表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼馴染の意地  作者: ヤマネコ
5/43

中学生(3)

もしよろしければ評価ポイント・ブクマをお願いします。モチベーションが上がります


先生「お、もう時間か。それじゃあお前ら、試験頑張れよ~」


6時間目の授業を終えて、先生は持ってきていた授業資料を片付けて教室を出て行き、教師が出て行ったとほぼ同時に談笑を始める。


クラスメイトA「お前試験どうよ」

クラスメイトB「自信ないなー、今回全教科範囲広いし」

クラスメイトC「ねぇ、どの問題が出るって言ってた?」

クラスメイドD「確かこのページの…」

健也「……はぁ」

吉良「あれ? 健也どうしたの?」


声がした方を向くと、吉良がやって来た。今日は金曜日で、試験は月曜日から始まる。今日・土曜日・日曜日を上手く活かせるかで試験の成績も良くなるか悪くなるか変わる。今回の試験科目は、国語・数学・理科・歴史・英語・家庭科・技術とあり、1日目に3教科、2日目と最終日に2教科ずつという配置だ。



健也は5教科(国語・数学・理科・歴史・英語)については、それなりに勉強をしたので教科書とノートをもう一度大雑把に確認し、練習問題と小テストで間違えたところを解き直せば、赤点を取ることはなさそうだ。しかし問題は家庭科と技術であった。健也は家庭科と技術は苦手で、この2教科はペーパーテストと実技試験があるが、家庭科と技術についてはペーパーテストよりも実技に比重が重く置かれている。教師からどの程度の比重かは公開されていないが


家庭科・技術先生「実技にかなり比重を置いているからな。ペーパーテストだけ出来ても赤点になる可能性はあるから気を付けろよ」


と言われた。クラスメイトの中に部活に入っている者がいて、先輩に聞いた話だと、どちらも大体3:7くらいじゃないかというのが濃厚らしい。


つまり仮にペーパーテストで満点を取ったとしても、実技があまりにボロボロだと赤点になる可能性がある(ちなみに健也たちの通っている学校の赤点は39点以下、つまり40点以上取らないと赤点となり、科目によっては夏休み補習になるか、大量の課題を渡される)。


家庭科は裁縫道具を使って、指定された場所に指定された縫い方で縫う、指定された大きさに切る、ミシンの使い方を実演などなど。普段裁縫を使わない人にとってはかなり鬼な内容の試験だ。


技術はPCを使い、特定のマスを黒くする、コードを打ち込んで計算(暗算は禁止。コードを打ち込んで計算しないと教師側にバレるようにプログラムされており、もし暗算して解いたらその部分は仮に答えが合っていたとしても不正解となる)、2進数と10進数の計算などなど。これも家庭科同様に普段PCを触らない人には結構辛い。仮に触っていたとしても動画を見る、作る、どこかの記事を見るくらいしかほとんどの生徒は使わないと思われるので、大部分の生徒が苦戦する試験だ。上級生でも、家庭科・技術の赤点は学年の2割程度いたらしい。


健也「家庭科と技術が不安でな」

吉良「あー、それはどのクラスもそうだよ。他のクラスも技術と家庭科の先生の愚痴を言っているから」

健也「吉良は余裕そうだよな」

吉良「技術はね。それ以外は少し不安かな」

健也「5教科は?」

吉良「赤点は取らない程度に出来ると思っているけど、それでも絶対安全というわけでもないからね。技術は7~8割くらいの点数を取れる自信があるよ」

健也「いいな…羨ましい」

吉良「僕からしたら健也の方が羨ましいよ。5教科は安定しているんでしょ?」

健也「6割はほぼ確実に取れると思うが、家・技がねーどうしても不安だ」


2人で話をしていると、鳴海と愛奈が加わって来た。正確に言うと、隣にいる鳴海が愛奈と話をしていたが、鳴海がこっちの会話に混ざって来たという加わり方だ。


鳴海「吉良君は技術自信あるんだね~」

吉良「うん、けど残り6教科が…」

愛奈「吉良、家庭科なら私が教えるよ。私5教科は5割は安定して取れる思うからそこは心配しないで」

吉良「ほんと!? 助かるよー、ありがとう愛奈」


吉良が愛奈ににっこりと微笑むと、愛奈は吉良に顔を見せないようにした。健也からは少しだけ顔が見えるが、頬は真っ赤になっている


鳴海「けん君はどんな感じ」

健也「5教科は大丈夫だけど2教科は心底不安」

鳴海「なら私が教えようか?」

健也「ほんとか!?」


鳴海はどの教科も平均は取れるそうだ(大体5割~7割は取れる)。赤点の心配はほとんど無いと言っても良い。


鳴海「なら勉強会する?」

健也「良いなそれ! どこでする?」

鳴海「うーん」

愛奈「……吉良、私達も勉強会しない?」

吉良「僕もそれは助かるよ~」

鳴海「あ、じゃあこの4人で勉強会しない?」


鳴海がそういうと、吉良も愛奈も乗り気のようだ。もちろん健也も乗り気だ。技術は吉良、家庭科は愛奈と鳴海、5教科は鳴海と健也で教え合うということになり、場所は吉良の家ですることになった。最初は健也の家でするかという話になったが、愛奈は健也の家でやるのは嫌そうだったので、吉良が代わりに自分の家はどうかと提案すると愛奈は納得したため、吉良の家となった。


吉良と愛奈は家が近いらしく、健也と鳴海も家が近い。愛奈と鳴海は家庭科が出来るので、とりあえず技術を最優先で勉強することに。技術だけでなく、時間に余裕が合ったら5教科に回そうということになった。


吉良の家でやるのは明日からだ。今日は苦手科目の分からない場所を自分達で整理して、明日になったら分からないところを教え合うことになった。今日から集まっても、分からないところが把握できていないとグダグダになるからという健也の意見で3人も納得したためである。ちなみに家庭科と技術の実技であるが、吉良の家にはパソコンが沢山あるようなのでそれを借りるという手筈に。


各々家に帰って分からないところをはっきりさせて就寝


次の日(土曜日)


決められた時間に知らされた住所に鳴海と向かう(4人とも連絡先を交換しており、4人グループも作った)。


鳴海「吉良君の家ってどんな感じだろうね~」

健也「鳴海以外の家に行くの初めてだわ」

鳴海「他の男子の家に行かないの?」

健也「行ったことないねー」

鳴海「どうして行かないの?」

健也「……どうしてだろうね?」


逆になんで行くの? と聞こうとしたが、それを言ったら面倒な展開になりそうだったので黙ることに


2人で談笑しながら吉良家に到着。一軒家で、周囲の家と比べると少し小さめに見える物の、掃除が行き届いているようで、綺麗に見える。


来たことを連絡すると「入っていいよ」との返事が。扉の鍵が開けられる音がして中に入ると、可愛らしい女の子の靴が一足あった。多分愛奈の靴だろう。健也達2人も靴をそろえておいて中に入ると、先に来ていた愛奈が吉良に技術を教えてもらっていたようだ。愛奈は鳴海に気付くと嬉しそうに、健也に気付くと少し「うげー」って感じの顔になるがそれも一瞬、アイドル顔負けの笑顔を頂き、健也もにっこりとするが、既に健也のことは眼中にないのか、吉良の説明を聞いて勉強している。


それから各々苦手な場所を言って、分かる人は説明、分からない人は説明を聞く。聞いても分からなければ教科書と説明を思い出しながら解いていくという流れに…


お昼ごろ


吉良「そろそろお昼ご飯にしようか」

愛奈「そうね。何にするの?」

吉良「冷蔵庫には……何もないね」

愛奈「何も無いの?」

吉良「いや、あるにはあるんだけど……これで何が作れるんだって感じで」

鳴海「冷蔵庫の中身見て良い?」

吉良「いいよ?」

愛奈「私も行く」

鳴海「じゃあ2人で行こうか」

愛奈「うん!」


女子チームは勉強道具を片付けて部屋から出て行った。残ったのは健也と吉良の男子チーム。


吉良「どう? 試験行けそう?」

健也「まだなんとも言えないが、午後にもう一度解いて分からないところがあったら聞くよ」

吉良「そうしてね。分かったふりをするのが一番危険だから」

健也「分かったふり?」

吉良「以前愛奈に勉強を教えたときにね。分かったのかを聞いたけど、本当は分かっていなかったみたいなの」

健也「え、どうして」

吉良「以前分からないと言い続けたら怒られて怖い思いをしたかららしいよ。あ、これ本人に内緒で言っているからくれぐれも愛奈に言わないでね。怒らせるととても怖いから」

健也「へー分かった。怒っているところを見たことあるのか?」


冗談半分に怒った様子はどんな感じか聞いてみる。どうせ怒鳴っているとかそういう感じの返答を予想していたのだが


吉良「……」


吉良は少し顔を青ざめていて、怖がっているように見える


健也「き、吉良?」

吉良「……とりあえず愛奈は怒らせないでほしいかな」

健也「お、おう? とりあえず分かった」


要は何もしなければいいってことでしょ? 何がきっかけで怒るのか分からないんだから、何もしなければ問題が起きる可能性を大きく潰すことが可能だ。


2人で適当に話をしながら時間を過ごしていると、昼食が出来たとのことで呼ばれて食堂に。出されていた料理は、吉良が言っていた「冷蔵庫に何もないよ」という発言にしては、レパートリーが多く、驚きながらも食事を摂った。


そのまま午後も技術を中心に、各々苦手な科目を勉強することに。4人とも技術はほぼ安全圏に入るくらいには理解できており、試験もそこまで不安ではなくなったが残りの家庭科は吉良と健也が不安だった。


吉良「もう5時だね」

鳴海「私とけん君はそろそろ帰るね。吉良君、今日はありがとうね」

吉良「いやいや、こっちも5教科の方ありがとうね。家庭科は明日愛奈に教えてもらうから安心して」

愛奈「鳴海、吉良は私に任せて」

鳴海「うん。愛奈ちゃんに任せるよ」

愛奈「そっちも頑張って」

健也「頑張るよ」


健也に対してはあまり愛想がよくないが、それでもこうして声をかけてくれるだけまだ優しい。愛奈は吉良家に残り、健也と鳴海は家に帰ることに。吉良家を出る時、玄関で鳴海が愛奈に何か耳打ちをしていたが、何を話していたんだろうか? 聞き終えた愛奈は顔を真っ赤にして鳴海の胸をポカポカと殴っていたのできっとほほえましい内容だと思うが……女子って何を話しているのかすごい気になる……











鳴海はいつも通り、健也の家に来ていて、勉強をしつつも息抜きをしていた。流石に一日ぶっ通しで勉強するのも集中力が無くなり、やる気も下がっていたので鳴海と遊んでいたのだが……


鳴海「はい、また私の勝ち~」

健也「なぜだ、なぜ勝てない……」


じゃんけんあっちむいてほいをやっていたのだが、鳴海の全勝だった。最初は


健也「ま、まぁ? 手加減しているだけだし? まだ本気じゃないし?」

鳴海「じゃあ本気でやっていいよ? クスクス」


となり、途中からは


鳴海「この程度なの? けん君~?」

健也「ま、まぁ? 最近じゃんけんしないから拳が鈍っているだけだし? まだ関節が折れてるし?」

鳴海「折れていたら病院行きだよけん君……」

健也「俺はまだ本気じゃないし? 楽しませてくれよぉ?」

鳴海「クスクス」


そして今に至る


健也「あ、そっかー。これは夢だわ。さらばいでででででっ! 耳を引っ張るな!」

鳴海「夢じゃないでしょ? ほらほら、罰ゲームだよ~」

健也「(´・ω・`)」

鳴海「そんな顔も好きだけど、ほら罰ゲーム」

健也「はい」


鳴海はスマホを健也に構えるとピコんと音が鳴った


健也「鳴海…お前のことが好きだ。お前を見ているとドキドキが止まらなくて、頭の中が鳴海のことでいっぱいになるんだ。これからも一緒に鳴海と同じ道を歩いていきたい……」

鳴海「……はい、おっけーだよ? あははっ」

健也「ぐっ!」


恥ずかしくて膝を地に付けて倒れる。罰ゲームになると、このようなセリフを録画されたり、抱き着いて背中を優しく撫でるように指示したりと、身体をくすぐられたりという内容がほとんどだ。さっきは耳もとで「愛している」という言葉を3回も言わされた、しかも一回一回しっかり気持ちを込めてしないといけず、手抜きでやろうとしたら見抜かれてしまった。手抜きじゃないと言い張っても、鳴海はただ健也の目をジッと見つめてくるだけで、健也が自白しない限り、ずっと、ずっと健也の目を見続ける。それに耐えられないので、結果鳴海に嘘をつくことは出来なかった。小さいころから健也から鳴海を見るようにしているので、その所為なのかもしれない。


良い時間になったので電気を消して、いつもみたいに2人で一緒の布団で眠る。次の日も似たような感じだが、吉良と愛奈には会わないで鳴海と一緒に勉強を頑張った。そして試験へ

















試験結果発表













・健也

国語  62点

数学  58点

理科  54点

歴史  66点

英語  50点

家庭科 48点

技術  51点

計  389/700


・鳴海

国語  70点

数学  76点

理科  68点

歴史  80点

英語  66点

家庭科 81点

技術  60点

計  501/700


・吉良

国語  43点

数学  48点

理科  47点

歴史  55点

英語  53点

家庭科 41点

技術  98点

計  385/700

・愛奈

国語  54点

数学  72点

理科  78点

歴史  62点

英語  58点

家庭科 78点

技術  70点

計  472/700



答案用紙を全て返され、HRも終えて放課後。教室では泣き崩れている者もいれば、両手を万歳させてはしゃいでいる人も。4人も鳴海の席に集まり、答案用紙を見せ合う


吉良「健也に負けたかー」

健也「技術98点とかどうなってんだ」

吉良「いや~、鳴海さんと愛奈も技術赤点じゃなくてよかったよ~。僕これしか自信が無かったからさ、教えた側としても赤点取らせちゃったら結構気まずくてさ……」

愛奈「き~ら~?」

吉良「何愛奈」

愛奈「家庭科本当にギリギリじゃない! 41は本当に不安だよ???」

吉良「いや、でもほら、回避は出来たじゃん?」

鳴海「確かに回避は出来たけど、ゲームで言うなら腕とか足にダメージ追っているようなものだからね?」

健也「吉良、たかが1点と侮ってはダメだぞ」

吉良「いや、でも」

愛奈「吉良?」

吉良「2学期も……2人に助けてもらえば……行けるんじゃないかな?」

健也「冷や汗搔きながら言っても説得力ないぞ?」

鳴海「けん君?」

健也「はい」

鳴海「家庭科48点ってさ……もう少し、せめて50台は取ってくれると思ったんだけどな~? ん~?」

健也「でもほら? 2点でしょ? それくらい……」

吉良「たかが1点と侮ってはダメだぞぉぉぉ~?」

健也「吉良、おま」

鳴海「吉良君の言う通りだねー。ね、愛奈ちゃん?」

愛奈「そうね鳴海」


なぜか女子チームはうなずき合う。嫌な予感がしたので、女子2人に背を向け、吉良を置いていって逃げようとしたが


吉良「あ、ずるい健也!」

健也「っな、吉良、こら、放せー」

吉良「ダメだよ! 絶対に道連れにするから!」

健也「な、ちょ、吉良、吉良! あそこに何かいるぞ!」

吉良「そうやって気を逸らした瞬間に逃げるんでしょ! 僕知ってるもん!」


健也の前に回り込んで前からがっちりと健也の身体に抱き着いて、健也の背中に腕を回している吉良。横から見たら男子同士が教室で強く抱き合っている、健也の方が背は高いので、童顔である吉良は上目遣いという構図だ。なぜかクラスの女子の一部が、健也と吉良を見る視線がキラキラとしているように感じるが、なんでだ?


もう吉良ごと引きずってでも逃げようとしたが、両肩に手を置かれる。なぜか肩の骨がギシギシと言っているが、自分の肩の建付けはそこまでもろくなかったはずだ……。吉良の目が怯えているように見えるし、身体も少し震えているような気が……どうしたんだ?


後ろを振り返ると、いつも以上ににっこりとした鳴海と健也を思いっきり睨んでいる愛奈がいた


鳴海「愛奈ちゃん、打ち上げどうしようか~?」

愛奈「吉良の家でいいでしょ、ね? 吉良?」

吉良「あ…あ…」

健也「吉良? ちょっと吉良?」

鳴海「け~ん~く~ん?」


長年一緒にいる仲だ。声で機嫌が良いのか悪いのかくらいは直ぐに判別できる。そしてこの声は


鳴海「吉良君の家で打ち上げしようか? もちろん来るよね?」

健也「はい、行きます」


条件反射で肯定してしまう



その後4人で打ち上げをした。もちろん楽しかったよ?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ