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2日目

「遅かったわねっ!」


 つまりどうも一週間経ったらしい。お嬢さんがギルドの椅子に座ってふんぞり帰っていた。


「いったいいつからここにいたんだい。この子は」

 受付嬢に尋ねてみる。

「昼からですから。2〜3時間ですかね」

「遅かったわねっ!!!!!!!!!!!!!!!」

「もしかして怒ってるか?」

「いいえ。時間を決めていなかったもの。頼んだ方が待つのはこちらの責務よ。それより早く試合!早く!早く!」

「はいはい……」


 十分すぎる程の魔法ジャンキーである。こっちは結構聞いてみたいことがあるんだがなあ。名前とか。出身とか。趣味とか。趣味は魔法だろうが……。

 少し遅れてついていくと、物凄く嬉しそうな表情のまま振り向いてどうしたの?という顔を向けてくる。

 ……これを遮るのも勿体無い。後にしよう。






 今日もシルフィーは負けた。汗まみれで困っていたので、ギルド付属のシャワーの場所を教えてやった。シャワー室の直前の公共の場所で脱ぎ出したので慌ててシャワー室に放り込んだ。男女兼用だし不埒な輩がいないこともないので一応扉の前で見張っておいてやった。何故そこで脱ぐ。


「シャワーが冷たくて大変!」

「夏はぬるいんだがね」

「大変ね!」


 今こいつ全裸なんだな……とかは。全く。いや全くとはちょっと言い切れ……いや。いやいやいや。

 入っている間に受付でタオルを買っておいてやった。今日の分としては。まあ。これで十分である。


「くれるの?」

「……いや……まあ。……」


 出費としては少々痛いので……。


「そうしたら貴方の分ね。お返しするわ。貸してくれてありがとう!」


 シルフィーはにこやかにしていた。それもちょっと矜持というものが…いや満点だろう……何をケチを付けることがある………………。

 ケチを付ける事があるとしたら自分の収入に対してである。もっと稼いでおけばよかった。


「今日はありがとう!それじゃあ、また来週ね!待ってるわ!」


 ……うん、と。

 ……あっ!

 待て!あっ!色々話!


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