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28話 炎嬢と風姫

次回は10/21の昼12時ころの更新になります。

今後は昼12時頃の更新に変更しますので、よろしくお願いいたします。

 まずは、炎の人と風の人。


「ち! アタイはそろそろ限界だ。皆離れておくれ」


「オレのうたをきけー」


 不味い、炎の人の集中力が。

 風の人はもう少し持ちそうだ。

 まずは炎の人からだな。


「な、あんた何で? 早く離れな!」


「大丈夫です、貴女が炎上するのを防ぎます」


「は?」


「気にせず、魔獣の攻撃に集中してください!」


「なにを」


「大丈夫です!」


「な!? まあいい。アタイの炎上に巻き込まれても恨みっこなしだよ!」


 やはりそうか。

 炎の人は放出しようとする魔力に対して、放出出来る魔力の量が少ない。

 放出経路が狭いみたいな感じだな。

 そのせいで集中力が切れてくると経路以外から魔力が溢れて炎上か。


 ならば!


 ヤカン1

 彼女の溢れる魔力を!


「魔力が暴発しない? あんた何をしたんだい?」


「あなたの魔力操作の補助だと思ってください」


「思ってくださいって。なんだいこりゃ!?」


「説明は後でさせていただきます、攻撃に集中を!」


「わかったよ。これなら遠慮なくぶんまわせる!」


 火力が上がった。

 やはり暴発を恐れて威力をキープしていたか。


「あっはははは! こいつはいい。いままで使えなかった魔法も撃ち放題だよ!」


 次は風の人。


「オレの歌をきけぇー」


 歌に魔力をのせて放出か。

 変わった魔法の使い方だな。

 この世界ではよくある話なのか?


「♪〜♪〜」


 前方への攻撃時に生じる衝撃を、他方向への魔力の放出で相殺。

 無重力空間での姿勢制御を魔力でやっているようなものだな。

 そして各方向からの衝撃による、体への負荷も魔力で緩和している。


 しかも、彼女は無意識でやっている。

 風の人は多分天才型なのだろう。


「♪〜、っとと」


 ただ無意識でやっている弊害もあるか。

 疲労がたまってくると魔力の操作が雑になる。

 結果最後は自分の攻撃の衝撃で、どこかに飛んで行ってしまうか。


 ヤカン2


「♪〜♪、ん!?」


「あなたにかかる衝撃を緩和します」


「?」


 通じないか。

 流石天才。

 なら!


「遠慮はいりません、全力で歌って下さい!」


「!」


「大丈夫です、私があなたを支えますから!」


「!」


 ヤカン2

 彼女にかかる衝撃を全て吸収。


「♪〜♪、!?」


 どうやら感覚でわかってくれたみたいだ。


「まだまだいけますよ、あの魔獣にとことん聞かせあげて下さい」


「♪♪♪♪」


 凄いな。

 無意識に力をキープしていたのは予想していたが。


「あっははは! 燃やしつくせぇえええ」


「オレのうたをきけぇぇぇぇええ!」


 これは勝ったな。


「のう、ロクサブロウ」


「なんでしょう、ルンダルナ先生」


「炎と風が混ざって炎の竜巻が起こっておるんじゃが」


「そうですね、ですがあの大きな魔獣びくともしませんね」


 さっきから指一本動いていない。


「いや、現実から目を反らすでない。びくともしないのではなく、既に息絶えているだけじゃろ」


「先生にもそう見えますか?」


「そうしか見えないのじゃ。しかも魔核を破壊されないせいで、再生と死を繰り返しておる」


「大変そうですね魔獣」


「じゃな。それでどうするつもりじゃ?」


「先生があの二人を止めてくれたら考えます」


「あははははは!」


「俺のうたをきけー」


 うーむ。

 力を抑えて使い続けた事の反動なのか。

 解放されて気持ちよくなってしまったか?


「無理じゃな」


「ですね。取りあえずもう一体のところに行きましょうか」


「そうじゃな」





ここまでお読みいただきありがとうごさいます。


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あわせて叱咤激励を含め評価等よろしくお願いいたします。


引き続き楽しんでいただけるよう努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。

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