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試験-①

「そもそもバージリアン家とは王国建国当初から代々続く由緒正しき家柄。執事・メイド・庭師に使用人護衛に果ては門番までも相応の品格・礼儀・教育というものが求められます。それは見習いにおいても同様であり……」

「ダニー!ダニー!しなないで……!」

「吊るされたくらいで人は死にませんよお嬢様」

「つまり貴様のようなドスケベうつけ者にくぐらせる門はこのバージリアン家に存在しないということです!お嬢様!どうしてこのような者をわざわざお拾いに……」

「だって……」

 拾われた立場なのか?俺は……拾われた立場かもしれないが……

「欲しかったんだもの……」

「人をモノ扱いするの本当によくないと思いますよお嬢様」

「まあ妥協に妥協を重ねれば。お嬢様が平民を拾ってくることそのものには問題はございません」

「アンタの教育か?」

「問題は!」

 ビシ!となんか……先生が持ってそうな棒で差された。教育係なのだろうか……

「お嬢様が拾ってきたのがこんないかにもスケベいえむっつりスケベとでも言いたげなしかもそれなりに!未だ獣の炎の搔き消えていなさそうな妙齢の男子であるという点で……」

「なあ執事さんよ」

「はい?」

「続きはお嬢様を別の部屋に移してからでもいいんじゃないか?どーーーーーーも永遠に教育に悪そうな会話になるような予感がする」

「……ごもっともな意見。メイド長!」

 執事がぱんぱんと手を叩く。ロングスカートメイド服の方がやってきた。

「お嬢様を図書室へお連れしなさい。苦手科目の復習を優先的に進めさせるように」

「やあーーーーーーっ!!!!まほうーーーーー!!!!!!!!」

 魔法実学ーーーー!!!!と言いながらお嬢様は部屋の外に連れていかれた。俺<魔法だな……だったな……まあそりゃ……それをなんとかしていこうという話ではあるのだが……

 ……




 どういう絵面だこれは。

 

「さて」

「はい」

「わたくしはこの屋敷の執事として。ご主人・奥様・そして何よりお嬢様に近づく不届きな輩は素早く、確実に。排除しなければなりません」

「……ええと。つまり、それは」

 クビ?

「あなたにテストを行います」

 

「すべてのテストに合格すれば、晴れてあなたにバージリアン家の使用人となる資格を差し上げましょう」

「すみません」

「何か?」

 受からせるときにやっておけばよかったのでは……と、思うが。

 ……怪しすぎるんだろうな……俺が……

 ……まあ事実でもあるからなあ……

「なんでもありません……」

「よろしい。テストは(8)種類!数日にかけて行います。それまでお嬢様に近づくことは固く禁じさせていただきます!」

 えっ!?きゃっきゃうふふ生活は!?

『シルフィーお嬢様に頑張ったご褒美としてよしよしなでなでしてもらおう』の回は!?!?!?!?

「……その目はあからさまにスケベなことを考えている!減点!」

 もう試験が始まっている!?!?

「すみません」

「よろしい。まずは座学のテストから。縄は解いてあげましょう。こちらへ」

「はい」

 ……


 ……『シルフィーお嬢様の悩み相談に乗ってすごい紳士的ですばらしい回答をしてそのまま感動のハグからあれこれなことに持ち込もうのかいやそこまでは犯罪だなのか……

「減点!」

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