第65話 バトルスタート
横濱に戻ってきたわたしたちを、鬼達が待ち伏せしていた。
だが集中モードを使うことで、敵の居場所を割り出す。
「えるの魔法矢が火を噴くですぅ!」
「そのまえに、エルさん。わたしが投げたものを、矢で打ち抜いてくださいね」
「ふぇ……?」
わたしは錬成スキルで作ったそれを、空中に放り投げる。
「皆さん、耳をふさいで! 目を閉じて!」
わたしは投げて叫ぶ。
一郎達は困惑してる様子。
エルメルマータはわたしの投げた瓶を、魔法矢で打ち抜く。
カッ……!
キィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!
「うぎゃぁああ……! ものすごい音ですぅうううううううう!」
激しい音、そして光が周囲に広がっていく。
閃光手榴弾だ。
錬成スキルを使えば、この程度の現代兵器も簡単に作れる。
鬼は閃光手榴弾を受けて、完全にひるんでいる様子だ。
「さ、エルさん、二葉さん、出番ですよ」
「うう~……お耳がいたいですぅ~。こういうことするなら、事前に言ってもらわないとぉ」
エルメルマータがブツブツ文句を言いながらも、麻酔矢で、敵を無力化していく。
二葉は鬼化して、敵陣に突っ込む。そして手刀を首後ろにたたき込んで、倒していく。
「す、すごいや……敵の方が数多いのに、こっちのほうが優位に戦闘を進められてる」
「セントリアさんのあの光の爆弾のおかげですぅ~」




