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プロローグ1
ここは何処だろう?寝起きの頭はまだ機能をしてくれない。目の前に広がる石畳の広場。広さはどこかの野球球場ほどあるだろうか。2m程の壁はあるが、観客席もスコアボードもない。
朦朧とした頭で記憶を探る。
確か昨日は会社の接待で飲まされて家の玄関で、、、、寝た記憶がある。とすれば、これは夢だろうか?
改めて周りをみると確かにこの場所は見覚えがあった。最近仕事で出来なくなっていたMMORPGのボスステージに似ている。ここのボスはネットで知り合った友人にボスソロの練習に付き合ってもらっていたところに間違いない。しかし小説で読んだことのあるヴーチャルリアリティなどは現在の科学では不可能であり、実現される見込みはない。
やはり夢なのだろうと途方に暮れていると、今まで『現実では』聞いたことがない咆哮が辺りに響き渡った。