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記憶持ち転生疑惑の少女  作者: 日下みる
19/31

~お仕置きでダメなら語り合おうじゃないか~

お仕置きが効果がなかったので、対策を考えたらしいです。

母親目線。

先日、お仕置きしても意味がないという事を実感したので、違う方法にしてみました。

頭ごなしに怒っても、何がダメなのかを理解しても、

どうしてダメなのか理解しないと、この娘の場合、意味がない。

今日はとことん話し合いをしたい所存です。

かなり怖いですけど。

思わず敬語になっちゃうくらい怖いですけど。

なにせ、お兄ちゃんにすらしていない初の試みです。

頭の中で「カンカンカン!」ってリングの鐘が鳴り響いてる気がするのは気のせいですか。

真っ白に力尽きちゃう未来ですか?

始める前から負けちゃダメよ!気合大事。

今日はトコトン精神論です!


「ちょっとこっちに座りなさい」

「?」

「今日は、お話合いをしたいと思います」

「??」


物凄く嫌そうな顔されてまーす!

この娘、基本的に無表情だけどね!

子供だから表情筋が発達してないのかしらね?

でも、この娘の場合、無言の時の方が何を言ってるか分かる不思議。

話てる時の方がわけがわからない事多数。

お兄ちゃんはどうしてこの娘とコミュニケーション出来るのか我が家の不思議です。


「こっちいらっしゃい」

「・・・・なんですの?」

「今日は話し合いましょ?」

「・・・・なにをはなすですの?」

「色々お話しします。」

「・・・・・・・・。」

「今日は怒らないから」

「・・・・・ほんとですの?」

「本当です。」

「じゃぁ、おしおきするですの?」

「しません。」

「・・・・・。」


信じてないねー。

まぁ、元からこの娘、私の言う事ってあんまり信じないしなー。


「ほんとです。指切りげんまんします」

「・・・・・わかったですの。ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます、ですの」


この子の場合、本当に飲まされそうなので気合を入れねば・・・!


「じゃぁ、まず最初のお題です。」

「・・・・(コクン)」

「お部屋を走り回っちゃダメです」

「・・・・?」

「色んな場所にぶつかったりこけたりするでしょう?」

「・・・(コクン)」

「だから、ダメです。わかった?」

「・・・・・・はしっててもあるいてても、ぶつかるときはぶつかるですの」

「そうだけど;ちゃんと注意しなさいって言ってるの」

「あたしもすきでぶつかったりこけたりしてるわけじゃないですの」

「そんなことわかってます。」

「じゃぁいわないでほしいですの。しかたないことですの。

 ひとはだれしもなにかにぶつかることは、いきていたらにげられないですの」


なんか深い話になってない?

気のせい?


「どうして素直にハイって言えないの?」

「なにかにぜったいぶつからない、なんてやくそくできないですの。

 うそつきはだめですの。えんまさまにしたをぬかれちゃいますの。」


そうだけどさ!そうなんだけどさ!!


「これから、部屋を走らない、注意するってお約束も出来ないの?」

「はしるのはじょーきょーによるですの。それはおにーちゃんにもゆってくれないとわからないですの」


まぁ、二人一緒に走ってるしなぁ。後ろ走ってるのは娘だし。

ってことは、走り出す原因はお兄ちゃんなの?


「あと、さいしょからきをつけてるですの。いまさらですの。これいじょーはむりですの」

「ああ言えばこう言う・・・!」

「おはなしあいっていうのは、そうゆうものですの。おはなしあいをしましょってゆってきたのはママですの」

「素直にごめんなさいって言えないの!」

「ママもパパもごめんなさいってゆわないですの。じぶんもできないことをもとめないでほしーですの」

「それとこれとは関係ないでしょう!!」

「かんけーあるですの。こどもはおやをみてそだつですの。おやはこどものみほんじゃないとだめですの」

「・・・私達は親としてダメって言いたいの?!」

「ママたちはあやまらないですの。だれかをふんでもいいわけかひとのせいにしてばっかで、 ”ごめんなさい”したところをみたことないですの」

「ぐっ・・・」


ぐうの音しか出ない・・・。


「それに、ママたちは”ありがとう”もいわないですの」

「ぬぐっ・・!」

「ママ?ひとにもとめてばっかじゃなくて、ちゃんとじぶんをみるですの」

「は?」

「ママはいつもひとりでかってにしゃべってるですの。あいてのはなしをきいてないですの」

「そんなことないでしょ。今だって貴女と話し合ってるじゃない」

「それはあたしがとめたからですの」

「なっ!親を馬鹿にするのもいい加減にしなさい!」

「・・・・おこらないってやくそく、やぶるですの?はりをよーいしてほしいですの」

「!!!・・・はぁ、わかったわ。それで?」

「べつに。ママのすきにしたらいいですの」

「は?そこまで言っておいて?」

「ママはママですの。あたしとはたにんですの」

「他人?!親に向かって他人とは何よ!」

「あかのたにんとはゆってないですの」

「どう違うのよ!」

「おちつくですの。ママ?あたしはママのこどもですの。」

「そうよ。それがどうしたのよ」


その割に全然言う事聞かないじゃない!!


「ママのこどもでも、ちがうにんげんですの。ママのモノじゃないですの」

「子供は親のものよ!」

「ちがうですの。こどもはモノじゃないですの」

「何言って・・・」

「ママにとってはあたりまえでも、あたしにはあたりまえじゃないですの」

「・・・・。」

「ママはあたしよりはこけたりぶつかったりしないですの。でも、ママやパパもぶつかることはあるですの。ママたちができないのを、あたしにできるわけがないですの」


アンタなら出来そうなんですけど・・・?


「パパやおにーちゃんが、あんまりママとおはなしあいをしないりゆーをちゃんとかんがえるですの」

「・・・・・・・・・・。」


確かに、パパやおにーちゃんと会話が成立してるのは娘だけだけど・・・。


「おはなしはおわりですの?」

「あ・・・はい。」


うっかり敬語で答えてしまった・・・。

諭そうと思ったのに、逆に諭された場合はどうしたらいいでしょーか・・・。


燃え尽きたぜ・・・・完全によ・・・


妹ちゃんのKO勝ちですかね?

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