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スクールガーディアンズ  作者: 雪野
第12話   1年編最終話
129/596

12-6






     第12話 あとがき






 まずは12話について、少し。

 前半が春休み編、後半が3年卒業編。

 モトちゃんのお母さんは、おそらく理系の教師だったんでしょう。

 それとユウの祖父母(父方)は、結局ユウに甘いです。

 お祖父さんは結構堅い性格で、ユウのお父さんはそれを引き継いでます。

 お祖母さんは、もっとフランクですね。

 後は、3年について。

 アメリカ(北米連合)にいた河合達が通っていた高校は、3月卒業のスタイルを取ってます。

 河合達が向こうで何をやってたかは、さて。

 外伝なんて、もう無いとは思いますが……。

 ちなみにユウが天満にあれこれ頼んだのは、彼等3年生を集める相談だったという設定です。




 1年編は、以上で終わり。

 第13話からは、2年編となります。









     12-6




 ローテーブルの前にちょこんと座り、紅茶を飲む。

 温かい。

「なに」

 素っ気なく尋ねてくる舞地さん。

 髪は解かれ、白いワンピースを着ている。

 清楚な雰囲気だが、彼女が意識して着ている訳ではないようだ。

 あったから身に付けた、くらいで。

「舞地さんも、4月から3年だなと思って」

「雪野も、2年だ」

「まあね」

 ははと笑い、紅茶を飲む。

 春休みが終わる前に舞地さんのアパートへ遊びに来たんだけど、二人ともお茶を飲むだけで何もしていない。 

 いつもの事とも言える。


「どうよ」

「なにが」

「いや、よく分かんないけど」

「それは自分でしょ」

 当然の指摘。

 まあ、そうだ。

「困ったね」

「なにが」

「さあ」

 もう突っ込んでもくれない舞地さん。

 寂しい。


「何とかなると、私は思う」

「なにが」

「知らない」

「自分こそ、訳分かんないじゃない」

 二人して笑い合う。

 差し込む暖かな日差し。

 彼女の足元で丸くなる猫。

 穏やかに過ぎていく時。


「寝ないで」

「あ、ああ」

 慌てて顔を上げて、口元を拭く。

 危機一髪だ。

 ついでに、いい気分も吹き飛んだ。

「結局、春なんだよね」

「言い訳にもなってない」

 笑って聞き流し、後ろに手を付く。

 白い天井を見上げ、少し息を漏らす。

 意味はない。

「私も2年か。どうしようかな」

「別に、何も変わらない」

「でも、後輩が出来る訳でしょ」

 舞地さんは前髪を横に流し、優しく笑った。

「私も後輩がいるけど、別に困ってない」

「出来が悪くても?」

「それも含めて」

「なんだ、それ」

 もう一度二人で笑う。



 穏やかな昼下がり。

 何もない一時。

 幸せな気持ちと共に過ぎていく。




                      第12話 終わり






     スクールガーディアンズ 1年生編    了






     1999/5/1~2001/9/1


     雪野








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