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スクールガーディアンズ  作者: 雪野
第22話
237/596

22-3






     22-3




「玲阿君は」

「私は、あの子の親じゃないの」

「じゃあ、なんなの」

 人の顔を覗き込んでくる池上さん。

 髪を人の顔に垂らしながら。

「なんだろう?なんだと思う?」

「教えて上げようか」

「え」

 戸惑う私、笑う池上さん。

 彼女に見つめられたまま、じりじりと下がる。

「彼氏と彼女」

 ぽつりと呟く舞地さん。

 どうしてみんな、そういう事を言うのかな。

 私はよくても、ショウがどうか分からないんだし。

 私は私、彼は彼。

 そう言われるのは恥ずかしくても嬉しいけど、でもだからって。

「何をにやにやしてる」

「誰が」

「分からないならいい。お茶」 

「お嬢様がお茶をご所望ですよ」

 顔の横で手を叩き、ウェイターを呼ぶ。

 少しして、愛想の欠片もない男がトレイを持ってやって来た。

「私、コーヒーが好き」

「じゃあ、結婚しろ」

 怖い顔で、面白い事を言ってきた。

 仕方ないか、紅茶も好きだし。

「聡美ちゃんは?」

「出来のいい人は、何かと忙しいようです」

 彼女のスケジュールを、端末に表示させるケイ。

 連合から、予算編成局で中部庁の関係者と懇談、その後学校の事務局とカリキュラム変更の会合、図書センターで本の購入選定……。

「やれるのか、こんな事」

「何しろ、天才美少女ですから。このくらいは平気でこなしますよ」 

 誉めてるのかどうか分からないが、ケイはなおも続くスケジュールを消してあられをかじった。

 名雲さんは感心しつつ、ロールケーキをかじった。

 カットしてない物を、そのまま。

 野性的とも、馬鹿げてるとも言える。

「あいつって、本当に高校生か?」

「お兄さんに比べれば、可愛い物ですよ。二十歳を少し超えたところで、もう助教授ですからね」

「そういうあだ名じゃなくて?」

「研究室も持ってますよ。中央政府からの補助金ももらってるし、企業からは共同研究しようって言ってきてるし。外国の大学から、教授として迎えたいって誘いもあるとか」

 遠い、別な世界の話。

 とはいえサトミもお兄さんとは、能力的にさほどの違いはない。

 こういう事を聞かされると、彼女のすごさを改めて実感させられる。

「あなたのお兄さんも、院生でしょ」

「学歴は。人間としては、ともかくとして」

 人間として駄目なのは、自分の方じゃないのか。



 下らない話をしていると、ドアがノックされた。 

 ショウの件もあるので、慎重に対応した方がいいだろう。

「柳、ドアを開けろ。雪野はドアの後ろに。舞地と池上は、一旦下がれ」

 素早く指示を出す名雲さん。

 ケイはと思ったら、一足先にキッチンへ逃げていた。

 ただ彼の場合は指示を出さなくても動くので、そのままにする。

 いざという時、キッチンへ隠れた彼が切り札にもなるんだし。

「どうぞ。開いてますよ」

 柳君へ合図を出し、ドアを開けるよう促す。

 それに応じ、ゆっくりと開いていくドア。

 スティックへ手を触れ、腰を落とす。

 室内に走る緊張。 

 はやる気持ちを抑え、意識をドアへと集中する。

「あの」

 怯え気味に入ってきたのは、大人しそうな女の子。

 後ろにも何人かいるが、彼女達から危害を加えるという意思は感じ取れない。

 もしその気だったら、相当の手練れだろう。

「あの」

「はい」

 見つめ合う私と彼女。

 何故か、さっきとは違う感じの緊張感が間に走る。

 というか、彼女の緊張感が伝わってくる。

「あの。玲阿君の具合は」 

 やはり、そう来たか。

 女の子の集団という段階で、怪しいとは思ってたんだ。

 塩田さんの言ってた通りだな。 

 負けようが勝とうが関係ない。

 要は、ショウさえいればいい。

 ただ、その気持はよく分かる。

 自分の事のように。

「あ、あの」

「え?ああ、そうか。えーと、あれ。打撲で発熱、全治2週間」

 なんか事務的だが、こう何度も聞かれては仕方ない。

 いっそ、号外をばらまいた方が早くないか?

「学校にもその内来るよ」

「あ、あの。お見舞いって」

「止めた方が無難かな。その辺は、学校に出てきたら考えて」

 私が説明する事でもないが、私が一番事情に詳しいようなので。 

 しかしこの調子だと、まだ聞きに来そうだな。

 何となくキッチンへ目をやると、ケイが小さいカードを振っていた。

 その意図をすぐに汲み、彼女達に向き直る。

「えーと、あれ。学校へ来た時に時間を作るから、その時彼に会って」

「あ、はい。い、いつ来られます?」

 何語だ、来られますって。

 いや、日本語だけどさ。

「後で連絡するから、ここに名前とアドレスを書きなさい」 

 ペンと紙を差し出す池上さん。

 奪い合いはしないが、素早い動きでそれを受け取り書き込んでいく彼女達。

 妙に物静かで整然としてるだけに、逆に怖いな。

「金品と高価な物は厳禁。生ものも避けて。いいのは、短い手紙かな」

「は、はい」

「詳細な注意事項や聞きたい事があったら、ここへ連絡して。はい、解散」

 手を叩く池上さん。

 弾けるように飛んでいく女の子達。

 お見舞いの品でも探しに行ったか、作りに行ったのだろう。

「こんな感じでどう?」

「いいんですけど、俺を窓口にされても」

 卓上端末を起動させ、文面を作り出すケイ。

 内容は、さっき池上さんが説明したのとほぼ同じ。

 やがてそれが大きめのポスターとなり、プリンターから出てきた。


 日時未定、雨天決行。

 ルールを守って、楽しくお見舞い。


 ……楽しいお見舞いってなんだ。

「整理券が必要だな。……木之本君?……発券機持ってる?……悪い。……うん、また後で」

「あの子、そんなの持ってるの?」

「借りてきてくれるって。どうしてああ、人がいいんだか」

 わざとらしく首を振るケイ。

 本当、あの子の来世は今の時点で保証されてるな。

「何か送られてきたわよ」

「小包?」

 一斉に睨まれた。

 冗談を言っちゃ駄目なのか。

「メール。ビデオね」

 映像を、モニターの方へ映す池上さん。 

 少しして、画面に人の姿が現れた。

「ショウ?」

 やや粗めの画像だが、体格や雰囲気でそう判別出来る。

 見たところ、学内ではなく路上。  

 それより目を引くのは、彼が構えているところ。

 横へ流れる画面。

 おそらくは、彼と対峙している人物。

 細身だが、長身の男。

 にやけた感じで、あまりいい印象を与えない。

 拳を繰り出す男。

 画面が引かれ、ショウが打たれながら下がる。 

 胸の中に沸き上がる違和感。

 無造作なハイキック。 

 それを受け、あっさり地面に倒れるショウ。 

 映像は、そこで終わる。

「何よ、これっ」

 モニターに飛びつき、ガンガン叩く。

 このっ、このっ。

「馬鹿馬鹿」

「それは自分だろ」

 後ろから聞こえる呟き。

 今度はそっちへ飛んで、ガンガン叩く。 

 さすがに舞地さんではなく、机を。

「落ち着いてると思ったら、いきなり暴れて」

「だって、あんなのを見て落ち着いてられる?あーっ」

 もう一度机を叩き、がたがた揺する。 

 とにかく、何かをしていないとどうかなってしまいそうになる。


 舞地さんの言う通り、さっきまでは冷静だった。

 客観的に考えていた。

 ショウが負けた事、怪我をした事を。

 そういう事もある、彼もそれ程落ち込んではいない。

 私が騒ぐ必要もないと。

 でも実際にああいう物を見せられると、そんな物は全て飛んでいく。

 悔しいし面白くないし、怒れてくる。

 自分の事では無いが、もしかするとそれ以上に。

「誰、これ誰っ」

「知るか」

 面倒げに顔をそむけるケイ。

 その冷静さがまた、私の怒りに火を付ける。

「うー、あー。わーっ」

 その辺を叩きまくり、とにかくストレスを逃がす。

 もう、叩いて叩いて叩きまくる。

「痛っ」

 私の頭も叩かれた。

 何するのよ、もう。

「落ち着きなさい」

 ため息混じりに見下ろしてくる池上さん。

 しかしこの程度で収まる訳もなく、うろうろ歩きながら太ももを叩く。

 なんか、鼻も出てきた。 

 鼻をかみ、お茶を飲んで。

 また叩く。

「もう、聡美ちゃんを呼んで。私では止められない」

「廊下に放り出せ」

「ああ?」

 舞地さんを睨み、うーうー言いながら外に出る。


 少し楽になった。

 あくまでも、体調が。

 人の視線はともかくとして。

「雪野さん」

「ああ?」

 びくっとして後ずさる小谷君。

 何を怯えてるんだ、この人は。

「済みませんでした」

「どうしたのよ」

「いや。機嫌が悪そうなので。誰かに、閉じこめられました?」

 少し離れた所にある、私が出てきたばかりのトイレを指差す小谷君。

 私はいじめられっ子か。

「そうじゃないわよ。ショウが負けたから」

「雪野さんは気にしてないって、話には聞いてたんですけど。違ったんですね」

 別に違わなくはないけどな。

 苦笑気味だった小谷君はこちらを見つつ、少しずつ距離を開けていく。  

 表情を強ばらせつつ。

「俺に怒られても」

「別に、怒ってない」

「だったら、壁を叩かないで下さい」

 誰がと返す前に、一応は壁へ目を移す。 

 私の拳がぶつかる位置にある壁へと。

「痛くないんですか」

「さあ」 

 拳はうっすら赤くなっているが、痛みはあまり感じない。

 殴るコツもあるし、余程アドレナリンが出てるんだろう。

「あいつ、あいつは誰」

「さあ。誰を差してあいつと言ってるのか、俺には全く理解出来ませんから」

 冷静でもっともな台詞。

 私は壁を叩き、彼に応えた。

「え?ああ、玲阿さんに勝った奴の事ですか」

「そうよ」

 分かってるじゃない。

 というか、分かってくれたんだろうけど。 

 もうなんというのか、じっとしていたら爆発しそうだ。 

 今でも、小噴火はしてるにしても。

「手がかりはあるんですか」

「端末に、映像が送られてきた。小谷君は?」

「俺の所には、何も。要所要所へ送ってるんじゃないですか。送り主は、報道部?」

「それは無いと思う。怖いお姉さんが釘を差してるから」

 だったら誰がという話だが、それを考えるのは私ではない。 

 私はもっと、他にやる事がある。

「うー、あー」

「なんです、それ」

「何が」

「いや。分からないなら、構いません。俺がどうかしてたみたいです」

 やるせないため息を付く小谷君。

 訳の分からない子だな。

「自警局で犯人を捜して」

「そういう、個人的な問題では動きませんよ」

「パワーバランスはどうするの」

「難しい事言うんですね」

 少し見直したという顔。

 でもって誤解を解くと、やっぱりなという顔をする。

 安心してるようにも見える。

 私は、難しい事を言っちゃ駄目なのか。

「学内のパワーバランスは理解しますけど。それに俺は、人捜しは得意じゃないので」

「あ、そう。じゃあ、武器貸して。この前の銃がいい」

「雪野さん、落ち着いて下さい」

「落ち着ける訳無いでしょ」

 後ろの方から聞こえる、失笑気味の笑い声。

 咄嗟に振り返り、背中のスティックを抜く。

「別に、雪野さんを笑った訳じゃないでしょう。……そうでもないのかな」


 何人かの、大柄な男。

 視線は明らかにこちらへ向けられている。

 会話自体は聞こえない物の、口の動きから内容は推測出来る。

 この際、私が笑われるのは構わない。

 だがその意図が別にあるのなら、色々教えるしかない。

 彼がどういう存在なのかを。

 その足元にも及ばない私が、代わりになって。

「なんか、楽しそうですね」

 私の足元を過ぎていく影。

 肌で感じる威圧感。

 私に対してではなく、男達へ対しての。

「ケンカする気か」

「悪いかよ」

 とてつもない事を言い出す御剣君。

 小谷君はため息を付き、肩口のIDを外して壁にもたれた。

「俺は知らないからな」

「なんだ、お前もやらないのか」

「付き合いきれん」

 首を振り、窓の外へ視線を向ける小谷君。

 彼の立場は十分理解出来るが、今の心情としては御剣君に近い。

「雪野さんも、見てて下さい」

「だって」

「殺す訳にもいかないでしょ。おい、お前ら。こっちこい」

 物騒な事をいい、笑い気味に手を振る御剣君。

 その意図を察したのか、男達は腰の辺りに手を当てながら駆け寄ってきた。

「言いたい事があるなら、本人に言え。それとも、四葉さんには怖くて言えないか?」

「なんだと。お前、誰だ」

「やり合うのに、名前が関係あるのか」

 あごを反らす御剣君。

 男達はかなりの大柄。

 しかし御剣君は彼等を見下ろし、彼等が取り出した警棒を指差した。

「素手でやれないのか」

「なんだ、びびってるのか」

「今頃謝っても遅いからな」

 下から、勝ち誇った視線を向けてくる男達。

 自分達の立場を過信し、加虐的な感情を高ぶらせた。

 しかし御剣君は仕方なそうにため息を付き、前髪をかき上げた。

「本当逃げたいね」

 その言葉を怯えと取ったのか、低い笑い声が上がる。

 私も思わず笑えてくる。

 さっきの彼等同様、失笑気味に。

「仕方ない」

 腰から警棒を抜き、手首を返して伸ばす御剣君。 

 支給品よりも長く、先端までかなりの太さ。

 外見通りの重量でもある。

「来い」


 警棒を振りかぶり、一気に距離を詰めてくる男達。 

 所持禁止の武器を持っているだけはあり、それなりの早さ。

 しかし御剣君は微かにも動かず、中段気味に警棒を構えている。

 躊躇無く振り下ろされる警棒。

 やはり御剣君は、動く気配すら見せようとしない。


 肩、そして腕に叩き付けられる警棒。

 だがそれは彼等の手を離れ、床へと落ちた。 

 同時に男達も、手首を押さえて床へと崩れる。

「馬鹿が」

 警棒を振り、鞘に収める要領で腰へ戻す御剣君。

 彼は男達には目もくれず、警棒の当たった部分を軽く手で払った。

「なんだ、今のは」 

 呆然とした様子で彼を見つめる小谷君。

 今の光景を見てみれば、まるで彼の体が警棒を弾いたようにも思えただろう。

二手先手にしゅせんてでしょ」

「さすが、雪野さん」

 警棒に手を触れたまま、御剣君は男達へ視線を向けた。

 小谷君も彼の視線を辿り、男達の側に寄る。

「手首を見てみろ」

「赤くなってる」 

 意味が分からないという顔。

 彼に見えなくても不思議はない。

 むしろ、見えた人の方が少ないだろう。

 御剣君の小手が、男達の手首をいち早く捉えていたのを。

「相手が構えてる時に、素早く打つの。その後で相手が打ち込んで来るけど、手首に力が入らないから警棒は体に触れた衝撃で下に落ちる」

「出来るんですか、そんな事」

「今、見せただろ」

 憮然とする御剣君。

 彼にしてみれば、自分が疑われたような心境なのだろう。 

 とはいえ小谷君でなくても、今の行為は理解しにくいと思う。

「一手先を行くのは当然。だから二手先を行くのが、今の技。つまり相手が攻める前に、こっちが攻める訳」

 私も、こういう事はやれなくもない。

 ただ体力的な事を考え、どちらかといえばカウンターを狙う。

「御剣って名前くらいだから、このくらいは平気でやるのよ」

「ふーん。どっちにしろ、物騒だな」

 それもそうだ。

 とういうか、これが普通の人の感想だろう。

「御剣君は、ショウがやりあった相手を知らない?」

「知ってたら、ここにいませんよ」

 警棒へ触れる指先。

 空を引き裂くような威圧感。

 精悍な顔が強烈に引き締まり、口元が噛みしめられる。

「そう。とにかく、早まった真似はしないでよ」

「はあ」

「分かってるの」

「は、はい」

 がくがくと頷く御剣君。

 目には捉えられないくらいの早さで剣を振るい、一瞬にして二人の男を倒した人が。

 誰のせいでかは、あまり考えたくないが。

「取りあえず、この男達をどうにかして」

「どうにかって。邪魔だから、どかせばいいんですか」

「その辺は任せる」

 間違ってるという視線も感じるが、これでも気を使ってる方だ。

 なんなら、今すぐ窓の外へ放り投げたいくらいなので。



 うーうー唸りながら、オフィスへと戻る。

 後始末を後輩に任せて。

 というか、あの連中を見ていたら余計腹が立ってくるので。

 いっそ、自分でやればよかったな。

「うー」

「いい加減、落ち着きなさい。それと、相手が誰か分かったわよ」

「誰っ」

 露骨に顔をしかめ、私から距離を置く池上さん。

 そんな事には構わず、スティックを抜いて室内を見渡す。

「いないわよ」

「分かってる」

 息を整え、スティックを机に置く。

 今こういう物を持ってると、自分でも何をやるのか分からない。

「なんというのかな。俺達の守備範囲だ」

「やっぱり、傭兵?」

「面識はないが、見たような気もする」

「でも、玲阿君に勝てるとは思えないんだよね」

 小首を傾げ、男の静止画像を指差す柳君。

 私もその点は、疑問に思っている。

 大した事無いストレートが数発と、大きなモーションの回し蹴り。

 あの程度で、ショウが倒されるとはとても思えない。

「それはいいとして、今どこにいるの」

「映像をばらまいたんだから、次はその内出てくるだろ。……仇討ちとか言い出すんじゃないだろうな」

「悪いの?」

「お前な。さっきまでの落ち着きはどうなったんだ。それに、これは玲阿の問題なんだろ」

 正しく理屈にあった、大人の意見。

 しかし私は感情で動く、子供でしかない。

 冷静に考えるなんて、結局無理なんだ。

「ただ、僕もこの映像は気になるね」

 ぽつりと漏らす木之本君。 

 発券機らしい機械を調整しながらこちらを見て、彼はモニターを指差した。

「断言は出来ないけど、映像が編集されてる気がする」

「どういう事」

「玲阿君のアップと、相手へのパーンの部分がちょっと不自然に見える。インターセプトモーションって言って、別々の画像を一つに見せるソフトがある。それを使ってるのかも知れないね。一度、確かめてみる?」



 文化系のクラブが入っている建物の一室。

 大きなモニターと、アンプやスピーカー。

 編集用の機械が壁際に並び、モニターの前にはそれを操作するパネルがある。

 木之本君はその前に座り、例の映像を再生し始めた。

「これが玲阿君で」

 彼が構えているアップ。

 すぐに画面が引かれ、その顔にストレートが数発飛んでくる。

 再び彼のアップ。 

 顔は傷付き、腕はあまり上がっていない。

 そして画面が流れ、ハイキックを受けてショウが倒れる。

「一コマずつ再生すると」

 分割されていく画面。

 彼のアップから、引いていくシーン。

 小さくなっていく姿。

 ただ、多少違和感もある。

「どうなの?」

「間違いなく、編集されてる。玲阿君のアップで一つ。次が、二人が対峙してるシーン。で、もう一度玲阿君のアップ。最後のハイキック。映像としては1つだけど、おそらくこの4つをつなぎ合わせてる」

 つまり、その間が存在するという訳か。

 彼が負けた経緯も含めて。

「ありがとう」

「いいよ。それより、仇討ちするって本当?」

 不安と咎める意識の入り交じった瞳。

 それへ曖昧に頷き、机を叩く。

「仇討ちでも討ち入りでも、好きにさせてやれよ」

「あなたは、何もしないの」

「こっちが動かなくても、向こうで動く。それにどうやったか知らないけど、ショウに勝ったような人間だ。慎重になったほうがいい」

 あくまでも冷静さを失わないケイ。

 ただ、それは彼の考え方。

 私には私の考え方、感情がある。

「じゃあ、どうしろって言うの」

「ショウに聞いたら」

 それもそうか。



 正門を出ていこうとしたら、向こうから近付いてくる人と目が合った。

 腕を吊り、頭に包帯を巻いた男の子と。

「何やってるの」

「え、学校に来ようと思って」

 ゆっくりと答えるショウ。

 今日の授業はもう終わっている。

 そんな事は、考えなくてもすぐに分かる事。

 普通ならば。

「ちょとっ」

「え」


「先生っ、先生っ」

 医療部に飛び込み、目に付いた白衣の人に駆け寄っていく。

「この子、この子診て下さいっ」

「怪我?でも、手当はしてあるみたいだけど」

「なんか変なんです。ぼーっとしてて、学校が終わったのに今頃やって来て」

「分かった。こっちへ来て」 


 診察室。

 彼に幾つかの質問をして、それをカルテへと書き込んでいく先生。

 後は瞳を覗き込み、ペンライトを当てて小さく頷いた。

「今飲んでる薬は?」

「あ、はい」

 端末を取り出すショウ。

 先生はそれをリンクさせ、卓上端末の画面へ目を移した。

「なるほど」

「ど、どうなんですか」

 不安と焦り。

 足元が今にも崩れていきそうな感覚。

 普段とはあまりにも違う彼の行動。

 頭の中を悪い事ばかりが駆けめぐり、もう何も考えられなくなっていく。

「特に問題ないよ」

 軽い、事務的とさえも思える口調。 

 それに今度は、頭の中が熱くなる。

「もっと、ちゃんと診て下さいっ」

「診たよ。話してる事に矛盾はないし、身体機能も正常。今彼の飲んでる鎮痛剤は、ちょっと強めでね。気持を落ち着けるというか、今の彼みたいになりやすい」

 苦笑気味に笑う先生。

 所在なげに、その前に座っているショウ。

 そうならそうと、初めから言ってくれればいいのに。

「で、でも。どうして学校に?」

「医療費の保険で、書類が必要だって言うから。ずっと家にいても仕方ないし」

「だ、だったら連絡してくれればいいじゃない。何も、自分で来なくても」

「忙しいと思って」

 気を使った、彼らしいとも言える発言。

 なんか、私の方がぼーっとしてきた。

「ごほん」 

 突然咳払いをする先生。 

 医者なのに、風邪でも引いたのかな。

「君達は、いつまでそうしているのかな」

「あ、他の患者さんが待ってます?」

「それはいいんだけど。その、僕から言うのもちょっと微妙なんだけど」

 意味の分からない事まで言ってきた。

 先生も、大丈夫か?


 診察室を出て、受付へ向かう。

 お金を払う必要はないが、治療内容や診断結果をIDへ書き込むためへ。

 なんか安心したせいか、鼻が出てきたな。

「あれ」

 ここで、ようやく気付く。

 私の手が、すぐには動かない事に。

 理由は簡単で、ずっと握っているから。

 何をって、ショウの手を。

 もしかして、正門で会ってから?

 医療部までも。

 診察中も。 

 そこから出てくるまで、ずっと。

「あー」

「あ、どうかした」

 不思議そうに私を見つめてくるショウ。

 手を繋いでいる事には、不思議がる様子はない。

 これも薬の副作用のせいだろうか。

 それは嬉しくもあり、多少引っかからなくもない。

 出来れば副作用も何もない状態で、自然にこうなればと思ってるから。 

 贅沢な悩みだと、自分でも分かってはいるが。

「こっちの話。それより、大丈夫?薬、少し減らしたら」

「先生が飲めって言うから、その分はきちんと飲まないと」

 なんとも生真面目な答えが返ってきた。

 薬で体調が悪くなれば、自分である程度調整するのは誰でもやる。

 でも彼は、言われた通りの分量をきちんと飲んでいる。 

 本当にらしいというか、なんというか。

「そんなにきつい薬飲んでるって事は、怪我がそんなひどいの?」

「骨は折れてないから、大した事無いだろ」

 普通に答えるショウ。

 骨折以外にも怪我の程度は色々あるが、決して軽いとは言えない場合もある。

 それが多分、今の彼の状態なんだろう。

「とにかく家で寝てて。書類は、私達で揃えるから」

「え、ああ」

「それに、ここまでどうやってきたの?まさか、車じゃないでしょうね」

「歩いてきた」

 冗談を言ってる訳でも無い、いつも通りの精悍で格好いい顔。

 いや。見た目はともかくとして、言ってる事は少し頭が痛い。

 勿論それ程遠い訳ではないが、今の私でも歩きたい距離ではない。

 第一バスがあるし、タクシー代くらいはあるだろう。

「本当に、大丈夫?もう一度、先生に診てもらう?」

「いいよ。俺も、薬でこうなるとは初めに聞いてるから」

 それこそ、初めて聞いた。

 なんか、心配になってきたな。



「悪いわね、わざわざ」

 ため息混じりに出迎えてくれる、ショウのお母さん。

 その相手は私にではなく、玄関先でぼーっと立っているショウへだろう。

「どこにいたの?」

「書類と取りに来たって、学校まで歩いてきてました」

「とんだ家出息子ね。姿が見えないし端末も置いていったままだから、少し心配してたの」

 小さく漏れるため息。

 今度のは間違いなく、安堵のそれだろう。

「あら。二人揃ってデート?」

「どうして」

「手を繋いでるから」 

 切れ長の綺麗な瞳を、こちらへと向けてくる流衣さん。

 いいじゃないよ。こうしてないと、どこへ行くかちょっと不安だったんだから。

「弟さんが、ふらふらしてるからです。自分こそ、どうしてここへ」

「実家だもの。優さんも、ここを実家にしたら」 

 随分攻めてくるな。

 というか、からかわれてるだけか。

「とにかくちゃんと、送り届けましたから。後はよろしく」

「はいはい。ご飯食べていかないの?」

「私はまだ学校に」 

 時計に目をやり、口をつぐむ。

 ガーディアンの終業時間、少し前。

 今から学校に戻れば、確実に過ぎている。

「戻らない方がいいみたいです」

「よく分からないけど、ご飯は食べるのね」

「ええ。少なめでお願いします」


 みじん切りにしたねぎをサバのみそ煮の上に掛け、炊けたご飯に大葉を振りかける。

 後は塩を少し振って、かき混ぜてと。

 しかしこのキッチンは、高くて使いにくいな。

 ショウのお母さんにとっては、ベストサイズに設計されてるだろうけど。

「はい、出来ました」

 鍋の裏をお玉で叩き、終了を告げる。

 真っ先にやってきたのは瞬さん。

 茶碗と箸を持って。

「カレー?」

「しそご飯カレーなんて、この世の中にはありません」

「残念だな。いいよ、俺は肉があれば」

 海藻サラダをボールごと、キッチンからリビングを繋ぐダイニングテーブルへ置く。

 瞬さんが、覗き込んでいる目の前に。

「あの。俺、肉が」

「お肉を食べるなら、まずこれだけ野菜を食べて下さい」

「俺は、草食獣タイプじゃないんだけどな」

 もそもそとアスパラをかじる瞬さん。

 手づかみで食べるな、手づかみで。

「流衣さんは、こっち」

「私、鶏はちょっと」

「低カロリー、高タンパク。野菜ばっかり食べるから細いんです」

 鶏の叩きを出して、手も叩く。

 意味はない。勢いだけだ。

「蕪のみそ汁と、浅漬け。サバのみそ煮と、山菜の煮付け。スペアリブは、もうすぐ焼けます」

 テーブルに料理を並べ、すぐキッチンへ戻る。

 オーブンの中。 

 辺りに飛び散る脂と煙。

 覗き窓からその様子を確認し、庫内温度をチェックする。

 図式化されるサーモグラフィーの映像。

 表面は大丈夫だが、中心部分はもう少しだな。 

「どうしたの?」

「世の中、便利機械があるなと思って。うちのお母さんなんて、勘で焼いてますよ」

「私はそこまでの勘がないの。だからこういう物に頼らないとね」

 私もお母さん仕込みで、勘を使って焼いている。 

 勿論こういう機械は便利だが、人の好みまではさすがに判断してくれないので。


 細長いナイフでスペアリブを切り分け、ショウの前に一つ置く。

 でもって肉を小さいナイフで削いで、箸を添える。

「どうぞ」

「え、ああ」

 もそもそと食べ出すショウ。

 普段のような勢いはないが、置けば置くだけ食べていく。

「俺も欲しいな」

「どうぞ」

 骨の付いたまま、瞬さんの前にスペアリブを置く。

 物言いたげな視線を感じつつ。

「俺も、切って欲しいな」

「あなた、そういう趣味があるの」

 薄い笑顔と低い声。

 背筋の辺りが凍っていくような雰囲気を漂わせての。

「冗談だよ。俺もこっちの方が好きでね」

「戦争中を思い出すから?」

「まさか。あの時は生だし、肉よりもまずは中身を食ってた」

 なんだ、中身って。

 分かるけど、分かりたくないな。

「お父さん。そういう話は止めて」

「仕方ないな、お前達も。いざという時に備えて、なんでも食べられるようにしておいた方がいいぞ」

「私はかしずかれて生きていくから大丈夫」 

 優雅に微笑み、小気味いい音を立てて漬け物をかじる流衣さん。

 勿論冗談だろうが、雰囲気はまさにそのままだからな。

「お代わりする?」

「え、ああ」

 お茶碗を持って、ご飯をよそう。

 少なくなっているおみそ汁も、少し。

「冷たいお茶の方がいい?」

「え、ああ」

 何を聞いても、同じ答え。

 とはいえ食欲はあるし顔色もいいので、心配はない。

「お肉、もう少し切ろうか」

「え、ああ」

「じゃあ、これは下げるね」

「え、ああ」

 骨だけになったサバのみそ煮のなれの果てを片付け、スペアリブの肉を削ぐ。

「少し、レモン掛けようか。あっさりして、食べやすくなるし」

「え、ああ」

「ここ、ついてる」

 顎の辺りに付いている肉汁をタオルで拭き、グラスにお茶を注ぐ。


「じゃあ、薬飲もうか」

 但し書きをチェックして、一つ一つ出していく。

 後は水を用意してと。

「後は、熱も測らないとね」

「え、ああ」 

 耳内式の体温計を持ってきて、耳元の髪をかき上げて耳の穴にそっと入れる。

 小さいアラーム音がして、やや高めの体温がディスプレイに表示される。

「食べたばかりだし、心配する程じゃないか。これは病院へ転送してと」

 血圧と心拍を簡易モニターでチェックして、そのデータも送る。

 でもってお茶を入れて。

 少し、汗かいてるな。

「ほら、拭いて」

 前髪をかき上げ、タオルで拭く。

 首筋の辺りと、鼻の頭も。

「お風呂沸いてるけど、シャワーは無理かな。体拭こうか」

「誰が」

 尋ねてきたのは、ショウではない。

 じっと注がれる幾つかの瞳。

 タオルを取りに行こうとした、私への。

「あ、あれ。違いました?」

「違わなくはないけど。四葉、体拭いてきなさい」

「え、ああ」 

 のそのそと立ち上がり、右足を引きずりながら歩いていくショウ。

 確かに、体くらい自分で拭けるだろう。

 もう少し言うなら、顔も自分で拭けるだろう。

 これ以上は、深く考えないでおこう。

「さてと、そろそろ帰ります」

「そう。流衣、送って上げて」

「いえ。近くですし」

「子供は遠慮しないの。さあ、いくわよ」


 パジャマに着替え、濡れた頭をタオルで拭く。

 流衣さんはベッドサイドに腰掛け、学内ニュースをぼんやりと見ている。

「面白いですか?」

「というより、懐かしいわね。昔を思い出す」

 彼女はここの卒業生。

 私達と年代は重ならないが、在籍したのは数年前。

 思い出というには、まだ時が経っていないのかもしれない。

「変わった事もあるし、昔と同じままの事もある。物も、人も」

 小さいささやき。

 TVの音に掻き消されるくらいの。

 彼女が何を振り返り、そうさせているのかは分からない。

 だけどその気持ちは、分かる気がする。

 理屈ではなく,感情として。

 分かりたいという想いも含めて。

「しんみりしてても仕方ないわね。私もそろそろ帰らないと、旦那が焼き餅焼くから」

「風成さんって、そういうタイプでした?」

「女の心情としては、そうして欲しいのよ」

 くすっと笑い、耳元の髪をかき上げる流衣さん。

 さらっとした髪が流れ、ピアスが照明に淡く輝く。

 私とは違う、大人の雰囲気。

 きっとこうにはなれないだろうと思える、しとやかな物腰。 

「でも、お酒飲んでません?」

「空き部屋あるかしら?」

 缶ビールを傾けて、私を見上げてくる流衣さん。

 元々落ち着いた性格だし、基本的に大人だと思う。

 多分。


「お見舞いはどうしたの」

「行ってきたよ。医療部も行ったし」

 取りあえず薬の事だけを告げ、適当に笑う。 

 手を繋いでた事は、私の個人的な問題だ。

「流衣さんは?」

「私、お酒を飲んじゃって。帰るのも面倒だから」

「風成さんは、よろしいんですか?」

「いいのよ。たまには一人で生きれば」

 さっきとは全く違う、突き放した言葉。

 とはいえ元々従兄弟だし子供の頃から知っているので、こういう台詞も出てくるのだろう。

「あなた。もう怒ってないのね」

「怒ってもいいけど、今日は色々あって疲れたの」

「四葉の世話を焼いてでしょ」

 突き刺さってくる視線。 

 サトミだけでなく、キッチンから一升瓶を担いできたモトちゃんからも。

「そうなんだ。へえー、はー」

 酔ってるのか、この人は。 

 私の場合は、酔って無くてもこうだけどさ。

「手も繋いできたわよ」

 お茶を吹き出す神代さん。

 渡瀬さんはつぶらな瞳を輝かせ、手をニギニギしてる。

「ちょっと。あのね。あれは別にそうじゃなくて、あの子がぼーっとしてるから」

「医療部まで手を繋いで来たでしょ。私見てたわよ」

 にやけつつ、怖い事を言ってくる沙紀ちゃん。 

「ど、どうして医療部にいたの」

「古傷がちょっとね。それとガーディアンの診察記録をもらいに。なんか、先生に噛みついたって話も聞いたけど」

「別人じゃない?」

「小柄でショートで、背中に棒を背負ってたって。そういう人、他にいる?」

 一つ一つならいるが、その3つを兼ね備えてる人はそうそういない。

 私以外には。

 もう一つ付け加えるなら、人に噛みつくというのも。

「あ、そう。で、古傷って何」

「中等部の頃、足に怪我したの。季節の変わり目とかは、ちょっとね」

 右足のくるぶし。 

 微かに見える、細い傷跡。

「先生は、なんて?」

「その、怖いから止めた」

 子供じゃないんだから。

 体も胸も大きいのに、何を言ってるんだか。

「怪我、ね」

 意味深に呟くサトミ。

 小さく身を震わす沙紀ちゃん。

「何か、楽しい話?」

 そこから何を感じ取ったのか、興味ありげに身を乗り出す流衣さん。

 サトミは薄く微笑み、唇に指を当てた。

「内緒です。ただ、ケイが関係してると言うくらいしか」

「ケイ君?あの子に襲われたの?」

「浦田は、そういう事はしません」

 妙に力を入れて言い切る沙紀ちゃん。

 流衣さんはおかしそうに笑い、こちらを見てきた。

「いいわね。こういう雰囲気って。いかにも学生って感じがするわ」

「流衣さんの時は、違ったんですか」

「私の頃はまだ戦後の名残があったし、学内が多少荒れ気味だったの。勿論、こういう事も無くは無かったけど」

 さっきのにも似た、小さなささやき。

 淡く、一瞬にして消えてしまいそうな。

「私の昔話をしてても仕方ないわね。誰か、四葉を狙ってる子とかいないの」

「ユウに悪いですから」

 名前の呼び方はともかく、一斉に同じ事を答えるみんな。

 流衣さんの口から漏れる、明るく朗らかな笑い声。

 さっきの切なげな表情と同じように。

 昔はきっと、こういう場所でこうやって笑っていたんだと思わせるような。

「だったら仕方ないわね。優さんが、四葉の体を拭くのも」

「ふ、拭いたのは顔だけ……」

 そう叫んで、すぐに悟る。

 やられたと。

 みんなの嬌声を聞きながら。

 楽しげに笑っている流衣さん。

 私も少し笑い、その場を離れる。


 説明は彼女に任せればいい。

 切なさを忘れてくれさえすれば、それで。 

 人の真似をして、渡瀬さんにお菓子を食べさせているのはともかくとして。   









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