第三話
~意味腐(不)生徒会~ 第三話「とんでもない」
周りの空気よりかなり上昇中の私と美優。
生徒会2人も妙に赤くして説明していく。
「あ、赤ちゃんを産む時は、生徒会の私達がやるんです…。」
「高校の生徒会に入ると、将来の事とかを優先にしてるからな…。」
「私達の生徒会は、もう1つの生徒会の人とやらないと駄目なんです…。」
「同じ生徒会の人とやるのは、禁止に成ってるんだ…。」
うわぁー…うわぁー…もう、駄目だっ…!!
爆発してしまう…!!
「あ、も、もう…良いです。」
「はい…聞くのが、恥ずかしいです。」
無理矢理、話を止めて、別の話に移す。
2人も浅く息を吐いて、話す。
「此処の空間の名前は、香気空間と言います。」
「数多くの気が有って、自分が行きたい所とかを思い浮かべると、其処に移動が出来るんだ。」
「って事は、瞬間移動みたいな感じですか?」
「あぁ、そうだ。」
色々、話を聞いていくと、瞬間移動は此処以外の空間に移動は出来ないらしい。
もし、別空間に行けたとしても…戻る事が出来なくなり、自殺行為と同じと考えたら良い。
そして、香気空間は昼が無く、朝と夜の2つで半分の時間に別れている。
朝が12時間、夜が12時間。句切り目の昼が無い為、急に朝に成ったり、急に夜に成ったりする。
しかし、死に関しては普通空間と同じで、交通事故や病気などで命を落とす。
だが、空間を飛んだ者は死ぬ事は無い。
「空間を飛んだ者って、私達の事ですか?」
「そうだ。」
「香気空間の強烈な歪みによって、近くに居た鈴木さんと鎌倉さんが飛ばされたと考えられます。」
「強烈な歪みって?」
私の問いに生徒会の2人は、顔を曇らせた。
あれ…言ったら駄目だったのかな…?
「もう1つ生徒会の会長様が起こした物です。」
「アイツは俺達、第二生徒会の会長様を邪魔だと言ってるんだ。」
「そうなんです。今期から第一と第二の生徒会が、急に仲が悪く成ったのです。」
何でも、前期の第一と第二の生徒会が卒業する前に、争いが起こったらしく…。
未だに第一と第二の生徒会が、争っているみたいだ。
「その争いって、何ですか?」
「分からないんです。」
「だが、会長様は知ってるみたいなんだ。」
「せやったら、会長さんに聞いたらええやん。」
「そうですよ。」
私と美優は、聞く事を勧めたが、2人は声を揃えて言った。
《会長様は、一切言おうとしない。》
争いの内容を知っているのは、第一と第二の生徒会長だけ。
隠し事をしているのは、分かってるんだけど…。
「会長さんは、何処に?」
「会長様は、第一生徒会の会長様に追われています。」
「第一生徒会のアイツは、俺達の会長様を消す為に、日々追い掛け回してるんだ。」
「会長様には、一応私達の仲間が護衛していますが、長くはもたないでしょうね。」
「会長様を捕まえたアイツは香気空間から、会長様を消して、空間を支配するだろうな。」
あぁ…私と美優が来たこの空間は、意味不明な所で…とんでもない所だ…。
これが…光と闇って言うのかなぁ…って言うか、頭が痛く成りそう…。
その後、私と美優に1番最悪な出来事が起きようとしていた…。
そして、此れが生徒会によって崩壊した物語の始まりだったのです…。