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【コラボ配信】魔法少女コンビで横浜中華街ダンジョンを攻略します【ヒバナちゃんと】6

〔いったぁあああああああああああああああああ!〕

〔うおおおおおおお〕

〔雪姫ちゃん最強! ばなちゃん最強!〕

〔すごすぎィ!〕

〔8888888888888〕

〔熱いバトルだった〕

〔色んな意味でな〕

〔制御完璧かよ……! ばなちゃんの鼻先に氷の塊落ちてきたぞ〕

〔愛のなせるわざだよ〕

〔最高かな?〕

〔ばなちゃんの機動力も雪姫ちゃんの破壊力も出ててよいボス戦だった〕

〔お姫様抱っこからの熱い前衛後衛ムーブでおじさん泣いちゃったよ……〕

〔これで今日初めて組んだってマジ?〕

〔それな〕

〔奇跡〕

〔しかも何気に雪姫ちゃんのラスト一撃、新技だったな〕

〔見どころたくさんありすぎてアーカイブ周回不可避〕

〔まーた神回ですか〕

〔伝説の幕開けじゃあああああああああああ〕


 コメントが勢いよく流れている。

 そっちに反応するより先にヒバナに言いたいことがある。


「それにしてもヒバナさん、一人で敵の全力攻撃を受け止めに行くなんて無茶にもほどがありますよ」


「う……だってそれしかないと思ったんだもん……でも結局は押し勝ったよ?」


「それはそうですが……心配しました」


「心配してくれたの?」


「そりゃしますよ」


「……えへへへへぇ」


 何で嬉しそうにするかねこの子は。


〔はぁー可愛い〕

〔嬉しそうなばなちゃん天使すぎるし受け入れる雪姫ちゃんは聖母すぎる〕

〔空気がうまい〕

〔クンクン……いい匂いがしてきた〕

〔おじさんが二人にノーベル平和賞をあげよう〕

〔雪姫ちゃんとばなちゃんのゆるいちゃ同人誌を描いていいか?〕

〔描け〕

〔言い値で買う〕

〔それにしてもまさかウイングラプトルに特殊行動があるとは思わなかった〕

〔マジでびっくりしたな〕

〔何の脈絡もなかったからびびった。あいつ炎が好きなんて情報あったか?〕


「確かにびっくりしましたね。ウイングラプトルの次のガーディアンボスも、別に炎とは関係ありませんし」


「二段ジャンプしてくるんだっけ、次のガーディアンボス」


「そうですね。“エアリアルラプトル”という名前だったはずです」


 ヒバナの言う通り、ウイングラプトルルートのガーディアンボスは二段ジャンプを駆使して襲い掛かってくる恐竜型モンスター。別に火を噴いてきたりはしない。


あかね〔ウイングラプトルのドロップアイテムを確認したまえ。それでわかるはずだ〕


「げっほげほげほ!」


「雪姫ちゃん大丈夫!?」


 このコメント絶対に茜だ。口調がそのまますぎる。

 ドロップアイテムねえ……


「確認しに行ってみましょうか、ヒバナさん」


「あ、うん。どんなのが落ちたのかな~」


 ウイングラプトルのいた場所に向かってみる。

 そこにあったのは、羽やクチバシなどの素材アイテムを除くと――


「鍵と、卵と、指輪と……足?」


 え、足が落ちてる。見た目ちょっとエグいな。ラグビーボールほどもある卵も気にはなるが、足が丸ごとでんと落ちているのは何だか違和感がある。


 そんなことを考えていると、びくり、と足が動いた。


 そのままどこかに向かっていこうとする。

 え、これって。


「案内用アイテムじゃないですか!?」


 明らかに新規ガーディアンボスの部屋を伝えるためのアイテムだ。


 何でこんなものがドロップしてるんだ!?


〔案内用アイテムだああああああああああああああああああ!〕

〔ええええええええええええええええええええ!?〕

〔うっそだろww〕

〔まーた雪姫ちゃんがやっておられる〕

〔特殊行動はドロップアイテム変わるって言うけど……これは予想してなかった〕

〔YABEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE〕


「え、何なに!? なんかすごいスピードでコメント流れてる! 案内用アイテムって何!?」


「新規ガーディアンボスの部屋に案内してくれるアイテムです。この先にあるガーディアンボスを倒すと……初回攻略特典を手に入れることができます」


「初回攻略特典って、まさかユニーク装備とかの……?」


「……そうです」


「えええええええええええ!?」


 さすがにこれは知っていたようで、跳び上がりそうな勢いで驚くヒバナ。


あかね〔横浜中華街ダンジョンには複数のボスがいるが、あれだけ目立つ中央の火山にはボスがいなかった。キーボスもガーディアンボスもだ。これは極めて珍しい〕

あかね〔おそらくウイングラプトルの特殊行動を誘発させて倒すことで、そちらに関係するガーディアンボスへと分岐するんだろう。火山に関連するボスなら、炎……あるいは爆炎が分岐の鍵になってもおかしくない〕

〔博識リスナーいて草〕

〔まあ雪姫ちゃんの配信はダンジョン学者も見てるって言うし……〕

〔だんだんリスナーも層が厚くなってきたな〕


 火山ねえ……

 言われてみれば、そっちの方に足が向かっているような気もする。


「とりあえずこれは後で協会に預けて、新規ガーディアンボスの部屋を塞いでもらいましょう。期限付きですが、私たちが一度だけ優先的に挑戦できるようにしてもらえるはずです」


「そうなの? 雪姫ちゃん詳しいね」


「前にも同じことがあったんです。その時はこの<薄氷のドレス>なんかが手に入りました」


「雪姫ちゃん初回攻略特典取ったことあるの!?」


 あ、知らなかったのか。


 別に有名人ぶるわけじゃないが、今までこういう反応をされたことがなかったので新鮮だ。一応薄氷シリーズのことを簡単に伝えておく。


 まあ、足については後で協会に預ければいいので一旦置いておこう。

 もう一つ気になるものがあるのだ。


 ……このでかい卵、何?


「ヒバナさん、この卵が何かわかりますか?」


「わかんない。食べるのかな」


「うーん……まあ食べたら能力値アップとか……あるんでしょうか……?」


 何かゲームだとそういうアイテムあるよな。食べると“ちから”が1上昇みたいな。


〔ばかばかばかばかばかばかばか〕

〔食べたら駄目だよ!〕

〔食いしん坊かわいいけどさすがにそれはあかん!〕

〔もったいないとかいうレベルじゃない!〕

〔それ食べ物じゃない! 従魔の卵だから!〕


 従魔の卵?


「従魔ってテイマーのクラスじゃないと作れないって聞いたんですが……」


 魔力体のクラスの中にはテイマーというものがある。その固有スキル【テイム】を使うとモンスターを自分の味方にできるのだ。

 しかし俺もヒバナもテイマーじゃない。


〔本来テイマー以外は従魔を作れないけど、例外的にモンスターがドロップする卵を孵化させると従魔をゲットできる〕

〔卵アイテムはテイマーじゃなくても従魔を作れる唯一の手段だよ!〕

〔超がつくほどレアアイテム。ゲットした本人しか孵化させられないから売っても高くならないけど、珍しさ的にはユニーク装備並み〕


「えっ」


 これそんなにすごいの?


「あたしたちにしか孵化させられないんだ、これ。よしよーし……今のうちに名前とか考えた方がいいのかな?」


 卵を抱えて撫で始めるヒバナ。微笑ましい光景だ。


「まさかそんなものが落ちるなんて……これ、ウイングラプトルの卵という認識でいいんでしょうか?」


〔だねー〕

〔一応同じ種族が生まれることになってる〕

〔托卵されたウイングラプトルはいなかったんだね〕

〔卵を温めた人のステータスによって個性が変わってくるから、たいてい野生のモンスターとは違う感じになるらしい。属性攻撃ができるようになったり、能力値のバランスが変わったり〕


 属性攻撃に、能力値のバランスか。


 つまりヒバナが温めた場合、爆発系の攻撃を使えるようになったり素早い動きができるようになったりする可能性があるわけだ。面白いな。


〔ただ、ウイングラプトルだからなあ……〕

〔く、首から下は優秀だから……(震え声)〕

〔指示を理解できなさそう〕

〔下手したら雪姫ちゃんたちに襲い掛かってくる可能性もあるのでは〕


「さすがに私たちを攻撃してくるようなことはない……と思いたいです……」


 戦った感じ、ウイングラプトルは確かに頭がいい感じではなかった。あれがそのまま従魔になった場合、果たして俺たちは制御できるのだろうか。


「ヒバナさん、頑張っていい子に育てましょうね」


「うん! がんばろー!」 


 まあ、もしこっちに牙を剥くようなら悪いが経験値になってもらおう。あの強さで背後から襲い掛かられたら洒落にならないし。


〔いい子に……育てる……?〕

〔おや……フフ、見えますね……温かい家庭が……〕

〔キマシタワーで街を作ろう〕

〔花壇には百合をたくさん植えよう〕


「……」


 こいつらの反応速度は一体どこから来ているんだろう。その嗅覚をもっと世界のために活かせないものだろうか。


「あとは指輪ですか」


「赤い石がついてるね。綺麗~」


 効果は調べないとわからないが、確かに綺麗な見た目だ。


「雪姫ちゃん、よかったらそれもらってよ」


「いいんですか?」


「<灼火水晶>のお礼。あ、もちろんあんまり強くなかったら、<灼火水晶>と釣り合うまでちゃんと埋め合わせはするから」


「そんなに気にしなくていいですよ。でも、そういうことならもらっておきますね」


 ヒバナが義理堅い性格っぽいので、ここは遠慮せず受け取っておこう。

 右手の中指にはめておく。うん、サイズは問題ないな。


「……ちなみに、左手の薬指にはめるなんてベタなことはしませんからね」


〔ちくしょおおおおおおおおおおおおお!〕

〔ちょっと期待してたのに!〕

〔雪姫ちゃんに見透かされて興奮した〕

〔雪姫ちゃんに蔑まれたい〕


 先手を打つと案の定コメント欄が嘆き始めた。薄々思ってたが、ヒバナのほうの視聴者もうちの視聴者のノリに染まってきてないか? 今後のヒバナの配信が心配だ。


「まったくもう……それじゃ、そろそろ配信を締めましょうか。ヒバナさん、何か告知とかありますか?」


「告知……ん~、今日はなし!」


「そうですか? では――みなさん、今日は私たちの配信に来てくださってありがとうございました。よければチャンネル登録、Twisterのフォロー等よろしくお願いします」


「ばいばーい!」


 従魔の卵を抱えたまま手をぶんぶんと振るヒバナ。

 ……あ、最後の挨拶は爆発とかないんだな。


 そんな感じで俺とヒバナの初コラボは無事終わるのだった。

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