表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

チョークのささやき

作者: 浦田茗子


 6月。梅雨の蒸し暑さとともに、教育実習生がやってきた。

 

 実習生の先生は、リクルートスーツのジャケットを、教卓の椅子に掛けた。

 ワイシャツからのびた腕は細く、スカートのウエストは薄い。


 先生は、チョークと黒板が、柔らかく、優しく接触するように板書する。しっとり、ゆっくりと。

 他のどの先生とも違う。甘いささやきのような響きに、思わず下を向いた。先生たちの目をぬすみ、まぶたをとじる。否応なく、耳に意識が集中する。


 あまりに場違いな官能が、耳介から頬、首筋へ伝わっていく。指先がふるえてしまうほどの。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ