第124話 敵襲
シラグラ村から、まるで追い出されるように、ドンキホーテ達は出て行った。
結局のところ、マーシーの容体はなんとか安定したし、何よりあの村で大立ち回りしたドンキホーテが村の人間達に恐怖された。
そして追手がこれ以上来る可能性も考え、移動することをドンキホーテ達は選んだ。
走る馬車の中でマーシーは一言、喋る。
「ごめんなさい私のせいで」
その言葉を聞くなり寝かけていたドンキホーテは口を開く。
「大丈夫さ、しょうがないことだ」
「そうですよ姉様! いざとなれば! 僕だって戦います!」
そうカインも言う。
「わ、私も!」
妹のチャルも、そう胸を張る。しかし、マーシーは喜ばない。そんな時が来るならば恐らくマーシーは自分の身を犠牲になるべきだと感じていたからだ。
自分が一番の足手まとい、自分が体調を崩さなければ今回の追手も追い付かなかったのではそんな考えさえマーシーの頭をよぎる。
ドンキホーテはそんな彼女を気遣ってか、マーシーに言い聞かせる。
「マーシーさん、俺は……誰一人、置いていくつもりはねぇ、安心してくれ」
その言葉がどれほどマーシーに響いたのかドンキホーテにはわからない、彼女の気が晴れるのか、気休めになるのか、察せられないまま、マーシーは儚く笑う。
「ありがとう、ドンキホーテさん」
そう言ってマーシーは揺れる馬車の中、腹をさする。
もはや猶予はないのかもしれない。
誰もがそんなことを思う中、魔女アレンが口を開いた。
「もうすぐじゃ、もうすぐでルラン村に着く」
アレンは続けて言った。
「そこで少し休憩をしよう」
「そんな時間、あるのですか?」
そのマーシーの疑問はもっともだ。だがアレンは続けて言う。
「安心せいお前のために休もうと言うのではない、ワシら全員、前の村ではほとんど休めなんだ。流石にこれはまずい、故に本来の休憩ポイントで休むそれだけのことじゃ」
アレンの言葉にマーシーは渋々頷いた。
納得したような顔のマーシーに若干の安心感を覚えたドンキホーテは胸を撫で下ろす。今、必要なのは何よりも休息なのだ。ドンキホーテもそれを分かっていた。
──ガン!
そんな時だった。矢が馬車の壁を貫いたのは。
「アレン先生!!」
「わかっておる!!」
窓の外をドンキホーテは覗いてみる。外は昼、晴れだが今は森の中、木々のせいで見通しは良くない。
だが、馬車の左側の壁が貫かれたことから敵は左方のはずなのだ。
ドンキホーテは再びと外を注視見る。
木々の隙間に複数の影が見受けられた。
「くっ! 敵か! ドンキホーテ!」
「ああ、そうだぜ複数だ! カイン! チャル!」
「わかってる!」
そう言うとカインは魔力の壁を周囲に張り巡らし、マーシーとチャルを守るための障壁を作り出した。
「アレン先生! 幽霊馬もう一頭だせるか!?」
「何をする、ドンキホーテ!」
アレンの問いに引き攣った笑みをドンキホーテは浮かべた。余裕を取り繕って言った。
「俺一人で引きつける、アンタは村まで、カイン達を頼む!」
「無茶じゃ!」
「それでも!」
ドンキホーテの声にアレンは黙る。
「やるしかないんだ!」
ガチャリと、馬車の扉をドンキホーテが開ける。すると魔女アレンはドンキホーテに向かって前足で青い石のペンダントを差し出した。
「これで、幽霊馬が呼び出せる! ワシらの場所もこのペンダントが示してくれる! 良いな! 必ず戻ってこい!」
「わかってるさ!」
ドンキホーテはペンダントを取ると馬車から飛び出す。瞬間、ペンダントが光り輝き、光る骨の幽霊馬が現れドンキホーテを背に乗せた。
「ドンキホーテ!」
馬車の中からチャルの声がした。
「戻ってきて!! 絶対!」
「ああ!」
そう返事すると、幽霊馬を走らせ、ドンキホーテは敵の複数の影に向かっていった。
─────────────
幽霊馬を操るドンキホーテは木々の間を抜ける。そして抜けたところで、目の前にちょうど敵の集団の眼前に出ることに成功した!
「ドンキホーテ!!」
先頭にいる男がドンキホーテの名を呼ぶ。
どうやらリーダーの男その声と共に、後ろに続いていた六人の戦士達がリーダーに習い止まった。
ドンキホーテは叫ぶ
「へっ、あの馬車を追いてぇなら、俺が相手だ!!」
ここまで呼んでいただいてありがとうございます!
もし
面白いな、だとか
応援したいな
と感じてくださいましたら
下にある[☆☆☆☆☆]マークをタッチして。
[★★★★★]にしていただけるとモチベーションにつながります!
どうかよろしくお願いいたします!
そしてよろしければいいねの方もよろしくお願いします!




