~人の身体って補い合うように出来てるんですね~
母親目線。
妹ちゃんの生態がちょっと解明。
今日もいい天気です!
土曜日なのでパパもお兄ちゃんもお休み。
子供達は子供部屋で遊んでます。
遊んでるって言っても、お兄ちゃんがゲームしてるのを娘が横で見てるだけなんだけど。
あれは楽しいのか・・・?
まぁ、下手に対戦して暴れられても困るし、いいか。
パパも起きてコーヒー飲んでます。
・・・・・・家事にも休日欲しい。
「なぁ?」
「ん?なに?」
「チビ助って、よく何かしらにぶつかるんだよな?」
「そうよー。」
毎日、ふすまやら柱に激突してるわね。
「ぶつかっても泣かないよな?」
「そう言われると・・・そうね。」
「おかしくないか?」
転んでも泣かないしねぇ。
「鈍いだけじゃないの?」
「ふむ・・・。ちょっと実験するか。」
「おーい!チビ助!!ちょっとこっち来い!」
いや、チビ助って呼んで来るの?
それに、そんな広い家じゃないけどさ。廊下挟んだ向かいの部屋よ?
聞こえるの・・・?
・・・・・・ガツッ
「・・・なんですの?」
来たよ!!
てか、今、来る途中に明らかに柱にぶつかったよね?!
しかも柱の角!!
右側の顔面にガッツリ!!
見てる方が痛い・・・。
この二人は何でスルーしてるの・・・?
「まぁまぁ、隣座れや」
「こころしてごじたいもうしあげるですの」
「まぁまぁ、ちこうよれ」
何の遊びですかー?
「しかたないですの。すわってあげないこともないですの。たかくつくですの」
キャバ嬢か!!
「テーブルに手、乗せてみ?」
「・・・なにするつもりですの?」
疑わしそー。まぁ、今回は気持ちはわかる。
「いいから、ホレ。」
「はぁ・・・しかたないですの。」
「今から、お父様の特技を見せてやろう」
「べつにきょうみないですの」
うちの娘がデレる日は来るんでしょうか?
タタタタタッ
何だか、パパが娘の手を広げさせて、指の間にペンをちょっとした速さで突いてます。
親指と人差し指の間から、順番に小指の股まで。
「って、危ないじゃない!何してんの?!」
コレ、ちょっとミスしたら指に刺さる!
「凄いだろ?」
「よくわからないですの」
「自分でやってみ?」
ペンを娘に渡すパパ。
絶対指す。断言する。
タ・・・タ・・・タ・・・プスッ
「む・・・難しいですの・・・」
問題はそっちじゃない。
「痛くねーの?」
「?なにがですの?」
「ふむ・・・」
ツネッ
娘の手の甲を抓ったー!!
「なにしてるですの?」
「痛くねーの?」
「いたくないですの」
は?
「ふむ・・・。んじゃぁ、しょっちゅう泣いてるのは、痛くて泣いてるわけじゃないんだな」
「なにゆってるですの?あたりまえですの。」
当たり前じゃないから。衝撃の事実だから。
「んじゃ、次行くか。絶対動くなよ」
「?」
「って、ちょっと!それは流石にない!あり得ない!女の子に何してんの?!」
「あー。当てねーから安心しろって。チビ、絶対動くなよ」
だからって娘に煙草近付ける父親が何処にいんの?!
ああぁぁぁぁあ!!手の甲ギリギリ!!
「熱くねーの?」
「?あつくないですの」
スッ
バッ
「・・・・・・・・・なにするですの」
良かった!!
娘がバックステップ使えて良かった!!
座ってても使えるんだね!
「ちょっと!手の甲でも許せないのに、目に当てようとするなんて何考えてるの!!」
「当てねーっつの。今、熱かったか?」
「あつくないですの。でも、あぶないですの」
そうよ!危ないじゃない!・・・って、あれ?
何か矛盾してない?
「手の時は逃げなかったじゃねーか。コレが危ないってのは知ってんだよな?なんでだ?」
「しらないですの。からだがうごくですの」
本能?時々、獣になるし、可能性は高いかも・・・。
スッ
って!あー!今度は右眼・・・!!
アレ?逃げない?
「?」
「ふむ・・・」
「なんなんですの?」
見えて・・・ない?
「チビ、お前、こっから空見えるか?」
「おそら・・・?そこのまどのところにあるですの」
「窓の所?」
「?そうですの。なにあたりまえなことゆってるですの?」
「窓の”向こう”じゃなくて、窓の”所”か?」
「そうゆってるですの。」
「お前、両眼見えてるか?」
「みえてるですの。あたりまえですの」
見えてなかった・・・よね・・・?
「両眼、一緒にちゃんと見えてるか?」
「なにゆってるですの?いっしょにはみえないですの」
はぃ?
「じゃぁ、いつ見えるんだ?」
「?ひだりがみえにくいときにみぎがみえるようになるですの。
なんでそんなあたりまえなこときくですの?」
「ふむ・・・わかった。戻っていいぞー。」
「いみがわからないですの」
意味がわからないのはアンタだ。
・・・・・ゴンッ
戻る時もぶつかるのね・・・。
「で?パパ、あんな危ないことして、何か収穫あったわけ?」
「おー。あったぞ。」
「解説プリーズ」
「チビ助、アイツ、空間認識能力皆無だな」
空間認識能力ぅ?
なにそれ。
「あー・・・パイロットとかに必須な能力でな。
まぁ、簡単に端折ると、距離感とか奥行とかを認識する能力だな。」
「えーと?つまり、よく激突してるのは、柱とかが何処にあるか、
存在は見えてるけど、位置がわからないってこと?」
「まぁ、そうゆうこと。しかも、右眼は普段見えてないか、
映像を認識出来ないのかは知らんが、結果、右側にあるものは存在の認識すら怪しいな。」
「あー・・・だから余計ぶつかるのか」
「まぁ、切り替えがあるってことは、失明してる訳じゃねーから、
多分、脳の処理問題だろうな」
「へ・・・?あんまり難しい事言わないでくれない?」
「あ?まぁ専門家でもねぇし、多分、実例も珍しいだろうから何とも言えないが、
ほぼ片目の状態で目に映るモノの場所だのを多分サイズで距離感を逆算してんだろ。無意識に。」
はぁ・・・?そんなことって出来るもん?
「んで、目に映るモノを全てそんな計算してたら脳にかなりの負荷が掛かるからな。
どっちが先かわからんが、負荷を減らす為に片目が必要ない時は見えてないんだろ」
そーゆーもの・・・なの?
「アイツ、身体能力すげーだろ?」
「あー。そうね。」
それは色々思い出したくない場面によく見ますね。
「多分、補う為の本能だろうな」
いやぁ・・・補う為にあんなドSな女王様は必要なのか・・・?
「アイツが家に閉じ込められてても文句言わないのは、性格もあるんだろうか、そのせいだな。
本ばっか読んでるのもそのせいだろ」
「どーしたら、そこに飛ぶのよ」
「知らない場所、広い場所はそれだけチビには負担がデカイんだよ。
本なら平面だからな。楽なんだろ。」
「その割に戦闘力と理解力高いんだけど・・・」
「戦闘力高い時は雰囲気変わるだろ?」
「は?なにそれ。二重人格ってこと?」
「そこまではわからん」
あー・・・でもあの娘、最初から普段、足音しないしなぁ・・・。
「理解力は・・・かなり高いだろ。主に危険な事には。本ばっか読んでるから尚更だな」
「理解力ねぇ・・・。その割に、自分が変って自覚ないわよ。語尾以外」
「そこは別問題だろ。まぁ、あの眼じゃ判断力ないと辛いしな。IQ検査でもさせてみるか?」
「高いとは思えないわ。あの子、まだ時間とか曜日すら認識してないもの」
「は?どーやって判断してんだ?」
「厳密に言うと、興味がないみたいね。好奇心の塊なのに、聞かれないもの」
「・・・アイツ、現代に生きてけんのか?つか、どの時代に生きてんだ?」
「そうねー。価値観としては…日本では平安か戦国あたりかしらね。
外国だと・・・紀元前くらいかしら」
「はぁ?」
後日、検査を受けさせてみたら、
IQはかなり高かったです。
けど、常識とかは底辺でした。
相手も結果に困惑してました。
「普通学級は・・・辛いかも知れません・・・が・・・
このIQならどうとでもなるような気もしますね・・・」
デッスヨネー。
「学校ではなく、家庭教師を付けた方が彼女の負担は軽いとは思いますが・・・
将来大変かも知れませんね。
学校は知識だけでなく、協調性などを学ぶ所でもありますから」
はぁ・・・なんて手のかかる・・・。
伝わり辛い説明だったらすみません。
上手く伝えられないですorz




