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初夜ではないと言い切る

「……ねえ、ダニー」

 声が聞こえた。

「……ねむれないの」

「……はい」

 俺もそんなに眠れていない。

「……かなしいのよ」

 ぐす、ぐす、と。鼻を啜る音が聞こえる。

「…わたしは、せかいに、ひとりぼっちなんじゃないかって…」

「俺はいますよ」

 握ったままの手を繋ぐ。

「お嬢様」


「俺ではいけませんか」

「……ひとりじゃ、ないのかしら」

「俺はいます」

「……ふふ」

 て、まだ、つないでいてね、と。

 お嬢様は横になる。……お嬢様のベッドがアホのように広くて助かった。

 助かったが。

 …目の毒を考えるには、まだ考えることが多すぎる。

「ダニー……」

「はい」

「ぎゅってして……」

 ……ベッドの上で、彼女を、抱きしめる。

 彼女は恐らく、にこにこと、している。

「……ひとりぼっちじゃ、ないのかも、しれないわ…ダニー……」

「…はい」

 するっと、細い二の腕が、背中に回ってくる。

「……あさまで。このままでいてね……」

 あ゛ーーーーーーーーーっ………………………………あ゛ーーっ…………!!!!!!!!!!!!


 にげるだなんて そんなばかなことは ゆるされない!


 ……いやもう逆にナニがどうなってようと気付かれないんじゃないか!?ナニがどうなってたって手を離すよりよっぽどましなんじゃないか!?!?

 すみませんお嬢様……エロいこと考えます……男の子の……男の子の性なんです……

 ……体が細い。華奢だ。

 手を離すのも下ろすのも嫌がったのでドレスは手を繋いだままメイドが脱がせた。(異様な速度で瞼が閉じたり開いたりした)キャサリンは寝室まで一緒に行こうとする状況を怪しみ警戒したが、俺は執事の理性のテストを乗り越えた身であるということを説明したらなんとか納得してくれた。役に立つことあったのか………………ありがとうスージーさん……という気分である。

 いや今はそれより。

 ……お嬢様のこの寝巻きは、どうも常にドレスの下に着ているものらしい。部屋では下着のままで過ごすようなものだろうか。

 ……それから。

 下には何も着けていないらしい。

 先程からふわふわした小さな胸がぎゅっ♡と押し当てられている誘ってんのか!?!?誘ってんのか!?!?!?絶対誘ってねえんだよな……

 絶対誘ってねえんだが襲いそうになるんだ本当に……………………小さな胸はただ柔らかい……

 襲うような気分で抱きしめ直しても、ただ嬉しそうに体を寄せてくる。手を繋いでもらえていて嬉しい時の表情である。あ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜………………………………………………

 …………耐えねば。

 こんなところで初めての夜を迎える訳にはいかない…………………………………………





 …………だいぶヤバいな……………………………………………………


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