カメが強すぎて虐められない浦島太郎
こんな話しか思い付かない今日この頃。皆様は如何お過ごしでしょうか?
むかしむかし、あるところに、浦島太郎という若者がおりました。
浦島太郎が海へ釣りに出掛けると、いじめっ子達がカメを虐めておりました。
「オラッ! カメ公!」
「角出せやり出せ目玉出せ!」
蹴る殴るの暴行三昧でしたが、カメは全くダメージを受けておりません。
「去ね! 人間共めが!!」
カメが前足で地面を押すと、砂浜が激しく吹き飛び、いじめっ子達は無残にも吹き飛ばされて松の木に叩き付けられてしまいました。
浦島太郎はおっかなびっくりで、少しばかりちびりました。
「か、帰ろう……!!」
その日、浦島太郎は釣りを諦めました。
次の日、浦島太郎が気を取り直して海へと向かうと、いじめっ子達がまたしてもカメを突いておりました。
今度は鎧兜の重装備に、小太刀を携えやる気満々です。
「その首を置いていけ!」
「今宵の村正は血に飢えておる!」
斬る叩くの暴行三昧でしたが、カメは全くダメージを受けておりません。
「小癪な人間共め……!!」
カメが前足を天に掲げると、大海原が突如として荒れ、大津波が押し寄せました。
いじめっ子達は津波に呑み込まれ、浦島太郎は何とか松の木によじ登り事無きを得ましたが、家が無くなりました。
その日、浦島太郎は釣りを諦め、仕方なく高台の家に寝泊まりさせて貰いました。
次の日、浦島太郎が気を取り直して海へと向かうと、いじめっ子達がまたしてもカメを突いておりました。
ですが、見た目が別人のように変わっており、魔法や魔術の類いでカメを虐めておりました。
「昨日の津波で転生したからよ!」
「チート魔法を食らえ!」
即死級の魔法を連発するいじめっ子達ですが、カメは全くダメージを受けておりません。
「何処までも卑劣な人間共め……!!」
カメが印を結び、地に足を当てると、海から巨大な手が現れました。
手はいじめっ子達を一掴みにすると、そのまま海の底へと消えていきました。
その光景を見た浦島は、完全に漏らしました。
「む、我のせいで驚かせたか。お詫びに竜宮城へ連れて行ってやろう」
浦島はカメの背に乗り竜宮城へと向かいましたが、ガチガチに白目を剥き、ズボンはお漏らしで濡れ放題でしたので、乙姫様は酷く落胆して「チェンジ!!」と叫びました。




