第一話 連載始めます
ごきげんよう、ひだまりのねこですにゃあ。
さて、いよいよ始まりますね、なろうチアーズプログラム!!
ご存じない方のために簡単に説明すると、小説家になろうに作品を投稿することで作者が収益を受け取れる仕組みのことです。
読者の方にはあまり興味がない話かもしれませんが、作者にとっては世界が変わるくらいのインパクトがあります。
だって、これまでは何百万文字書こうが、どんなに読まれて評価されて、ランキング一位を獲ろうが、作者には一円も入らなかったんですよ。
まあ……そんなことを気にするような人は作者になんてならないので、それは良いんです。無料で投稿出来て、多くの人に読んでもらえる幸せ、これはお金に変えられないプライスレスですからね。
だからこそ小説家になろうは、WEB小説投稿サイトの最大手として君臨してきたわけですから。
ところが、時代は変わりYouTubeから始まった収益ドリームの波は既存の社会構造を大きく揺るがしています。紙の書籍から電子書籍へ、雑誌や週刊誌も電子への移行を余儀なくされ、ウェブトゥーンや縦読みマンガが基本無料で読める変革期。新聞や既存の出版社、テレビ局、いずれもこのままでは収益構造、ビジネスモデルが先細りになってしまう危機的状況です。
ライトノベルという人気コンテンツがこの先どこまで維持できるかはわかりませんが、マンガやアニメ、動画などのエンタメコンテンツ黄金期において小説が対抗出来ると考えるのは無理があります。
とはいえ、原作としての小説の存在感は健在ですし、文字からしか摂取出来ない養分があるのも事実。他のコンテンツに比べて始めるハードルも低いですから、書籍化する、コミカライズする、アニメ化する、などの夢がある間は一定の規模を保つのではないかと、願望も含めて楽観視はしています。
ただ、WEB小説投稿サイト全体のパイは決まっているので、サイトの存続という意味ではじっとしているわけにはいかない、特にカクヨムを始めとした他サイトの収益プログラムによって稼ぐことを目的としている作者や、異世界恋愛一強となってしまった小説家になろうの現状にうんざりした作者の離脱は、表向きにはそれほど目立つものではありませんが、じわじわと影響が出始めています。
それでも最大手としてのネームバリューが揺らぐことは当分ないと思いますが、さすがにこのままではマズい、と思ったのでしょう。
遅ればせながら、小説家になろうも重い腰を上げたというわけだと思います。
今回の『なろうチアーズプログラム』ですが、正直微妙とか、今更感とかいう反応もありますが、個人的にはかなり良く設計されていると思います。
特に、完全に狙い撃ちされたカクヨム側は嫌でしょうね、マイナス要因にしかならないですから。
普通に考えれば後発である小説家になろうがカクヨムの条件から大きく見劣りする設定にするとは思えません、同等もしくは条件次第では上回る還元率が期待できるかもしれません。
これは基本的に広告収入のみで運営されていて、事業規模が小さい小説家になろうだから出来ることで、カクヨムサイドには出来ないことです。
もっとも、小説家になろうは商売っ気がないので、どこまで踏み込むのかはわかりません。
問題は、どこまで広告収入が伸びるか、ですね。
新規に設定される広告枠の収益は計算上ほぼ100%近く作者に還元されると思いますが、実際には多くの還元分が500リワードに届かず期限切れで換金されない可能性が高いです。その分はそのまま増収になりますし、実際の支払いまでにかなり余裕を持った設計にしてあるので、おそらくは、その間にチアーズプログラムの第二弾、いわゆる投げ銭的な仕組みを導入するつもりだとにらんでいます。
先に広告収入で資金を得て、情報を小出しにしながら段階的に実装していくことで話題性を維持してゆく作戦だというのなら悪くないと思います。ややインパクトには欠けますが、最大手である小説家になろうは捨て身になる必要性はないのですから。
とまあ、ざっくりと色んなことを考えて、少なくともスタート時点で参加しない理由はないと判断しています。スタートダッシュのご祝儀とかもありそうですしね。
もちろん収益には興味がありますが、それ以上に面白そうじゃないですか!!
もちろん懸念材料もあります。
異世界恋愛ジャンルの一極化がさらに進むのではないか? とか。
私はそうはならないと思います。
多様性が求められ、次の流行りが読めない今、サイト内の多様性の維持は不可欠。次の流行が異世界恋愛以外からのジャンルで生まれるのであれば、それは小説家になろうの作品でなければならない。
私ならそう考えます。
換金できるリワードがチアスコアによって決まるのであれば、ジャンルごとの係数や、ジャンルごとの平均PVに対する相対化、ランキングボーナスなどの調整でジャンル間の差をある程度公平にすることは可能です。
つまり――――私の読みでは、マイナージャンルであってもお小遣い稼ぎは出来る!! ……はず!!
だって、異世界恋愛ジャンルでしか稼げないなんてことになったら、それこそ死期を早めることになりかねませんからね。
私はエッセイジャンルにお世話になっていますし、盛り上がって欲しいなといつも思っています。
だから、恩返しというわけではありませんが、この連載を通してエッセイジャンルの可能性を探ることが出来れば、もしお小遣いを稼ぐことが出来るのなら、きっと励みになると思うのです。
幸い私はエッセイジャンルでは読まれている方ですので、多少なりとも参考ケースにはなるのではないかと。
まあ……作者さまが息抜きや気分転換する場所という癒しの側面もエッセイジャンルの魅力ではありますので、稼げるからといって殺伐とした修羅のようなジャンルになるのは嫌かも。
楽しく投降しながら、ちょっとしたお小遣いを稼げたら――――それは最高だと思ったり。
悪用されるのは嫌なので、細かい数値分析などはしません。ゆるーく更新する予定なので、良かったらお付き合いくださいね。
ちなみに、エッセイジャンルとの比較用作品として、異世界恋愛ジャンルの連載も同時に投稿しています(宣伝)
『没落寸前の崖っぷち令嬢、山で野生の執事を拾ったら全てが上手く行きはじめました』
気楽に読めるストレスフリーの辺境領地ラブコメ。今後も当エッセイ内で取り上げますので、ご興味あれば一緒にどうぞ。
それではまた次話でお会いしましょう!
バイバイ。




