第22話〜輝け世界の明〜
「明…!明ぁーー!」
…誰かに呼ばれている気がする。俺は、どうなったんだっけ…真っ暗な部屋。
そうだ、俺は追っ掛けのファンに捕まった。全く、そんな部屋に無理矢理誘わなくっても良いのに。真っ暗な部屋は恥ずかしがり屋さんなのかな?
電気を消した時にうっかり寝てしまうなんて俺としたことが…。
さぁ、俺はいつでもOKだぜ。熱い夜にしようじゃないか。
ムムっ、かすかに見えるあの光は蝋燭か!?
まさか…いきなりそんなプレイを求める気なのか!?
変な三角の椅子に座らされて変なムチで叩かれて
「気持ち良いか?」
なんて聞かれたらどうしよう…。
そんなもん…気持ち良いに決まってるじゃねぇか!!
「いい加減起きろ!」
『ぐはぁッ!』
腹に激痛が走り意識が返った俺の目には、リョータの姿があった。
『嘘だろ!?俺はリョータと禁断の階段を上ってしまったのか!?…もういいさ、開き直ってやる!さぁリョータ…好きにしたまえ』
「何気持ち悪い事言ってんだテメェは!」
もう一発腹に鉄拳をもらった俺はようやく地下に落ちた皆を助けに来た事に思い出した。
まぁ、こんだけ更新が遅かったら忘れるよね。
やはり匠以外が落ちた部屋はいっしょで携帯のライトを頼りに舞達と友美ちゃん達は合流したみたいだ。
「相変わらず怖いのが嫌いなんだな、明は…」
『怖くなんかねぇよ、ただちょっと恐かっただけだよ!』
「漢字違うだけで意味大体いっしょだから!」
「はいはい、お決まりの漫才は良いから。あとは匠だけね、無事でいてくれればいいけど」
舞に止められた俺達はようやく匠を助け出す事になった。
「とりあえず一旦出ましょう。匠さんの落ちた部屋はここからは行けませんから」
今はユキちゃんだけが頼りだ。俺達一同は第二の部屋を後にした。
途中で、人の骸骨みたいな物体が目に映ったがきっと気のせいだろう。
決して脱出できずに飢え死にしたなんてありえないのさ。
「また失神するなよ?ストーリーが進まないからな」
今はリョータに反論する余裕もない。一刻も早く出たい。
俺のこの思いが作者に通じてか、それとも場繋ぎができる程の文章力がないためか、あっさり外に出た。
しかし、匠の部屋に行く事が真の恐怖の幕開けとは…誰も気付かなかった。