表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

27/36

26話 同じ阿呆なら

 ……。

 …………。

 何だ?


「ロクサブロウ!」


 ルンダルナ先生?


「ロクサブロウ! 起きるのじゃ!」


 俺は……。

 痛みで気絶したのか。


「ルンダルナ先生」


「ロクサブロウ、大丈夫か?」


「なんとか」


「ふむ、動けそうか?」


「ええ、大丈夫そうです」


「では早々で申し訳ないが、一緒に来てもらうのじゃ!」


「わかりました」


「使い魔のことについては、使い魔を取り込んだ時点で全て主と共有されているはずじゃ。移動しながら確認するのじゃ」


 共有?

 どういう事だ?


「頭の中で、使い魔に尋ねてみるのじゃ」


 尋ねる?

 こうか?

 ………。


 なるほど……。

 初めて知るはずなのに、既に知っているという感覚。

 これは不思議な体験だな。


「どうじゃ?」


「ほぼ把握できました。あとは実践しながらになりますね」


「それは仕方がないのじゃ」


「では早速。ルンダルナ先生、失礼します」


「な、なんじゃ?」


「女性を肩に乗せるのも、小脇に抱えるのも失礼かと思いまして」


「しかし、これは」


「申し訳ありません。もし落ちそうならそのまま首に手をかけて、掴まっていてください」


「は?」


「飛びます」


「へにゃゃぁぁぁああああ!」


 空を飛ぶのは初めてのはずなんだが。

 まるで歩いたり走ったりといった、普段の行動の一つと同じ感覚だな。

 これが共有なのか。


「ろ、ろ、ロクサブロウ」


「ああ、ルンダルナ先生。大丈夫ですか?」


「だ、大丈夫は大丈夫なのじゃが」


 ?


「何か問題があれば言ってください」


「特に問題はないのじゃが、がにょごにょ」


 ?

 まあ、問題がないのなら。


 それよりも。

 これは……視覚が強化されているようだ。

 いくら巨大な相手とはいえ、この距離で普通は認識はできないからな

「ルンダルナ先生。巨大な魔獣、四体確認できました。現場に向かいます」


「わかったのじゃ」


「しっかり掴まっていてください」


 四体それぞれが足止めされているようが、


 一体はかなりこちらが押しているな。

 二体は拮抗かやや、押されぎみ。

 一体はかなり押し込まれつつあるな。


 押し込まれつつあるところには使い魔を。

 拮抗している二体のところには取りあえず俺が。

 などど都合の良くいくのか?


「ロクサブロウ」


 ルンダルナ先生?


「悩むでない。好きにするのじゃ」


 ?


「既にこれだけの戦じゃ。お主一人が失敗を気にする段階ではないのじゃ」


 確かにその通りだな。


「それにじゃ。阿呆になって、祭りを楽しむのが冒険者の醍醐味なのじゃ」


 なるほど。

 同じ阿呆ならか。


「好きにやってみるのじゃ」


「わかりました!」


 折角の祭り。

 全力で楽しんでみるか!





ここまでお読みいただきありがとうごさいます。


多くの方の目に触れていただけるようになるために、お手数でなければランキングタグの方もクリックしていただけるようご協力お願いいたします。


あわせて叱咤激励を含め評価等よろしくお願いいたします。


引き続き楽しんでいただけるよう努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ