31話 配信、セラルンダ放送局 その5
『それじゃあ引き続きいってみよう!』
『よろしくお願いします』
『しかし今回のレイドバトルは本当にすごかった』
『そうですね、まずは伊藤さん率いる戦団を中心とした戦闘ですかね』
『あれ凄かったね、指揮をとれる人ってすごいなって思ったもん』
『ですねぇ。自分の戦団以外の協力してくれている人たちまで、的確に指示を飛ばしてましたもんね』
『そうそう。しかも伊藤さんとこってさ普段はレレトラン王国にいるのに、わざわざティアムまで戻ってきて戦ってくれたんだよね』
『男気溢れる方ですね』
『ああ、伊藤さんは女性だからね』
『これは失礼、こういう場合はなんて言うんでしょう?』
『別に男気でいいんじゃないの? 別に男だから女だからって意味じゃないんだろうし』
『ではなぜ注釈を?』
『さあ? なんとなく?』
『はあ』
『さ、そんな話はおいといて。さっきも見てもらったけど、伊藤さんたちの戦闘シーンを見ながら話そう』
『そうですね』
『うーん、伊藤さんカッコイイ。綺麗で凛々しくて、うんカッコいいい!』
『確かに』
『しかし伊藤さんの指示凄いね。人の塊がそれぞれ一匹の生き物みたいに動いてるよ』
『ですねえ。もうまるでひとつの芸術ですね』
『伊藤さんこういうことしてたことあるのかな?』
『さあ、それはなんとも。今度、聞いてみたらどうですか?』
『この番組に出てくれるかな?』
『それは彼女次第ですね』
『伊藤さーん、これ見てたら是非一度スタジオまで来ていただけませんか? ご一報おまちしてまーす』
『見てくれてるといいですね』
『うんうん。さて次は一嬢三姫かな? ちなみに一嬢三姫ってのはその名の通り、一人の令嬢と三人のお姫様の事』
『ティアムも私たち以外の人が増えましたよねえ』
『そうだね。色々な国の人が増えてきて、街中は見てるだけでも楽しいよね』
『普段の街中を撮影するだけでも、いい絵がとれます』
『えっと、なんだっけ? そうそう、一嬢三姫か。彼女たちもセラルンダのいろいろな国からティアムに派遣されている人達でそれぞれの国の結構な立場の人なんだよ。そんでそれぞれ、烈火の炎嬢、凍壊の冷姫、嵐波の風姫、黒滅の雷姫って愛称があって、その最後の一文字をとって私たちは一嬢三姫って呼んでるの』
『いつのまにかセラルンダの人たちにも定着しましたよね、その呼び名』
『見た目も含めて色々と目立つ人たちだしね』
『たしかに』
『んで、これから見るのがその一嬢三姫の戦いぶり』
『これ途中から撮影してるので、何とも言えない映像なんですけどね』
『だね、なんなのこれ?』
『ひたすら炎の竜巻で焼かれ続けるレイドボスと、ひたすら氷の拳で殴られて落雷で黒焦げにされるレイドボスですね』
『うん、見たまんまだね』
『そう言われましても』
『まあ、そうだよね。それにあの人たちじゃお話聞かせてくださーい、なんて言えないしねぇ』
『そういうことです』
『それじゃあ 次はみんなお待ちかねアレのお話です!』
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