第11話 クラスが別になった
ホワイトデーからほんの数日で春休みに突入した。
春休みは……千景は『腐女子活動』が忙しい様でオレの出したメッセにたまに返事が来るくらいだった。
ひょっとしたら姉ちゃんの方が千景とやり取りしているのでは??と考えてしまう。
怖くて姉ちゃんには聞けないけど……
はあぁ~!
この恋焦がれる男子高校生を笑わないでくれよぉ~
そんな情けない思いを抱えながらの春休みが終わり、オレ達は2年生になった。
そして……千景とは別のクラスになってしまった!
1年の時に仲良かった男子メンバーや揣摩さんとは同じクラスなのになぜ??!!って感じだ!
オレ、心の中で『泣き過ぐる』状態だったんだけど、悪友どもが『新たなコンビ結成だ!』と悪ノリしてオレと揣摩さんをクラス委員に推薦した。
オレはともかくこんなノリで推薦されたら揣摩さんには迷惑だろうと思ったのだが、揣摩さんがクラス委員を受けてくれたので、とりあえずホッ!として教室を出たら……隣のクラスになった千景とバッタリ出くわしてしまった。
「揣摩さんとクラス委員やるんだって?」
「ええっ?! 今、決まったばかりなのにどうして??!!」
「腐女子の耳は地獄耳なのよ」
「えええ???」
「そんなに驚かないでよ。私が魔女みたいじゃん!」
「そんな事、無いよ……」
「まあ、いいわ。相手が揣摩さんなら和田くんもやり易いんじゃない?!」
オレが何か言い返そうとしたら『千景~行くよ~』って廊下の向こうから声がして「ああ!!待って!!」と千景は向こうを振り返った。
「じゃあね!和田くん!」
それが4月に入ってから初めて会った時の彼女の対応で……
踵を返してさっさと行ってしまった彼女の背中を目で追い、オレは彼女の“塩対応”に深いため息をついたのだった。
そのオレの背中に囁く声がした。
「千景は相変わらずね」
声の主は揣摩さんだ。
オレはぎこちなく振り返り、ぎこちない笑顔を作る。
「まあ、旧相方からも快い了承を得た訳だから、私たち、頑張ろ!」
揣摩さんの……女の子らしいキラキラした笑顔が眩しい。
そうだ!とにかく!
この1年、揣摩さんとは上手くやらなきゃ!
「改めて宜しくお願いします」と頭を下げると
「お願いするのはこっちだよ!和田くんは経験者だからホント!頼りにしています」と可愛く頭を下げられた。
ああこういう所!
男子の間で揣摩さんの人気が高いのが頷ける……
でも、オレは……
オレにとっては……
クルクル変わる千景の表情が……
何より好きなんだ!!
次話へ続く




