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22話 遭遇

 今日は郊外まで出ての授業か。

 そういえば街の外に出るのも初めてだな。


「今日はここで魔法の実習じゃ」


「先生、実習と言われても僕は魔法の使い方も知らないのですが」


 シルシルの言うとおりだ。

 俺もさっぱりわかない。


「大丈夫じゃ。妾が、すぐに使えるようにしてやるのじゃ」


 ルンダルナ先生が?

 今までのことを考えると期待よりも不安が勝るんだが。

 本当に第なのか?


「まずは手を前にだし、手のひらに意識を集中するのじゃ」


 ……。


「手のひらに魔力の高まりを感じるはずじゃ」


 ……。

 特に何も感じないな。


「そこからさらに集中すると、持っている属性に合わせた現象が起こるはずじゃ」


 ……。

 特に何も起こらないな。


「先生、特に何も起こらないのですが」


 誰一人、何も起きていないようだが。


「ふむ、他の者も何も起こらぬな。わかった、このクラスの者は魔法の才能は無し、ということじゃな」


「そんな……。他になにかやり方があったりはしないのですか?」


「しらん。妾はこれで魔法が使えるようになったからな」


 ルンダルナ先生は天才タイプの教え下手だな。

 この人に新人の教育を任せるのは間違っていないか?


「ルンダルナ先生」


「なんじゃ、ロクサブロウ」


「魔法についての基礎的な書物などはないのでしょうか?」


「うーむ、どうなんじゃろうな?」


 興味のないことは記憶の片隅にもない感じだな。

 さて、どうするか。

 使えないにしても、基礎的な部分くらいは知っておきたいが……。


 !?

 咆哮?


 これは……。

 かなり大きいな。

 一本角の鬼?


「ルンダルナ先生」


「うむ、いきなりじゃな」


「なんの前触れもなくですか。そんな魔獣もいるのですか?」


「うむ。しかもそういう奴にかぎって、厄介な大型が多いのじゃ」


 天災みたいなもんか?


「どうやら例に漏れず、厄介な大型じゃな。全員武器を構えろ。奴が進めば街が滅ぶぞ」


「街が?」


「ああ、なぜかはしらぬが、あの手の魔獣は脇目もふらず近くの街を襲う。進行を止められなければ街が滅ぶ。まあ、教会や学舎等一部の施設は被害を受けないがな」


 ……色々と意味がわからないが。

 そういうものなのだろう。

 それよりも。


「妾一人でどうにかなる相手ではないのじゃ。ひよっこ共、気合いをいれるのじゃ」


 どうやら本当にまずいようだな。


「先生! 僕が前衛で切り込みます」


「わかったのじゃ」


 !?

 シルシルが大きな黒い獣に?


「ほう、獣強化か。体に対して不釣り合いな大斧はこの為ということか」


「行きます!」


「遠距離から攻撃出来る者は牽制を、近距離攻撃の者は奴に続け。妾が回復で援護するのじゃ。安心して全力で暴れてこい、ひよっこ共!」





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