第10話 告ってしまったヤツの独り言ち
義理チョコの(貰ったオレの方は大本命なのだが)お返しを装ったホワイトデーのプレゼントに感激してくれた田中さん!
でも、オレの片想いには毛ほども気付く事は無く……『本当はあの三人の中の誰かを好きなんでしょ? バカねえ~! こういう時はハッキリと意中の人と付き合ってあげたほうがいいのよ』なんて言うから我慢できなくなって告ってしまった。
もう、盛大に自爆(二次元がらみのライバルも多数いるし……)を覚悟したのだけど……『キミも呼んでいいよ『千景』って』と田中さん……もとい!千景は言ってくれた!
これは『交際OK!』って事なのかなあ……
いやいや!!
思い上がるな!オレ!
たぶん千景は(と、また言ってるオレ)……オレのあの場の勢いに押されただけなのだ!
明日になったら……『ごめん!やっぱりナシ!』って言われる可能性大だ!
そう言われても仕方がない
オレは……“言葉の暴力”を田中さんにやってしまったのかもしれないから……
オレだって……揣摩さん加藤さんや中野さんからマジチョコを貰って戸惑たじゃないか!!
でも、この田中さんへの想いを口に出さずには居られなかったんだ!
ダメだなあ……オレ……
と、ため息をつきかけたらスマホが鳴った!
電話マークの下には『クラス委員 田中さん』
マジ!ビビったが震える指でタップした。
さあ!死刑宣告だ!!
『モシモシ!和田君?』
と聞きなれない声!
でも後ろで『お母さん!!』って怒鳴ってる田中さんの声が聞こえる。
『千景の母です』
ギョエー!!いきなりラスボス攻撃かあ!!!!
「あ、和田……芳政と申します。よろしくお願いいたします。(どうかお手柔らかに!!)」
『こちらこそ、よろしくお願いします。あんな粗忽者とお付き合い下さるなんて!なんとお礼申し上げれば良いか……それにあの子、どっぷり腐女子でしょ?!』
「いえいえ!!田中……千景さんは粗忽者じゃありません!すごくしっかりしていて……クラス委員の仕事でもボクの方が迷惑の掛け通しなんです。それに趣味に対して真剣なのは千景さんの誠実な人柄の証だと思います!」
オレは真剣に言ったつもりなのだがお母さんから「ふふふふ」と笑われた。
で、「できればお母様ともお話したいのですが……」と言われてオレは姉ちゃんと晩御飯の支度をしている母さんのところへ飛んで行って……
「田中さんのお母様から電話……あの、オレ、田中さんに告って……」とゼイゼイしながら報告したら二人から「エエエエエ!!!」と言葉を浴びせられた。
それから母二人は長い長い歓談をした。
ようやくオレの手に戻って来たスマホが熱くなるくらいに……
“お母様”から『ホント!ウチの千景をよろしくお願いいたします。あ、お姉様にもよろしくお伝え下さい』とのお言葉をいただいて電話を切ったオレは天にも昇る気持ちだ!!
母さん!姉ちゃん!!
ナイスアシストありがとう!!
次話へ続く




