第1話 神界
僕は死んでしまったのだろうか?
いや、それにしては意識がはっきりしている。あんなにひどかった頭痛も今では収まっている。そして、何より僕は自分のことを覚えている。
なにを覚えているか確認してみよう。
僕の名前は桜川玲。東京の進学校に通う中学3年生だ。
明日から始まる定期テストのために勉強をしていたんだ。あの、頭痛が起きるまでは。
僕は一体、どこに来てしまったのだろうか?
突然あたりが光に包まれた。黄金の神々しいという表現がぴったりと当てはまるような光だ。あまりの眩しさに僕は目を瞑る。
「目を開けてください」
突然声が聞こえた。鈴を転がすような美しい声だ。
「こんにちは、神界へようこそ。桜川玲様。」
おそるおそる目を開けるとそこには純白のローブのようなものを纏った美女がいた。
腰まである美しい純金色の髪、雪のように白い肌、海よりも澄んだ青色の目。
容姿におよそ興味のない僕ですらも魅了してしまうその姿はこの世のものとは思えなかった。
「玲様?」
美女は慌てたように声をかけてきた。
「失礼ながらお尋ねします、あなたはどなたですか?」
誰かもわからない人に失礼があってはいけない。僕ができる最高の丁寧な態度で接しなければ。と緊張ぎみに話しかけると、
「私は、ガイア。この神界、そして全ての世界を治めている神です」
という。
ここで、冒頭の場面に戻る訳だ。
僕は神というものを信じていなかった。しかし、目の前には神を名乗るものがいる。そして、彼女はありえないほど美しく、そして神々しい光を身に纏っているのだ。
この光景を見て、神を信じないという人はいないと僕は断言できる。
それほどまでに彼女は美しく、神々しいのだ。
「ガイア様、あなたのような偉い方が、僕のような只の人間になんの御用でしょうか」
そう、もし彼女が自分で言っている通りの偉い神様であれば、僕のような只の人間に用などないはずなのだ。
「玲様、あなたは私が偉いとおっしゃる。しかし、あなたは私とは比べものにならないほど、お偉いのです」
どういうことだろうか。思考が少しの間停止する。僕のような人間が全てを想像した彼女よりも偉いことなどあり得ないはずなのに。
とりあえず今日のうちに投稿します。
さて、玲くんは一体どんな地位にいるのでしょうか?




