第100話 死闘①
「オワリニシヨウ! ハイイロノホウキヲ! ギャハハ!」
ガリルの言葉をそっくりそのまま小馬鹿にするかのように、ドンキホーテにしか見えないデリメロは繰り返す。
「こいつも異常者だ、所詮俺と変わらないのに、尤もらしく自分は可哀想なやつだと思ってやがる」
ガリルに対してデリメロはそう言って近づき、軽蔑の眼差しで見つめた。
だが奴の姿もその目もドンキホーテ以外の誰にも見えない。
デリメロは喋り続ける。灰色のホウキの城に向かい行進する冒険者たちの中唯一ドンキホーテにしか聞かことができない言葉で。
「こいつも! こいつも! こいつも! 全員なんて気色悪りぃ奴らなんだ! どいつもこいつも! 人殺しに正義を感じてやがる!」
デリメロは大仰に舞台役者のように、行進している冒険者たちを嘲笑った。こいつらはこんなにも愚かしく、気持ち悪いそれを何度も何度も念押しをして、ドンキホーテに吹聴する。
当の本人であるドンキホーテはそれを無視しながらひたすら歩いた。気が狂いそうであったが我慢ができた。また時が過ぎればこいつは唐突にいなくなる。幻影なのだから。
やがて、ドンキホーテの耳に言葉が飛び込む。
「ついたぞ」
ガリルの声だった。
ドンキホーテは辺りを見回す、事前に説明のあった待機場所のようだ。草が繁木々の間から、古城の城門が見て取れる。だが廃棄されたが古城らしく。城門に柵や扉は付いていないようだ
ここから灰色のホウキの城へと一気に攻め込む手筈だ。
「みんな僕から作戦のおさらいをしておく」
ガリルは喋り始める。
「まず、合図の閃光弾が発射される」
閃光弾それは古代兵器である銃から発射される光を発する弾のことだ。
「それが天空で炸裂次第僕たちは、突撃、数日前に行った偵察の話だと魔法障壁があるらしい、それを僕たちで力ずくで破り、そのまま突入。
その後は、この古城内にいるものたちを全員倒す。
いいね、全員だ。例外はない。魔法とは知識そのもの、巻物や本の物理的にあるものが脅威なんじゃない、彼らの頭の中にある禁術の情報そのものが危険なんだ」
だからやるならば徹底的にやらねばならない。そうガリルは締めくくった。
「ようは皆殺しってことだ! ギャハハ! お前にピッタリじゃねえか!」
デリメロの言葉を無視して、ドンキホーテは精神を集中させる。無視されたとわかるやデリメロはつまらなさそうな顔をして言った。
「おいおい、もっと楽しそうにしろよ、そんなんじゃ悲しむぜ──」
嘲笑うようにしてデリメロは言う。
「ヴァルファーレが」
──バン!
天空に光が現れた。間違いない閃光弾の輝きだ。
「行くぞ!!」
ガリルはさあ叫び突進する、オオカミの獣人のガリルに続き他の冒険者たち後に続く。
ついに灰色のホウキとの戦いが始まりを告げた。
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