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主に会話で成り立つ世界  作者: 何遊亭万年
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由宇と晶の罰ゲーム4

 全員部活に参加が義務付けられた学校の部活動に馴染めない4人が繰り広げる部活動。




 今は楽しい由宇と晶の校内デート。

 ……のはずが晶をお姫様抱っこしながら全力疾走&かくれんぼをさせられている!




「居たか?」


「いや。居ない。」


「こちらに逃げてきたはずだ!探せ!」


「奴を生かしておくな。東海林さんと名も知らぬ美少女とに二股掛けている野郎だ!」


「写真部と新聞部の名に懸けて奴を社会的に抹殺しろ!」


「「「おう!!」」」




 現在校門へ向かって移動中。二人は下駄箱で靴に履き替えるのはあきらめた。

 敵のマークが厳しすぎる。

 靴がある事で、まだ校舎内に居るとカモフラージュも出来るはずだ。

 二人は体育館の渡り廊下から校門を目指す事にする。




「栗戸さん。僕恥ずかしいです。」


「お前と手を繋いで走るより俺が抱えて走った方が速い。それよりも、校門で写真の自撮りを失敗するなよ?このまま一気に駆け抜ける!」


「分かりました。お任せします。」




 由宇が晶を抱えて走り出す。

 それを2階にある部室から司と鶴が見下ろしていた。




「由宇ったら晶を、お姫様抱っこよ。お姫様抱っこ!」


「…晶、ちょっとうらやましい。わたしが一度やってみてもらいたい事の一つ…」


「由宇に頼めば、むしろ向こうから頼み込む勢いでやってもらえるよ?」


「…どうせなら、わたしだけの王子様にやってもらいたい…」


「へぇ。鶴っちって、意外と夢見がちなんだね。」


「…悪い?…」


「悪くない。むしろ良い!」




 極上の笑顔を鶴に向ける司の下を由宇と晶が駆けて行く。




「いたぞ!部室棟の前だ。外に出ているぞ!追え!!」




 由宇と晶を追う人数が五人に増えていた。




「シャッターチャンスだ!東海林司が部室棟の窓にキャミソール一枚で立っているぞ!!」




 由宇が大声で叫ぶ。

 写真部と新聞部の追っ手が止まった。

 それどころか、周りの運動部(男共)の動きも止まり、部室棟に注目が集まる。




「由宇!!あんた後で覚えておきなさい!!」


「そんな恰好でいるお前が悪い!!」




 完全に追ってを巻いた。

 校門で写真を自撮りした後、食堂へとそのまま向かう。

 追っ手の警戒をしていたが、彼らが現れる事は無く、食堂で写真も撮れた。

 再び由宇と晶は手を繋いだ状態へと戻り、後は部室へと帰るだけとなった。




「追っ手がいないですね?」


「ああ。だが油断するな。階段に待ち伏せている可能性もある。」


「少し覗いてみましたが居ないようですよ?」


「よし、慎重に登ろう。」


「「「「この扉を開けてくれ!後生だ!キャミ&スパッツの写真を撮らせてくれ!!」」」」


「どうやら変態達を一か所に集める事だ出来たようだな。問題はどうやって部室に帰る?」


「この状態じゃ無理ですね。」


「一つ方法がある。3階の上の部室の窓から降りる。」


「無理無理無理無理無理ですよ!!」


「上は空き部室だから可能だぞ?」


「そういう意味じゃなくて、物理的に無理ですよ!!」


「やってみなくちゃ分からないだろ?」


 極上の笑顔でサムズアップしながら晶に答える由宇。

 本気で3階から窓越しに2階の部室に侵入するのか?

 それは次回更新へ続く。

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