第5話 しゃしん(1)
──写真は真実を写す──
長女がまだ幼稚園に入る前で、もうキチンと歩け、おはなしも随分と上手になっていた頃、遠くに住む妻の父が亡くなり、妻と娘はお葬式に出た。
私は都合が悪く東京で一人残る事になった。
訳があって、娘と私は亡くなった義父と面識はない、集まった親族にすら会った事もなかった。もちろん妻は集まった親族とは血の繋がりがあるしおぼろげながらも面識があったが、随分長い間疎遠だった。
妻は懐かしさもあって写真をたくさん撮ってきた。デジカメじゃないまだスチール写真の時代だったので、帰ってきて現像に出した。
そして出来上がったお通夜の写真を見ていた時のこと。
何十枚もある写真、写っているのは娘以外はみんな大人やお年寄りばかりだった。
小さな子どもを見る目はどれも穏やかで優しい。
そのうち私はある事にきがついた。娘の写った写真には全て、白い玉のような光が飛んでいるのだ。
一枚、二枚、三枚…めくるたびにだんだんと背筋がざわざわする。
娘が写っていない写真には白い光はない。娘の周りだけにあるのだ!
白い光は一つじゃない、三つ四つ…それ以上…
「これ、オーブか──」
私は呟いた。
背筋がさらにざわざわする。
更に何枚か見ていくとその写真がでてきた。
娘を真ん中に座らせ二十人ほどの大人たちが座っている前に、その数倍のオーブが写っているのだ。
──絶句、こんなの見た事もない。
よくある心霊写真で見るのは一つ二つのオーブが飛んでいているもの、そんなもんじゃない、写真の中にぎっしりオーブが飛んでいるのだ。




