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独身女性の葛藤

独身女性のはじめてのエアロビ

作者: どた

蘭は37歳、独身。

職場と1人暮らしのアパートの往復の毎日。

結婚なんて、とっくにあきらめている。

彼氏はいない。出会いもない。出会いたいとも思わない。

結婚したからといって、幸せになるわけではない。

蘭の両親はお見合い結婚で、特に不仲というわけではなかった。

なぜ結婚に希望が持てないのか、蘭は自分でも不思議だった。

今更、どうにかなるものでもない。

でも、何かしなければ。

そんな焦りは常にあった。


あーあ。

暇だ。

7月の土曜日、蘭は1人暮らしのアパートでくつろいでいた。

今朝の新聞の折込チラシをパラパラめくる。

近くの体育館の教室紹介のチラシに目が留まった。

エアロビのような音楽に合わせて体を動かす運動は鬱にも良いと言われている。

蘭は自分が鬱ではないかと疑っていた。

病院に行けば、鬱病と診断されるだろう。

だが、蘭は病院には行かなかった。

薬漬けになるのは嫌だったからだ。


蘭はエアロビのチラシを見つめ、考えた。

病院に行くよりは、エアロビに行った方が安いよね。

心療内科の受診には3000円くらいかかると言われた。

エアロビは1回500円。回数券を買えば7回で3000円。

どっちを優先すべきか…。

そんなことを考え、1時間が過ぎた。

わからない、寝よ。

蘭は昼寝することにした。

決断できないと、寝てしまう。

睡眠過多だった。


翌日、蘭はエアロビに参加するため、運動着に着替え体育館に向かった。

なぜ参加する気になったのか、自分でもわからない。

暇だったからかもしれない。


はじめての参加だったので、教室に早く着きすぎてしまった。

教室には誰もいない。

蘭は仕方がないので、トイレに行った。

トイレから戻ると、女性が1人座っていた。

60代だろうか。

蘭は思い切って話しかけてみた。

「私、はじめてなんですけど、難しいですか?」

「大丈夫よ。若いんだし。私なんて還暦から始めたの」

「そうなんですか。ずっと動きっぱなしですか?」

「途中、水分補給の時間があるけど。何か、持ってきた?」

「いえ。何も」

「あった方がいいわよ。買ってきたら」


蘭は言われて、自販機に慌てて買いに走った。

あーあ。110円の出費。

蘭は自分でも嫌になるほど、ケチである。

お金が使えないのだ。


自販機で水を買い、戻ってくると人が増えていた。

蘭は、話していた女性にお礼を言い、開始を待った。


エアロビは、意外と楽しめた。

途中、動きについていけず、とまどったが、みんなで同じ動きをする、それがなんだか快感だった。

エアロビが終わった後、隣の40代くらいの女性が何となく話したそうだった。

でも、蘭は何となく話しかけることができず、その女性も話しかけるタイミングを失ったようだった。

失敗。

蘭はそう思った。

こっちから、積極的に話しかけなければ、何も変わらない。


ケチな蘭は回数券を買ったので、あと6回は通おうと思った。

継続することで、何かが変わるかも。

今日の失敗は今日の失敗。今度とり返そう。

そう思った。

とにかく、書き続けようと、書いてみました。

自分ではまったく納得できない作品です。

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