第9話〜夏休みだもん、ハジけましょうよ〜
『もぉテンションMAXだぁぁーー!何?何これ?周りはビキニのお姉様だらけじゃないですか!』
「海だ海だ!さっそく泳ごうぜ、明!」
『待ちたまえ匠君。それより先に、拝まなくてはならないものがあるのでは?』
「おっと忘れてましたよ隊長!」
「「「お待たせぇ〜☆」」」
『ん〜☆夏は良いですな』
「ちょっと…明!変な目で見ないでよ!」
〜ドス〜
うん。久しぶりの鉄拳だ。
もう夏休みに入った事だし、俺、匠、舞、正美、友美ちゃん…あと舞の彼氏の岩瀬 亮太の男女六人で海に来ている。
しかし、ムフフですな。皆様の水着姿…たまりませんなぁ。
「まぁ、私まで誘ってくれたのは嬉しいから許すけど」
もう殴ってますよ、舞さん。
『リョータ…だよな?まぁ、ヨロシクな。新キャラなりに俺にイジられてもらうぞ?』
「…ケッ」
リョータ君、無愛想ぉ〜。
そんな態度だと
『ちょっと舞さん!リョータったら女の子が着替えてる間に
「今なら舞がいないから好きな事しほうだい触り放題だぁ☆ホホホォイ」
とか言ってナンパしてましたよ?』
と舞に耳打ちしてあげた。
〜ドスン〜
効果音が強くなりましたね。しかも殴られたの僕ですか?
「リョータはそんな事しないわよ!」
リョータって奴、よくこの暴力女と付き合えてるな。
「みなさん、パラソルとシートひきましたよ☆」
さすが友美ちゃん、気がきくね☆
「日焼けオイルあるから焼きたかったらウチと焼くケロ〜☆」
だまれゲロゲ〜ロ、とっとと平泳ぎしてこい。
「それにしても暑いわね…明、ラムネ買ってきて」
それは彼氏であるリョータに頼みなさい、舞さん。
ってか…どうも俺と舞がしゃべる度にリョータに睨まれるんだよなぁ。
もしかしてこいつ妬いてんのか?
まぁいいや、とりあえず遊ぼ。
「砂風呂やりたいケロ〜」
『じゃあ、匠でも埋めるか』
「なぜ俺!?ちょ…待……うわあぁぁぁ」
俺は匠を首しか出ない状態まで砂に埋めた後、偶然にも持っていたミカンを匠の頭の上に乗せた。
『第一回、チキチキ!鏡餅割り大会〜☆』
「おかしいから!スイカ割りじゃないの?ってか動けん!!」
『はい、友美ちゃん。この釘木づちであのお餅を思いっきり叩くんだよ?』
「なんで木づちに釘ついてんの?そんなん持ってくんなよ!ってか俺は餅じゃねぇ〜!」
『うるさい餅だな…ムンッ!!』
俺はミカンを握り潰し、皮から出る果汁を一滴もこぼさぬように匠の目に注いであげた。
「ひ…ひあぁぁ!」
今回は前回と違って体の自由が効かないため、手でふく事もできない匠は、なす術もなく泣き叫んでいた。
『よし、飽きた。かき氷でも食いに行こうぜ☆』
「「「お〜う☆」」」
五人は海の家へ。そう、敗者は去るのだ。
海の家の前に人だかりができている。何やらコメディーの前触れだ。
「さぁ〜かき氷早食い大会だよ。優勝者には賞金五万円が出るよ☆」
「面白そうじゃない。明、あんた行きなさいよ」
『まかせな舞。俺は地元の一部じゃ
「氷荒らしの明さん」
と呼ばれた男だぜ?』
「待て…俺も出るぞ」
やっとリョータがしゃべったね。
「リョータ…あんた、冷たいの苦手じゃないの?」
「かき氷が食えないで…何が男だ」
なんか勘違いしてるぞこいつ…。
「お前には負けん…」
恐ッ!
なんでこんなムキになってんのさ。
「さぁ〜参加者十名が揃ったね。ルールは簡単!この巨大かき氷を1番に食べ切った人が優勝だ」
うん、想像してたけどこれはデカすぎるよね。
なんでかき氷がごみバケツ一杯に入ってんの?
きたなくね…?
「ちなみに参加費は一人五千円ね」
言うの遅いから!
くそ…何がなんでも負けられねぇ!!
「よーいドン!!」
『うぉぉぉ!どぅぉぉぉ!ひぃやぁぁぁ!!』
冷たい…。ってかシロップなしってキツくない?
しかもそこらに原形のままの氷がゴロゴロ入ってるんだけど…。
次々にリタイアしていく参加者達。普通こんな量食えないよな。
残ったのは俺とリョータ、あと一人は家族連れのパパの三人。
〜明VSリョータ〜
「シャリシャリ…お前には…シャリ…負けん!」
『ガリガリ…口ほどにもないな…ガリ…量が減ってねぇぞ?』
…あれ?
原形のままの氷が入ってるのって俺だけじゃん!
「シャリ…虫歯に…しみる」
情けねぇ〜〜!!
〜明WIN〜
よし、もう楽勝でしょ。残りはあと少し!
相手はまだ半分以上残ってるパパさんだけだしな。
〜明VSパパさん〜
『ガリ…あきらめた方が良いっスよ?ガリガリ…もう俺の勝ちっぽいし』
「ゴク…私達は、海に心中しにきたんです。ゴクゴク…でも、この五万円さえあれば…」
おかしいね。まずなんでパパさん原液シロップなの?
しかも心中って…五万円じゃ足りないでしょ。
でもなぁ…聞きたくない事聞いちゃったな。
俺が勝ったらあの家族死ぬんでしょ?
あの小さいお子さんの将来はどうなんの?
「ゴク…お願いです。ゴクゴク…リタイアしてください」
『パク…ガリ』
俺はためらいもなく最後の氷を口に運んだ。
「優勝は…最後に鬼のような卑劣さで勝った明さ〜ん☆この賞金は何に使いますか?」
『そうですね…とりあえず高校生らしく新作の北斗の拳S○でもやりますわ』
「はい、そんなくだらない事のために一家の生命を経たせた明さんでした。ではシーユーネクストタイム☆また次回をお楽しみに♪」




