由宇と晶の罰ゲーム1
全員部活に参加が義務付けられた学校の部活動に馴染めない4人が繰り広げる部活動。
今日は四人集まっての部活動。
座る場所も何となく決まってきた。
一般の部室としては狭いが四人なら十分に広い部室の真ん中に一つ置かれた長机。
一番奥の窓側に鶴。右手側に司。その後ろにはホワイトボード。真向かいに由宇。一番入り口に近い机の端に晶。
部活動は大概、司が入ってきたところで始まる。
いつも行動を共にする由宇も一緒だ。
晶と鶴だけでは部活にならないのは、前回で証明されている。
「部活始めるわよ!」
入って来ると定位置に座りながら声を上げる司。
「晶くん。宿題は忘れて無いよね?時間が無いので制限時間を設けます。五秒ね。」
「えっ。ちょっと待って下さい。」
「5。」
「4。」
「3。ほらカウントは黙っていても進むわよ。」
「2。」
「黒井さん………えっと………」
「質問が出来ていないのでカウント続行します。1。」
「はい。終了!皆さんお楽しみの罰ゲームです!」
「おい。あんまりひどい事はするなよ?」
「そうね。あんたが半分受け持つのなら、少しは晶くんの負担も減るんじゃない?」
「まぁ良いだろう。晶、覚悟しよう。こいつは言った事は可能な限り必ずやる奴だ。」
「栗戸さん……ありがとう。」
晶が胸の前で手を組み、上目遣いで由宇へとお礼を言う。
「ぐヴぁぅぁ!」
「栗戸さん。どうしたのですか?大丈夫ですか?」
「それ以上近寄るな。あまりに理想のショートボブ過ぎて少し幻覚を見ただけだ。」
「罰ゲームが決定しました。晶くんは体操着に着替えてもらいます。由宇、ゲダウト!教室の自分の机にハウス!!準備が出来たら電話で呼び出すわ。」
由宇が呆れ顔で廊下に出て行くと罰ゲームが始まる。
「さて、部室から男が居なくなったところでお着替えしましょうか?」
「僕、男ですよ?」
「大丈夫大丈夫。これからすぐに男の娘にしてあげるからね。早く体操着に着替える!」
部屋の隅で壁を向いて着替える晶。白いワイシャツを脱いで体操着に着替えると、制服のズボンを脱げばそのまま短パン姿になり着替えが終わる。
「うんうん。この恰好だけでも、すでに男の娘よね?鶴っちはどう思う?」
「…世界には自分の理解出来る事が圧倒的に少ない事実を確認中…」
「??どういう事??」
「…晶は男なの?女なの?…」
「れっきとした男です!」
「後は、これを着てね。少し大きいかも知れないけど、多分ウエストも大丈夫そう。」
自分のセーラー服を上も下も脱いで無理やり晶に着させる司。
「東海林さん。止めて下さい。女の子が男の子の前ではしたないですよ!」
「大丈夫。ここには男の子なんて居ないし、あたしはキャミもスパッツもしっかり着ているから何も問題ない。」
「全然大丈夫じゃないじゃないですか!下着同然ですよ!?」
運動神経抜群の司に晶はなすすべなくセーラー服を着させられる。
「うんうん。あたしの方が身長高いから上は少しぶかぶかだけどそれが逆に良い味出しているわ。思った通りよ。スカートのウエストもしっかりいけたわね!」
「…良く似合う…晶は本当に男なの?…」
ガラケーを取り出す司。司はスマートフォンが嫌いである。
「由宇。戻ってきて良いわよ。」
由宇が部室の扉を開けるとそこには彼の楽園が待っていた。
半泣きの晶がセーラー服を着たまま由宇に抱き着いてきたのだ。
「栗戸さん……」
「ぐヴぁぅぁ!晶、そこは是非『栗戸先輩』でお願いする!」
「……変態……」
鶴が夜中に台所へと良く出るGが付く虫を見る目で由宇を罵倒する。
「ぐヴぁぅぁ!黒井さん。もう一度。ワンモア。アゲイン。出来たら敬語でお願いします!」
鶴の由宇を見る目付きは変わらないが、要望には応えない。
由宇と晶の罰ゲームの本番はこれからだが、次回更新へと続く。




