第5話〜自然と僕はツッコミ役になってきましたね〜
「さぁてそれでは授業を始めるぞ。委員長、号令を」
いや、三人しかいないクラスに委員長も何も…
「起立!」
いた!!
ってか人数めっちゃ増えてんじゃん!!
ス○ブラ風の奴らも帰ってきたのね…。
「礼!!」
〜ペコッ〜
「着陸!!」
〜プシュウゥ〜
…やっぱこのクラスおかしいね。
「転入したばかりでさっそくだか…友美、教科書に書いてある文字…読めるか?」
馬鹿にしすぎだろこの先生!!
いくら友美ちゃんが天然でも…
「…読めません」
読めないんだ。君高校生?
「あ…でも、この光ってる文字だけなら読めます。えっと…ザケ」
それ魔本だろ!
ってかパクりすぎだから!
「ゴメンゴメン、それ先生の魔本だった」
えぇ〜、先生もしやスゴい人なの!?
「今日の所はすまないが、明!教科書を貸してやりなさい」
『あ、はいょ』
友美ちゃんに教科書を渡す。その時に偶然にも手と手が触れ合った。
『お…』
なんだか意識してまうなぁ〜おぃ。
「サンクス、鏡餅さん」
古いなサンクス!
ってか鏡餅は俺じゃないから!!
「それじゃ32ページに書いてある文を読んでくれ」
あ…ヤベっ。
今英語の授業なのに国語の教科書渡しちゃったよ!
どうしよどうしよ…
「テープは嫌い」
読み始めちゃったよ!
つうかなんだその題名!!
「私はテープは嫌い…物と物をくっつけるまでは良い。
でもこれを人間に例えると、好きな子同士をくっつけようと協力する人…そいつがテープ。
くっついた後…離れた時…テープはどっちかにくっついてるでしょ?
付き合った後…別れた時…そいつは好きだった人と付き合ってませんか?
私はテープが嫌いだ…」
…悲しいなこの国語!!
きっと書いた人、協力してもらってた人に付き合ってた子を奪われちゃったんだな。
ってか今英語の授業だから!
今に先生からツッコミが…
「素晴らしい…」
えぇ〜!!
「英文を訳してくれたんだな」
違うだろそれ!
こんな文章英語の教科書に載んないから!
「先生なぁ…英語嫌いなんだよ…。だってここは日本じゃないか」
お前英語の教師だろ!
そんな英語嫌いの生徒が言うような事言ってんなよ!
「先生なぁ…映画監督になりたかったんだ」
語り出しちゃったよ!
授業やれよ!!
「その時初めて作ろうとしたのが…テープは嫌いだったなぁ」
先生が書いたんだこれ!
「…先生」
辞めようぜ!
クラス全体がしんみりな空気になるの辞めようぜ!!
「レンタルショップで借りて見る事!今週の宿題だぞ☆」
映画化されてたーー!
「ねぇ、明さん。今日の帰りにいっしょに見ませんか?」
マジですか!?
友美ちゃんからデートの誘いが!
ってか俺の事、鏡餅じゃないって認めてくれたんだ。
『僕、映画大好きぃ〜☆』
反応が匠とかぶってしまった…。
次回はドキドキのデートだよ♪