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幼馴染の意地  作者: ヤマネコ
27/43

中学生(25)

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健也「だから、何言ってんの?」

男子A「健也、本当にどうしたんだ? 鳴海さんと喧嘩でもしたのか?」

男子B「お前、本当にどうしたんだよ」


鳴海という少女と話して数日後の昼休み、何やら教室の連中は慌てていた。何を慌てているのかを聞いてみると、どうやら健也が鳴海と仲良くしていないことに驚いているようだ


健也「だから、鳴海さんとは何も無いし、そもそも話したのもつい最近だよ」

男子A「えー、そうだったか?」

男子B「あれ、そうだったかな? でも、あれ?」

健也「だから、本当になんでもないんだって」

男子C「そうなの? まぁいいや、良かったらお昼一緒に食べないか? 鳴海さんのことで聞きたいことが色々あるんだ」

健也「聞きたいも何も、何も知らないぞ」

男子C「良いって、とにかく健也君と話がしてみたくてさ」

健也「はぁ……まぁ、いいけど」


初めてクラスメイトの男子達と食事を摂るために、机を集めて一緒に食べる


……初めて? 初めてって何だ? いつも一緒に食べていただろ……


何か違和感があったが、それは徐々に薄れていき、どうとも思わなくなった


男子B「そういえば鳴海さんいないね」

男子A「女子には女子の付き合いがあるんだろうよ」

健也「……」

男子C「どうした健也君? 何をボーっとしているの?」

健也「いや、なんでもない」

男子A「鳴海さん可愛いよな。恋人がいるのが羨ましいよな」

健也「え、恋人いるの??」

男子B「あぁ、そうなんだよ。それは誰だと思う?」

健也「誰って、君?」

男子B「俺じゃないんだな。えっとねー……、あれ? 誰だっけ?」

男子A「何寝ぼけた事ぬかしてんだよ。あいつだよ……、えっと……あれ?」

健也「名前を言ってはいけない系の人なの?」

男子C「どんな人だよ。そんなやつ学校にいるのか?」

男子A「いや、俺の知っている限りはいないはずだ。誰だっけ?」

男子B「……、すまん。俺も思い出せない。そういえば健也ってさ、吉良君と一緒によくいたけど最近一緒にいないよね。喧嘩してんの?」

健也「吉良……」


その名前を聞いて、この前の男装女子みたいなやつを思い出す。朝の挨拶をしたあの時以降、話をしていない。チャットアプリには「吉良」という名前があり、話の内容を見て見たが、全く身に覚えの無い内容ばっかりだった。誰かのアカウントを間違って使っているのかと思ってしまったが、そもそもどうやってアカウントを間違えるんだよと自分で突っ込んでしまう


男子C「吉良君と2人で食べていたじゃないか」

健也「……その、ちょっと今気まずくて」


嘘は言っていない






それから男子達と話をしながら食事を摂るが、違和感があった。何について違和感があるような気がしたが、何が違うのかが分からなかった。食事を終えて、昼休み終了5分前になるが、鳴海の姿が見当たらない


健也「何であの人の姿を探しているんだ? それよりも授業の準備をしないと」


昼休み終了の鐘が鳴る直前に鳴海は戻ってきて、手には小さな袋、お弁当を持っていた。健也と目が合うが、すぐに逸らされてしまう。目を逸らされた健也は「寂しい」という気持ちになったが、どうして寂しいなんて感情が出てくるのか分からず、授業に集中して忘れるようにした。


放課後、どうやら自分が新聞部に所属しているらしい。暇つぶしに生徒手帳を眺めていたら、部活のところに新聞部と書かれていて、保護者・担任の判子が押されていた。


いつの間にそんな部活に入っていたとは……、本当に記憶があやふやだ。なんでこんなことに……、もしかしてあまりに興味が無さ過ぎて入部したこと自体を忘れているのか? 


じゃあなんでそんな興味の無い部活に入っていたんだよと思いながら、新聞部に向かう。家に帰っても特にやることも無いし、生徒達の言っていた吉良という人物に興味があった。


部の扉を開けると、そこには3人いた。その中には


鳴海「あ」

健也「あ」


鳴海がいた。鳴海は視界に入れたくないのか、健也から直ぐに目を逸らして隣にいる女子生徒と話を続けている。その女子生徒は写真に映っていた最後の1人だ。名前は確か……、えっと……


女子生徒「扉を閉めて」

健也「あ、はい、すいません」


扉を閉めて、中に入るとその女子生徒は健也を見ないで、ずっと鳴海と何かを話している。そしてもう1人の生徒は


???「こんにちは」

健也「……どうも」

???「あの時はごめんね、変なことを言って」

健也「いえ」


健也は3人から距離を取るようにして座る。健也から距離が近いのは、男装女子、女子生徒、鳴海となっており、男装女子は健也に近づいて話をしたそうにしているが、健也のこの前の発言でダメージを受けたのか、近づきたいけど近づいてはいけない、そのことで寂しがっているような表情をしていた。しかし健也が入ってきたときはこの3人の中で一番の笑顔をしていたため、きっと悪い人ではないのだろう


健也はその男装女子と話してみようと思い、話しかける


健也「えっと、俺は健也です。あなたは?」

???「……僕は吉良。一応言っておくけど、僕は男だよ?」

健也「え!? 嘘でしょ?」


健也がそう言うと、その子は酷く落ち込んだ様子で、顔を下に伏せながら学生証を健也に見せる。学生証を見ると、性別の所には確かに「男」と書かれており、顔写真も目の前にいる子と一致する


健也「ご、ごめん、本当にごめん」

吉良「……いいよ、慣れているから。はぁーーーー」


落ち込みながらとても大きな溜息をつく吉良少年、その落ち込みようは、自分でも中々しないほどの落ち込み具合で、自分の対応が彼にとって精神的に強く揺さぶるものだったらしい。


しかし、彼の見た目が女の子すぎるのが良くないと思うんだ。だって、こんなにかわいい子が男の娘……いや、自分から男の娘になったつもりはないのだろう。体格はそこそこあり、鍛えているのではないかと思える程度の筋力はあるように見えるが、中学2年生の男子全体で見ると小柄な方ではある。声も女の子にしか聞こえないし、童顔な彼だが、女物の服を着れば、そうそう男だとばれないで女だと言いくるめることも出来そうだ。だから自分は悪くない……と言いたいところだが


吉良「ぐすっ……うぅ……」

健也「そのごめんなさい、本当にごめんなさい! 何か俺に出来ることがあれば、なんでもするから、だからその……元気出して?」

吉良「……うん」


苦手な女子みたいなやつだが、それでも健也が自分の言動で彼を落ち込ませてしまったことは理解しているので、吉良を励ますと、隣の女子生徒がジッと健也を見ていた


健也「な、なに」


女子と目を合わせることすら恐怖心を僅かに抱いている健也は、その女子生徒と目を合わせないで、壁の方でも見ながら女子と話す


女子生徒「一応挨拶をしておこうと思って、私は愛奈。健也だったよね? よろしく」

健也「はい、よろしくお願いします」


女子生徒は仕事を終えたと言わんばかりに鳴海と話を続けている。鳴海は健也のことをチラチラと何回か見ていたが、それでも健也に話しかけることは無かった。健也は吉良と話をする(吉良以外に話しかけることが出来なかった)


健也「吉良は何か調べているのか?」

吉良「前は調べていたんだけど………」

健也「?」


そこで吉良は健也をジッと見ている。女みたいな顔をしているが、男だと分かったので、安心して接することが出来るようになった健也。


健也「どうした?」

吉良「友達が事件に巻き込まれたみたいなんだ」

健也「そうなのか?」

吉良「その友達は無事に戻ってきたんだけど、どうも様子がおかしくて…」


吉良はまた健也を見ているが、健也はなぜこんなに凝視をされるのかが分からず、ただ首を傾げることしか出来なかった。吉良は健也のその様子を見て溜息をつくが、話を続ける


吉良「それから事件は追わないようにして、適当に新聞を見るだけにしようかなって」

健也「そうなのか」

吉良「うん、健也は何か調べたいこととかあるの?」

健也「調べたいこと……んー。今は特に……」

吉良「そうなんだ、まぁ時期が時期だからね。もうすぐ2年生の後期試験があるし」

健也「え……」

吉良「え」

健也「……そうだった! 試験があるんだった! いつだっけ?」

吉良「あと1週間くらい?」

健也「うおおおおお! 待て待て」

愛奈「何、うるさいよ」

吉良「健也が試験勉強をしていないようなんだ」

愛奈「へー」

吉良「反応薄」

愛奈「今鳴海と一緒に試験勉強をしているから、それどころじゃないわ」

鳴海「……」

愛奈「鳴海も試験があることを忘れていたみたいだしね~? ほら、ここ、文法が間違っているよ」

鳴海「あっ、ほんとだ」

愛奈「私は鳴海を見るから、吉良は健也を見てあげて」

吉良「分かった」

健也「えっと、試験範囲は……あれ? こんなところやったか?」

吉良「一週間前でもノロノロやっている教師に当たったの?」

健也「いや、そんなはず……あれ?」

愛奈「なら、急いで勉強しなさい」

健也「分かってるっての! うおおお! 不味い、これは不味いぞ、今度こそ全教科80点以上……あれ何が今度こそだ?」

吉良「何自問自答しているの?」

健也「いや、そんなつもりはなくてだな、えっと……」

愛奈「はよ勉強しなさい」

健也「はい」


それから健也は急いで試験範囲を確認し、苦手な教科から勉強をしていくが


健也「あれ、ここはえっと……あぁ、そうだ」


どういうわけか問題がスラスラと解ける。自分から勉強をするはずがないので、どうしてこんなに問題が解けるのか不思議でしょうがなかったが、それよりは早く一通りの問題を解いて、苦手な場所を見つけないと意気込んで問題を解いていった





健也「……」

愛奈「はい、そろそろ部室を閉めるから、みんな片付けを始めてー」

健也「待って、もう少しだけ」

愛奈「家でやれ」

健也「んー、どうしよう……」

吉良「どうしたの?」


4人とも筆記用具を鞄に片付けて、部室の戸締りをする。全員部室を出て、愛奈は鳴海と、吉良は健也と横になって話をしている。女子は先に歩いているので、男子は後ろから追いかけるような形になっている。


健也「5教科は何とかなると思うんだが、技術と家庭科の実技試験が自信なくてな……」

吉良「そうなの? じゃあ、良かったら僕の家来る?」

健也「実技どっちも出来るのか?」

吉良「赤点を取らない程度には出来るよ」

健也「そうか……なら、頼ろうかな……」

吉良「じゃあメールするね。後で話そうかー」

健也「あれ、吉良の連絡先ってこれだよな?」


スマホに入っているチャットアプリで吉良と書かれているユーザーを見せると、吉良はうなずいた


吉良「そうだよ」

健也「いつ交換した?」

吉良「1年生の時にしたよ? ほら、会話ログをさかのぼれば……」


吉良が自分のスマホをチャット画面にして、スクロールして見せる。チャットが沢山書き込まれているが、どういうわけか一部の書き込みにモヤがかかっていて見ることが出来ない。自分のスマホでチャット画面を見るが、モヤは無かった。


健也「なぁ、吉良のスマホ壊れてないか?」

吉良「え、何突然」

健也「モヤがかかっているからさ」

吉良「モヤ? どこにあるの?」

健也「え、そこにほら……あれ?」


健也がさっきまでモヤがあった場所を指さすが、モヤは無くなっていた


吉良「急いで勉強したから目が疲れているんじゃないの?」

健也「すまん、そうかもしれない。あ、俺こっちだから」

吉良「うん、僕はそっち、じゃあねー」

健也「おう」


吉良と別れて自宅に帰っていると、前に鳴海がいるのを見つける。鳴海も健也が後ろにいることに気付いたようで、気味が悪そうに健也を見ている


健也「……」

鳴海「……」


女子と目を合わせるのが怖い。そう思い、鳴海を見ないように視線を下に向けながら通り過ぎようとするが


鳴海「ねー」

健也「……」

鳴海「無視すんな」

健也「何だよ?」

鳴海「……私達って本当に数日前の朝のHRが始まる時に、初めて話したのよね?」

健也「そうだな。俺もそう思う」

鳴海「だけどさ、これ見て」


鳴海は自分のスマホを健也に見せると、そこは健也も使っているチャットアプリで、上に健也と書かれている


健也「俺の名前だな」

鳴海「間違いない?」

健也「ちょっと待ってくれ」


自分のスマホを取り出して、ユーザー一覧から鳴海を選択するとトークルームに移動する。そこには、今鳴海が見せている画面のようになっていた


鳴海「これ変じゃない?」

健也「あぁ、間違いなくな」

鳴海「…君、女子苦手なの?」

健也「……」

鳴海「無視すんなよ」

健也「苦手じゃないし?」

鳴海「……」

健也「っ!」


鳴海がゆっくりと健也に手を伸ばそうとするが、健也はそれを直ぐに察知して一気に距離を取る


鳴海「……ごめん、悪ふざけが過ぎた」

健也「……」

鳴海「さっきの吉良君も似たような反応をしていたでしょ、君が吉良君を男じゃないと否定していた時の吉良君もそんな気持ちだったと思うよ」

健也「なんで今吉良が出てくるんだよ…」

鳴海「いや、君が吉良君を落ちこませたことについて愛奈が怒っていてね、何か仕返しをしてほしいと言われたの」

健也「あっそ…じゃあ俺行くわ」

鳴海「うん」


そのまま鳴海とは別れた









部屋に戻って着替えをして食事・風呂を済まし、試験勉強に励んでいると、メールが来た。差出人は吉良からだ。内容は「いつ実技の練習をする?」というものだった。すぐに返事をしてしばらく話し込んでから別れを告げて、アプリを閉じようとすると、誤って鳴海とのトークルームを選択してしまう。すぐにアプリを落とそうとしたが、そのトークルームに違和感があった。


メッセージの多くがぼやけている。何度か瞬きをしてもう一度見ると、モヤは無くなり、しっかりと見えたが、さっきとメッセージの量が減っているような?


勉強疲れが溜まっているのだろうか? 今日はもう早く寝よう


電気を消して就寝した

















吉良との実技練習の日になった。吉良の予定もあり、練習日はなんと試験前前日というギリギリになってしまった。待ち合わせ場所に向かい、そこから吉良家に行くことになっていた。待ち合わせ場所の公園に集まるが、吉良はまだ来ていないようで、空いていたブランコを見る。ブランコは4つ席があり、全部空席だ。時間はお昼で、休日。時期的にも子供が遊びに来ていても何もおかしくないようだが、最近公園の遊具が撤去されているようだ。その理由が、遊具が原因で死亡している子供がいるらしい。例えばすべり台で滑る時、頭から落ちるように逆さまに寝た状態で、頭から着地し、それで死亡したとか、ブランコで変な漕ぎ方をして、首を絞めてしまったとか、製作者が予期しない方法で遊ばれて死亡・負傷することがあるというのと、電子機器と通信技術が発展して、そもそも外で遊ぼうとすること自体が減っているのが1つの原因だ。


空いているブランコを見て、どうしてか少し懐かしい気持ちになる。久しぶりに公園に来たからか? それとも他に何か……? 


吉良「健也~」

健也「おー吉良か」

吉良「ごめんねー待った?」

健也「待った、超待った」

吉良「それ、女の子とデートするときに言うと殴られるよ」

健也「俺は女子とデートしない。女子怖くて……」

吉良「あぁ、そうだったね。ごめんね。もし女の子が遅刻してやってきたら何て言うの? デートとかじゃなくて、普通に待ち合わせをしたとして」

健也「飢え死にすれば良い」

吉良「……」


吉良は一度絶句するが、すぐに調子を取り戻して、吉良家に向かった


健也「お邪魔しますー」

吉良「はい、どうぞー」

健也「……?」

吉良「どうしたの? あ、リビングはそっちね。そこでするから」

健也「あぁ」

吉良「あ、その前に手洗いうがいね。コップは紙コップがあるからそれで」

健也「はい」


手洗いうがいをしていると、どこか既視感がある。何故だ?


言われた場所に戻ると、吉良はさっそくPCを2つ持ってきて、技術の実技に関する説明をしていく。吉良の説明がとても分かりやすく、今までの技術の点数はどのくらいかを聞いてみると、少し落ち込んだような表情をしながら教えてくれた。


一学期前期から98、100、99だそうだ。


健也「何でそんなに落ち込んでいるんだ、十分高得点だろう?」

吉良「……いや、うん。そうだけど……」


なんだ? 全部100点じゃないと気が済まないってことか? 完璧主義者なのか? それにしてはやけに俺を見ているような? なんだ? 俺の所為で点が取れなかったとかか?


吉良「技術の実技はどうにかなりそうだね。あとは家庭科だけど……」

健也「家庭科ってこんなに難しかったか? なんか思ったより全然できなくて」

吉良「んー、基本は分かってはいるよね? あとは練習するしかないから健也次第なんだよね」

健也「分かっている……分かっているんだけど……どうしてか上手く行かない」

吉良「一度休憩しようか。僕お菓子持ってくるよ」

健也「お願いします」


そのままプルプルと震える手で針を持って指定された縫い方をしていくが、どうも形が汚くて、実技試験が低得点になってしまいそうだ。ペーパーテスト:実技試験=3:7となっているらしいので、実技を落とすのはとても痛い。今回の家庭科のペーパーテストがやけに難しいようで、赤点になる可能性も十分にあった。


吉良に見てもらいながら教えてもらうが、手先の器用さに関しては本人の熟練度によって依存するので、健也自身が頑張るしかない。残り時間が全くないこと、このままでは吉良の足を引っ張ってしまう事、何より自分でも分からないが高得点を取らなければという謎の使命感が合わさり、持っていた針を自分の指に思いっきり刺してしまう


健也「って!」


慌てて針を抜くと、血が出てきてしまった。それを舐めて止血をしようと思ったが、思ったより深く突き刺したようで、血が止まらない


吉良「うわっ! どうしたのそれ!」

健也「指に針が刺さってしまった……」

吉良「とりあえず、これ、絆創膏」

健也「ありがとう」


渡された絆創膏を傷口に付けて巻きつける。それを見た吉良は後ろ頭を掻いていた


吉良「出来なさそう?」

健也「……うん」

吉良「今から2人来ることになったけど、大丈夫?」

健也「吉良の友達か?」

吉良「愛奈と鳴海さん」

健也「え、なんでその2人が来るんだよ!?」

吉良「あの2人、家庭科の成績が良いから」

健也「でも…」

吉良「やるなら高得点の方が良いでしょ?」

健也「それもそうだけど……」

吉良「というか家庭科については、赤点になりかねない状況でしょ? 上手い人にお願いしよう。あの2人は家庭科の成績が80点以上あったはずだから僕よりも頼りになるはずだよ」

健也「……分かった」


一度手に持っていた針を置いて、置かれているお菓子を食べることにした。







待つこと30分程度、愛奈と鳴海がやって来た。2人とも早速手洗いうがいを済まして、リビングに集まる。


愛奈「さて、じゃあ鳴海」

鳴海「何?」

愛奈「健也に家庭科の実技を教えてあげて」

鳴海「はぁ!? なんで私が!? 嫌だよ」

愛奈「やりなさい」

鳴海「何それ、なんで命令しているの?」

吉良「喧嘩は止めて、僕の家だよ」

愛奈「……」

鳴海「ごめんなさい」

吉良「ほら、健也も鳴海さんにお願いして」

健也「はぁ? なんで俺が?」

吉良「健也~?」


妙に威圧するような言い方をする吉良。知らないうちに彼の不満を買ってしまったのだろうか? 今頼れる人材は吉良しかいないので、ここで吉良の機嫌を損ねると今後の関係に悪影響が出かねない


健也「その、鳴海さん。お願いします」

鳴海「……えー、じゃあお願いしますと頭を下げなさい」

健也「は?」

鳴海「何? 出来ないの?」

吉良「……」

愛奈「ぷぷぷっ……」

吉良「何笑ってんの」

愛奈「いや、吉良も似たような反応をすると思ったけど」

吉良「僕からしたら全然笑えないよ。ほら見てよ、あの2人メンチ切っているけど?」

愛奈「それもまた青春ね」

吉良「……」


健也は鳴海を睨むが、どういうわけか鳴海も健也を睨んでいる


健也「ふんっ」

鳴海「っは」

吉良「……先が思いやられるなー」

愛奈「ほら、鳴海。良いから」

鳴海「……、分かったわよ。どこが出来ないの?」

健也「あぁ? お前に教えてもらう事なんか」

吉良「け~ん~や~?」

健也「なに……」


吉良がとてもニコニコとした笑顔をしていたが、目が全く笑っていない。これ以上吉良の機嫌を損ねるわけにはいかない。鳴海を見ると、溜息をつきながらも机の上に練習道具を置いていく。


健也「……」

愛奈「……」

吉良「……」


2人からジッと見られる。愛奈は面白そうに、吉良は何とも気まずそうにも寂しそうにもしている


大人しく鳴海の近くによって、教えを乞うが


鳴海「どこから出来ないの?」

健也「ここからここまで」

鳴海「……ほぼ全部じゃない。君、前回の試験は家庭科いくつだったの?」

健也「えっとな……83」

鳴海「あら、出来ているじゃない。なんでこんなところで手間取っているの」

健也「……分からない」

鳴海「まぁいいわ。そんなことを気にしてもしょうがないだろうし、時間が惜しいわ」

健也「一々癇に障るやつだなお前」

鳴海「は~? 教えてもらうのに何その態度?」

健也「そういうお前は今までの家庭科はどうなの? 実はそうでもないんじゃないのかー?」

鳴海「っは」


鳴海は馬鹿にするように鼻で笑い、成績表を見せてきた。家庭科の項目には、81点、96点、94点と表記されていた


健也「なんだと……」


見間違いじゃないかと思い、目を凝って何度も見返すが、書かれている数字は変わらなかった


鳴海「文句あるかな~? ん~?」

健也「……っぐ」


実際何も言えないので、歯を食いしばっていると、愛奈が鳴海の頭を教科書で叩く


鳴海「いだっ! 何するのよ!」

健也「ざまぁぁっで!!」


鳴海が教科書に叩かれて頭を手で押さえ、しゃがんでいるところを笑ってやろうとしたら、健也も後ろ頭を吉良に教科書で殴られる。鳴海の傍で同じような体勢と声を上げている。


愛奈「鳴海―? 仲良くしなさいよねー? 同じ新聞部なんだし」

吉良「健也、僕は健也と鳴海さんが仲悪くなるのは本当にやめてほしいの。見ていてとても辛いから……」

健也「はぁ? 何言って……」


健也が吉良を叩き返そうとすると、吉良は涙を流しながら肩を落としている。鳴海も吉良のそんな様子を見て、とてもびっくりしているようだ。


愛奈「吉良……」


愛奈もびっくりしている


吉良「健也、鳴海さん。お願いだから2人とも仲良くして……本当にお願い……」

健也「……」

鳴海「……」


健也と鳴海は顔を合わせて、渋々頷き合う


健也「鳴海さん、教えてくれるか?」

鳴海「……うん」


鳴海に出来ないところを教えてもらう。その時のリビングの空気が重かった










鳴海に教えてもらいながら、練習をしていると、ふと鳴海が口を開いた


鳴海「……不思議ね」

健也「何が」

鳴海「初めて集まった気がしない」

健也「それは俺も思った」

鳴海「まぁ、無駄話は後にしましょう。あとはこれをやって。これ次第で判断するから」

健也「はい」


どういうわけか鳴海と話すときは、他の女子と違って抵抗がほとんどない。しかも、健也の苦手なところを初めから知っていたような感じで健也のダメな部分を指摘し、それを健也が直していく。健也も鳴海に指示されることが気に食わなかったが、なぜかすんなりと従ってしまう。どうしてだろうか……


鳴海「……ん、これなら赤点はなさそうね」

健也「そうか、良かった」

鳴海「ええ」

健也「……」

鳴海「……」

健也「その、あ、あ、あ……」

鳴海「あ?」

健也「明日頑張るよ」

鳴海「……そう」

吉良「もう遅いし、そろそろ帰った方が良いんじゃない?」

鳴海「そうね、お邪魔しました」


鳴海は机に広げていた勉強道具を鞄に閉まっている間


愛奈「健也」

健也「うひゃぁ!?」


いきなり後ろから声を掛けられ、しかも距離が近かったため、後に下がるが愛奈は気にしないで話をし始める


愛奈「あそこは、ありがとう、でしょ?」

健也「え、なんのこと」

愛奈「鳴海に教えてもらって、明日頑張るって言うのは違くない?」

健也「違くねーよ」

愛奈「なんで?」

健也「ありがとうは、しっかりとした成績を取れてから言うつもりだったんだよ」

愛奈「……へー」


愛奈はニヤニヤとしているが、女子のニヤニヤ顔が滅茶苦茶怖い。何を企んでいるのか分からず、プルプルと震えていると


鳴海「じゃあお邪魔しましたー」

吉良「うん、またねー」

鳴海「うん」

愛奈「ほら、健也」

健也「え、何?」

愛奈「鳴海を送ってあげなさい」

健也「や、お前が行けば……」

吉良「健也が送って」

健也「なんで吉良まで」

吉良「健也」

健也「……」


吉良が真剣な目で見ている。ここで断れば、吉良の好感度を下げてしまうかもしれない。健也はクラスでも男子とは話すが、それはあくまで「教室で話す」程度の仲であり、今みたいに校外で会う男子は吉良しかいなかった。それはここ数日で改めて知って……


あれ? 改めて? なんだそれ? ……まぁいいか


健也「分かったよ。じゃあな2人とも」

愛奈「はいー」

吉良「うん、鳴海さんと仲良くするんだよ?」


吉良家を出て、鳴海を追いかけた









鳴海「うわっ、なんで追いかけてきてんの? 気持ち悪いな」

健也「気持ち悪いは余計だ。吉良が追いかけろって涙ながらに言ってきたから仕方なくだ」

鳴海「吉良君が……。なんかやけに私達を仲良くしようとしているよね」

健也「あぁ、あそこまで泣くとは思わなかった」

鳴海「あ、隣で歩かないで」

健也「最初からそんなことをするつもりはねーよ。お前こそ近づくな」

鳴海「はぁ? 近づくな? もちろん近づきませんけど?」

健也「何キレてんだよ」

鳴海「君が、私に、命令することが、気に食わないの」

健也「お前、やけに喧嘩腰だな、吉良が落ち込むぞ」

鳴海「吉良君の前だけ仲良くすればいいのよ。良いことを教えてあげる」

健也「あ?」

鳴海「女の子は、表向きは仲良くするけど、裏ではギスギスしているなんてよくあることだよ?」

健也「あっそ」

鳴海「興味なしだねー。まぁ、君はもともと女子とは近づきたくないようだし別に関係……関係……関係……」

健也「あ? 関係?」


鳴海は何かを考えるような素振りをして健也を見ていたが、苦手な女子とは言え、可愛い顔をしている鳴海に見られると、顔を逸らそうとしまうが、どういうわけか目を逸らすことが出来ない。自分から鳴海の目をジッと見てしまう


鳴海「!? 何ジッと見てんのよ!」

健也「いや、好きで見るわけがないだろうが」

鳴海「はぁ~? 何それ……っ」

健也「っ」


何故か目を合わせ続けることに恥ずかしくなり、健也は目を逸らす。鳴海も健也の少し後に目を逸らす



鳴海「あ~~~、君を見ていると、何か凄いイライラする」

健也「はぁ? じゃあ見るなよ」

鳴海「じゃあ君が目を合わせないでくれる!? あ~~~もう、何これ」

健也「イライラするなよ」

鳴海「あぁ!?」

健也「女の子がそんな声を出さない」

鳴海「女に幻想を抱くなよ」

健也「幻想なんか持ってないよ。あるのは恐怖だけ」

鳴海「そういえば君の反応的に、そんな感じだったわね……」


鳴海は先行して歩き出し、健也は5歩程度遠ざかった距離で鳴海の後ろをついていく


鳴海「吉良君がどうしてあんなに泣いていたのか何か知らないの? 吉良君がああして泣くと、とても気まずいんだけど。どこが泣く条件なのか教えてくれると助かるんだけど」

健也「愛奈さんは何か知らないの?」

鳴海「知っているみたいだけど、教えてくれなかった。でも気まずそうな顔をしていたから、それなりの理由があるんじゃないかなって」

健也「俺も知らないんだ」

鳴海「そう、ゴミね」

健也「口悪いなーお前」

鳴海「ごめんごめん、本音がうっかりと。オホホー」

健也「似合わねーな」

鳴海「君も結構口悪いよね? 人の事言えないよ?」

健也「すいません」

鳴海「……どうしてそこで謝るのかいまいち分からないんだけど……」

健也「いや、俺も良く分からない」

鳴海「……私達が揉めている以外にあるのかな」

健也「どうだろう……今の所それくらいだよな」

鳴海「愛奈も私と君を仲良くさせようとしているのよねー……、どういうつもりなんだか」

健也「知らねーよ、そんなこと」

鳴海「はぁ?」

健也「なんでもないです。ごめんなさい」

鳴海「なら言うなっての」


こんな会話だが、どこか心地よい。数日前に話し始めたのに、ここまでスラスラと女子と話せるのは鳴海だけだった(愛奈とは会話というよりは報告をし合うようなものしかしていないのでノーカウントとする)。


健也「もしかしたら、過去に自分の所為で仲の良いグループを崩壊させたとかなのかもなー」

鳴海「それは私も思ったけど、吉良君が話してくれないと分かることじゃないだろうね」

健也「とりあえず、今後のためにも吉良の前では仲良くしよう」

鳴海「そうね。 ……ん、今後?」

健也「え?」

鳴海「今後があるの?」


鳴海は足を止めて振り返る。健也も足を止めて鳴海を見る


視線と視線が交わる


さっきのように直ぐに逸らすことはなく、鳴海は息を吞んでいた


健也「……」

鳴海「……」

健也「……あるんじゃないか? 同じ新聞部なんだし、教室も同じだし、顔を合わせる機会くらいはあるだろ」

鳴海「……」


鳴海は健也の答えを聞いて、驚いた顔をした後に前を向いた


どんな表情をしているのか分からないが


鳴海「……そうね」


ただそう言って再び前を向いて歩き出したが、さっきより鳴海の歩く速さは早くなっていたのが気になった





















数日が過ぎて試験を終えた。新聞部に集まり、4人で成績を見せ合う流れになった。お互いの成績表を取り出し、見せ合う。








試験結果(左から1年生前期、1年生後期、2年生前期、今回の試験)








・健也

国語  62点   60点   84点   64点

数学  58点   64点   96点   75点

理科  54点   72点   81点   69点

歴史  66点   62点   87点   64点

英語  50点   48点   74点   58点

家庭科 48点   64点   83点   60点

技術  51点   56点   82点   64点

計  389/700  426/700  587/700  454/700


・鳴海

国語  70点   82点   86点   79点

数学  76点   98点   100点   94点

理科  68点   76点   83点   78点

歴史  80点   84点   87点   85点

英語  66点   75点   85点   77点

家庭科 81点   96点   94点   90点

技術  60点   70点   73点   67点

計  501/700  581/700  608/700  570/700


・吉良

国語  43点   56点   61点   66点

数学  48点   78点   74点   75点

理科  47点   63点   66点   60点

歴史  55点   60点   59点   54点

英語  53点   62点   61点   51点

家庭科 41点   66点   70点   58点

技術  98点   100点   99点   91点

計  385/700  485/700  490/700  455/700

・愛奈

国語  54点   68点   71点   91点

数学  72点   90点   89点   92点

理科  78点   96点   88点   94点

歴史  62点   55点   64点   60点

英語  58点   59点   68点   71点

家庭科 78点   93点   89点   92点

技術  70点   87点   83点   86点

計  472/700 548/700   522/700  586/700




愛奈「私が1位ね。鳴海どうしたの? いつもより全然低いじゃない」

鳴海「ちょっとね……」

健也「鳴海さん、家庭科赤点じゃなかったよ、ありがとう」

鳴海「当然でしょ、私が教えたんだから。……はぁ」

愛奈「ん? どしたの鳴海?」


鳴海は健也を睨んでいるが、健也はなんで睨まれているのか分からず、見つめ返す


愛奈「はいそこー、2人きりの世界に入らない」

健也「入ってない」

鳴海「入ってないわよ」

吉良「僕健也に1点勝った~」

健也「たかが1点、そこまで自慢するほど……」

吉良「健也?」


前にもこんな会話をしたような? 何だろうこれ……まぁいいか


健也「それにしても吉良もあまり良くないな」

吉良「……ん、考え事していて試験に全く集中できなかった」

鳴海「私も……はぁ……」

健也「そうなのか?」

愛奈「何をそんなに考えているの?」

鳴海「教えないわよ。はぁー」

愛奈「そう」

吉良「……」


吉良は愛奈を睨んでいるように見えたが、成績を自慢されるのがそこまで苛立ったのだろうか?


愛奈「まぁ試験結果はこんなところにして、部活に関してだけど」

鳴海「何かあるの?」

愛奈「私達はもうすぐ3年生になります。3年生になるということは、嫌でも進路のことを考えなければなりません。人によっては部活に来ることも無くなるでしょう。3年生の部活は、基本的に自由参加という形になります」

健也「そうなの?」

吉良「健也進路決めてないの?」

健也「うん、吉良は?」

吉良「……一応決まっているよ」

健也「そうなの? それにしては浮かない顔だな」

吉良「まぁね。そっちの2人は?」

愛奈「私も決まっているよ。鳴海は?」

鳴海「……まだ」

愛奈「そう、まぁこの冬休みでゆっくりと考えるといいわ。鳴海の成績なら大抵の所は行けるだろうし」

鳴海「……」


鳴海は健也を見ていたが、すぐに視線を逸らす


受験の話を終えて、各自自由に過ごすことになったのだが、吉良と鳴海は帰ってしまい、部室には愛奈と健也が残っていた。健也は帰ろうとしたのだが


愛奈「あ、健也は残ってくれる?」

健也「なんで?」

愛奈「話したいことがあるから」

健也「そう? 俺はないぞ」

愛奈「わ・た・し・が・あ・る・の」

健也「えー……分かったって」


こんな感じで残ることになってしまった。残ってのはいいが、愛奈は何も話さないでキーボードを叩いて記事を書き込んでいる。健也は向かいに座っているが、愛奈は無言だ








健也「おい、何も無いなら帰るぞ」

愛奈「進路のことだけどさ、健也はどこに行くつもりなの?」

健也「あ? お前にそんなこと関係ないだろ?」

愛奈「あるんだなーそれが」

健也「お、おい」


愛奈はキーボードを叩く手を止めて、健也の前にのそのそと近づく。なぜかその姿を見て、強い恐怖心を抱き、頭が真っ白になる


健也「く、来るなぁ! お願いだから来るな!」


座っていた椅子を思わず愛奈に投げてしまうが。投げた時には遅かった。投げられた椅子は愛奈一直線に向かい、思わず目を瞑ってしまうが


愛奈「危ないでしょ? 物を投げるな」

健也「ご、ごめん。け、怪我はしてないか?」

愛奈「大丈夫、ほらね」


愛奈は椅子の足を器用に掴み、直撃しないで済んでいた。健也が座っていた椅子を健也の方に置き、話を続ける


愛奈「あと1年間……大切にしないとダメだよ? 特に鳴海に関しては」

健也「なんでここに鳴海が出てくるんだよ」

愛奈「それは……っと」

健也「え」


部室の扉が少しだけ開いており、奥から何か倒れるような音が聞こえた。すぐにその音は廊下を走り去る音に変わり、どこかに行ってしまったようだ。


愛奈「とにかく、鳴海とは仲良くしなさい。恋愛的な意味とかじゃなくて、仲良くしてほしいの」

健也「だから、なんで鳴海なんだよ」

愛奈「鳴海だから鳴海なんだよ」

健也「はぁ? 心底意味分からんぞ?」

愛奈「話は終わり、じゃあ鍵を閉めるから早く出て行って」

健也「何やお前」

愛奈「お前じゃない、愛奈よ」

健也「……そうですか」


愛奈を置いていって部室を出て行く。足音が誰だったのか気になるが、下駄箱に着いて靴を履き替える頃にはそんなことを忘れてしまっていた。








家に着いて、いつものように時間を潰し、寝る時間になって布団に入る。いつも使っていたはずの布団だが、やけに大きい布団だなと今更ながら気が付いた。2人で寝られそうだ。お母さんに自分の布団がやけに大きなことを伝えると


健也母「あれ? 健也が自分からこれにしたいって言わなかった?」

健也「そんなこと……言ったか?」

健也母「ほら、小さいと寝にくいとか言っていなかった?」

健也「そうだっけ?」

健也母「その時は寝相が悪いとかじゃなかった? それよりも早く寝なさい。電気代がもったいない」

健也「はい」









部屋に戻ってそのまま布団に横になって寝る。


なんか、なんかな……、何か変な気がする。いや、変というよりは足りない? 広すぎる?


よく分からないモヤモヤとした気持ちになりながら目を瞑って寝息を立て始めた



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