ドローン
情報収集のため、マギア・クィフの治療院を目指すことにした。
「マギア・クィフの情報ないんでしょ~?」
と藪から棒に、エルメルマータがわたしに言う。
「そうですね」
「いつもみたいに、知識無双! ができない。となると、えるがお守りしないといけない場面が増えますね~♡」
……なんで嬉しそうなんだか、この子は。
「戦闘において、センちゃんは知識を武器にしていた~。しかし~。それが封じられてる今~。頼れるのはえるだけ!」
たしかにマギア・クィフは秘匿性が高く、中の情報ってやつが、外に出ない。
が。
「この町ってドローン開発してましたよね」
「そうね」
ほえ……? とエルメルマータが首をかしげる。
「どろーん?」
「エルさん、上。二時の方向」
見上げると、そこには、プロペラが4枚ついた、ドローンが飛んでいた。
で、ドローンには魔法銃もついてる。
「なんですありゃあ!?」
「ドローンですよ。ほら、狙ってきますので、打ち落としてください」
「こんにゃろー!」
エルメルマータが魔法矢で狙撃する。しかし、すかっ、と避けられてしまった。
「エルさん、魔法は感知されてしまうので、通常の矢を使ってください」
「何で以下略ぅ~」
なんでそんなことを知ってるのか聞きたいんだろう。それはもちろん、このゲームのことを、何でも知ってるからだ。
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