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記憶持ち転生疑惑の少女  作者: 日下みる
28/31

〜足音の秘密〜

母親目線。

最近、娘が転ばなくなりました。

躓いても、バランスを崩す事がなくなった。

……相変わらず、躓くのは改善されてないけど。

あと、物に激突する回数も減りました。

目隠しされて歩いてる人みたいに、

両手で手探りで歩く。という方法を見つけたらしい。

足音は相変わらずだけど。


「どう歩いてるの?」

「?ふつうにあるいてるですの。」


私は足音を立てない歩き方なんか教えた事ない。


「足音立てないのは?」

「?ふつうですの。なんでおとがするですの?」


うん。私じゃ翻訳出来ない。

今日はパパがお休みなので、パパに解読してもらおう。


「と、いう訳で、どういう理屈か説明プリーズ」

「唐突にも程があるな。」

「気にならないの?」

「まぁ、興味があるっちゃ、あるが…」

「?ふつうですの。」

アンタの普通は私には不思議の宝庫よ。

「ほうこのつかいばしょがまちがってるですの。

たからじゃないですの。」

人の心読むな。そして突っ込むな。

「ふむ。チビ助。ちょっと、その辺を軽く走れ。」

「いいんですの?ごきんじょさんにめーわくですの。」

「今だけ特別に許す。」

「わかったですの。」


トトトトトッ


「よし。もういいぞー。こっち来い。」

「はいですの。」

「もうわかったの?」

「なんとなく。チビ助、走ったり歩く時に踵を地面に付けないな?」

「あたりまえですの。つけるひつよーがないですの。」

アンタの中で何がどーなって当たり前になったの?

「足音を立てない為か?」

「ちがうですの。それはダメってゆわれてないですの。」

ダメっていう一般家庭がどこにあるの?

忍者一族?暗殺者一家?

「じゃぁ、なんの為だ?」

「ころんだりしないよーにきをつけてるですの。」

意味わからん。

「衝撃はどう消してる?」

「ひざをやわらかくするですの。」

誰に教わったの。それ。

「おそわってないですの。ふつうですの。」

だから読むなと。

「ふむ。わかった。」

「今のでわかったの?!」

「あぁ。お前だったら、恐る恐る怖い所を歩かないといけない時、どう足を出す?」

へ?うーん…。

「爪先でゆっくり慎重に。」

壊れそうな吊橋とか、高い所とかそうなるわね。

「そうゆうことだ。ついでに、予想以上に地面が沈んだり、低かった時に対処出来るように、膝を使う癖が付いてるな。」

「えーと、つまり、日常的に抜き足差し足状態と?」

「まぁ、そんな感じだな。どっちかと言うと、義経の舟跳びのが近い気がするが。…義経だったか?孫市だったか?忘れた。」


……常に目隠しされてるような状態プラス、足場の悪い舟の上を跳び渡るような感覚でいる、と?


つ…疲れそう。

そうか、この娘の外出嫌いと、

逃げ足の速さと脚力の理由もわかった。


…何処で習得してくるの?


謎が増えた…。



足音がしない理由でした。

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