第7話〜やっと新キャラが出てきましたが場繋ぎのため二度目の登場は難しいです〜
「本当か…?」
『なんだよ匠。朝っぱらから顔近いって!』
「第6話の題名…本当なんだな?」
『第6話の題名?いきなら何言い出すのこいつ』
「とぼけんな!お前友美ちゃんに何しやがった!」
あ〜嫌だねぇ、モテない男は。
『…フッ』
「フッじゃねぇよ!俺なんか昨日一人で鏡餅と呼ばれた男を見てたんだかんな!」
こいつ見ちゃったんだ!
「マジ泣けるよぉ〜感動したよ…主人公に会ってみてぇよ!」
感動系なんだ!!
ってか鏡餅ってお前だよ?
「匠も見たんだ?私も見たんだけど…あれは泣けるわぁ〜」
俺と匠の会話にいきなり入ってきたのは…知らん!
誰だこいつ!?
「なんだよ明、知らないのか?同じクラスの正美だよ」
「ウチの事知らないとかマジショックで意味がプなのれすケロ〜」
うぜぇこいつ!
意味がプってなんだよ!
今はやりのギャルって奴ですかね?
金髪に日サロ行きまくりの肌に超短いスカート。携帯にはストラップやらが大量に付いている。
なんでこいつは山崎に注意されないんだろ?
「んでさぁ〜タクミン」
タクミン!?
匠の事ですか!?
って事は僕はアキラン?
テヘッ☆
「明なんかほっといて、鏡餅になった男!マジヤバイよねぇ」
俺の呼び名はそのまんまかい!
「あぁ、特にクライマックスのシーンで男の頭にみかんが乗る所なんか涙止まんなかったよ」
それで涙出るの!?
ってかなんだそのクライマックス!!
「マジあの主人公に会ってみたいって感じだケロ〜」
正美の語尾うぜぇ〜…。
ってか主人公のモデルになった奴が目の前にいるから!
「おはよぉ〜明☆昨日マジ意味がプだったけど楽ピカチューだったケロ〜」
友美ちゃん、ギャル語うつってるから!
仲良く二人でしゃべっていると背後に殺気大オーラを感じた。
「許さん…俺は許さんぞぉ〜。コメディーに恋愛を持ち込んじゃぁいけないなぁ」
「そうだケロ〜」
『うっせぇ、匠!てめぇはゲロゲ〜ロとヨロシクやってろ!』
俺は偶然にも持っていたミカンを匠の頭に乗せ、合掌した後、全身全霊の握力でミカンを握り潰してやった。
ミカンの汁が垂れて目に入ったのか、匠は叫び、もがいていたが俺には関係ない。
そう、弱者は捨てるのだ。
俺は友美ちゃんと誰にも邪魔されない屋上へと向かった。