でエルクがバルサ(たち)(あや)めている場合(ばあい)なの」


「「え!?」」

アリスの言葉(ことば)()いたララ(たち)驚愕(きょうがく)する。


「あの、アリス(さま)失礼(しつれい)ですが、どう(かんが)えてもエルク(くん)(ほう)危険(きけん)立場(たちば)のでは?バルサ(たち)能力(ちから)使(つか)っていて、エルク(くん)能力(ちから)使(つか)えないだけでなく、(なに)武器(ぶき)所持(しょじ)していませんが」


「ええ、(たし)かに普通(ふつう)(かんが)えればララの()(とお)りね。でも、エルクは(わたし)のボディーガードなのよ。(よわ)いわけがないじゃない。流石(さすが)罪人(ざいにん)ではない一般国民(いっぱんこくみん)(あや)めたら、(わたし)でも(かば)いきれないわ。だから、(いそ)ぎましょう」


「「はい!」」

アリスの(はなし)()いたララ(たち)半信半疑(はんしんはんぎ)だったが、(いま)やるべきことはわかっていたので(うなず)いた。


アルダは左腕(ひだりうで)につけてある時計(とけい)のスイッチを()すとデジタル画面(がめん)(うつ)()され、1箇所(かしょ)だけ(ひかり)点滅(てんめつ)している。


「こっちです!」

アルダは画面(がめん)()ながら先頭(せんとう)(はし)り、アリス(たち)はアルダの(あと)()いかけ、裏門(うらもん)から()裏山(うらやま)のウララ(やま)()かう。




【ライティア(こく)・ライティア学院(がくいん)裏山(うらやま)・ウララ(やま)


エルクは、バルサ(たち)とウララ(やま)頂上(ちょうじょう)にいた。


「よし、ここまで()れば(だれ)()ないだろう」

バルサは、周囲(しゅうい)確認(かくにん)して(うなず)く。


何故(なぜ)わざわざ、ここまで移動(いどう)したんだ?やはり、下民(げみん)(ころ)しても(つみ)になるんじゃないのか?」

エルクは、周囲(しゅうい)警戒(けいかい)したが(わな)がなかったので(たず)ねる。


五月蝿(うるさ)い!ここで、貴様(きさま)(ころ)して()めれば問題(もんだい)ない。それに、下民(むのう)(くせ)俺達(おれたち)()()いてアリス(さま)側役(そばやく)になっているんだよ!ムカつくんだよ!それだけじゃない!アリス(さま)(たい)して(なん)だ、あの態度(たいど)は!」

(ふたた)びバルサは能力(ちから)使(つか)い、(けん)召喚(しょうかん)して上段(じょうだん)(かま)えをし、()()げたまま、エルクに()かって(はし)る。


「はぁ~」

エルクは、その()から一歩(いっぽ)(うご)かず、(かた)()として(ふか)いため(いき)()いた。


()ねぇ~!」

バルサは、獰猛(どうもう)()みを()かべながら(けん)()()ろす。


「あいつ、()わったな」

「ああ」

バスラとヤラダも、余裕(よゆう)のある()みを()かべて観戦(かんせん)する。


エルクは、一歩(いっぽ)左前(ひだりまえ)移動(いどう)して攻撃(こうげき)()けながら、カウンターで右拳(みぎこぶし)でバルサの(かお)(なぐ)った。


「ぐぁ」

バルサは、鼻血(はなぢ)()しながら(うし)ろに(ころ)がり(たお)れた。


「もう()いだろ?これ以上(いじょう)(おれ)(かか)わるな。さっさと、そこに(たお)れている自意識過剰(じいしきかじょう)貴族様(きぞくさま)()れて(かえ)れ!」

エルクは威圧感(いあつかん)(かも)()しながら、観戦(かんせん)していたバスラとヤラダを(にら)みつけて(はな)しかける。


「「うっ」」

(にら)まれたバスラとヤラダは、ビックっと()()きながら一歩(いっぽ)(うし)ろに()がった。


その反応(はんのう)()たエルクは、(なに)()わずに()()ろうとした。


「な、()めるな!」

バスラは能力(ちから)使(つか)い、(けん)召喚(しょうかん)して背中(せなか)()せているエルクを背後(はいご)から(おそ)()かる。


「はぁ~」

「ぐぁ」

(ふたた)び、ため(いき)()いたエルクは、()(かえ)りざまに右手(みぎて)(こぶし)(にぎ)り、(おそ)()かってくるバスラの(あご)裏拳(うらけん)()てて気絶(きぜつ)させた。


(うそ)だ…こんなのは(うそ)だ~!」

()(まえ)二人(ふたり)(たお)されるのを()たヤラダは、現実(げんじつ)()()れることができなかった。


そして、恐怖(きょうふ)(かお)(ゆが)めながらエルクに接近(せっきん)して能力(のうりょく)召喚(しょうかん)した(けん)(にぎ)()めて(よこ)()ぎはらう。



エルクは、左手(ひだりて)でヤラダが(けん)(にぎ)っている手首(てくび)()さえ、右手(みぎて)(てのひら)でヤラダの(あご)(した)から(うえ)()()いた。


「がはっ」

ヤラダは、脳震盪(のうしんとう)()こして、その()仰向(あおむ)けで(たお)れた。


「うっ、くっ、この下民(むのう)が!」

()()ましたバルサは、左手(ひだりて)自身(じしん)(はな)()さえたままエルクの背後(はいご)から()りかかる。


「ぐぁ」

エルクは()(かえ)らずに両手(りょうて)()ばし、(けん)(にぎ)っているバルサの右手首(みぎてくび)(つか)み、そのまま一本背負(いっぽんぜお)いをして地面(じめん)(たた)きつけ、すぐに馬乗(うまの)りしてバルサの両腕(りょううで)(ふさ)いだ。


「そういえば、(おれ)学院(がくいん)()(まえ)に、お前達(まえたち)()ったよな?(ぎゃく)に、お前達(まえたち)()んでも()らないとな」

エルクの(ひとみ)から(かがや)きが()え、まるで(こおり)(よう)(つめ)たく、そして、その(ひとみ)直視(ちょくし)したバルサは(やみ)()()まれそうになる幻覚(げんかく)()恐怖(きょうふ)する。


「ヒィッ…」



そして、エルクは無表情(むひょうじょう)のまま右拳(みぎこぶし)(にぎ)()めて()()ろす。


俺達(おれたち)(わる)かった。(ゆる)してくれ!うぁぁ!やめてくれ~!」

バルサは、(なみだ)(こぼ)して謝罪(しゃざい)しながら()(つむ)る。


ドコッと(にぶ)(おと)が、ウララ(やま)(ひび)いた。



「エルク!?」

アリスの(あわ)てた(こえ)()こえたと同時(どうじ)に、アリス(たち)姿(すがた)(あらわ)した。


「まさか、エルク。あなた…」

アリスは、不安(ふあん)表情(ひょうじょう)でエルクに(あゆ)()る。


「いや、大丈夫(だいじょうぶ)アリス。(ころ)してないから」

エルクが()()ろした右拳(みぎこぶし)は、完全(かんぜん)()(うしな)っているバルサの(かお)真横(まよこ)地面(じめん)()()さっていた。


エルクは地面(じめん)にめり()んでいる(こぶし)()()き、バルサから(はな)れた。


バルサは、(なみだ)でグチャグチャになった(かお)失神(しっしん)していた。


「はぁ~、()かったわ。てっきり、バルサ達を(あや)めたのかと(おも)ったわ」

(むね)()さえてホッとするアリス。


ララ(たち)は、(たお)れているバルサ(たち)()驚愕(きょうがく)していた。

「エルク(くん)って、こんなに(つよ)かったんだ…」


「ああ、(おれ)予想外(よそうがい)だったぜ。まさか、あのエロクがな…」


「だな。エルクって、いつも馬鹿(ばか)なことをしたり、いや、馬鹿(ばか)なことしかしていないか。それに、オープンスケベという印象(いんしょう)(つよ)いしな」


「でも、アリス(さま)が、何故(なぜ)エルク(くん)をボディーガードとして(やと)っているのがわかったわ。ごめんね、エルク(くん)(わたし)、エルク(くん)のこと(いま)まで変態(へんたい)さんなだけって(おも)っていたわ。これからは、認識(にんしき)(あらた)めるわ」

ララに同意(どうい)するイルダとアルダは何度(なんど)(うなず)いた。


(なん)だか、(ひど)()われようだな…」

ララ(たち)会話(かいわ)()いていたエルクは、苦笑(にがわ)いを()かべる。


「はぁ、あなたの日頃(ひごろ)(おこな)いが(わる)いのがいけないのよ」

ため(いき)をするアリスだったが、口元(くちもと)(ゆる)んでいた。


「それにしても、アリス(たち)。よく(おれ)此処(ここ)にいることが…。まさか、ずっと(おれ)(あと)()っていた(いぬ)か?」


(すご)いな、よく太郎丸(たろうまる)気付(きづ)いたな。そういえば、エルクには、まだ(おし)えていなかったよな」

アルダは指笛(ゆびぶえ)()らすと、(やま)(しげ)みから1(ぴき)(いぬ)()()てきた。


(いぬ)は、(うれ)しそうに尻尾(しっぽ)をブンブンと()りながらアルダとイルダに()けつける。


「こいつは、俺達(おれたち)自慢(じまん)家族(かぞく)太郎丸(たろうまる)だ。エルクの()(とお)り、太郎丸(たろうまる)にエルク(たち)(あと)()わさせていたんだ。よしよし…()くやった太郎丸(たろうまる)。ご褒美(ほうび)のオヤツだ」

イルダは、太郎丸(たろうまる)(あたま)()でてオヤツを(あた)える。


俺達(おれたち)(いえ)は、代々(だいだい)(いぬ)調教(ちょうきょう)して気配(けはい)()(かた)(おぼ)えさせ、首輪(くびわ)などに小型(こがた)カメラを()けて偵察(ていさつ)、今回みたいにGPSを()けて尾行(びこう)などできるようにする稼業(かぎょう)なんだ。まぁ、戦争(せんそう)終結(しゅうけつ)した(いま)需要(じゅよう)()り、現在(げんざい)(いろ)んなペットを(あず)かったり、簡単(かんたん)なお()やお()わり、()せ、トイレの(しつけ)などしか調教(ちょうきょう)していないけどな」

アルダは、現状(げんじょう)説明(せつめい)してため(いき)()いた。


「ところで、アリス(さま)。これから、どうするのですか?」

ララは、アリスとエルクに(あゆ)()(たず)ねた。


「そうね…」


その()、エルクに(から)んだバルサとバスラ、ヤラダの3(にん)はライティア学院(がくいん)から追放(ついほう)されることとなった。

遅れましたが。

あけまして、おめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。


次回、バーミュル家の復讐です。


もし宜しければ、次回もご覧下さい。

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