違い
イオの氷結によって、魔導人形が動かなくなった。
「はえー……。魔導人形っていうんですねぇ~これぇ~」
凍り付いた魔導人形を、エルメルマータがツンツンとつつく。
「ってそもそもなんですぅ?」
「魔法で動く特別な人形よ」
「はーえ……人形……どう見ても人間にしか見えないですぅ~」
マギア・クィフ製の魔導人形は、実に精巧な造りをしており、一般人と見分けがつかないほどだ。
「これ……危険ですぅ~」
「危険?」
イオが首をかしげる。ああ……。
「人間そっくりですからね。間違えて撃っちゃわないか、心配なんでしょう」
「ですぅ~。梓弓は敵に反応しますしぃ~。襲ってくるのが人間か、魔導人形かわからないですぅ~」
まあ、殺傷能力を落とした魔法矢で対処すれば良いとは思うが、それでは魔導人形だった場合、無力化はできない。
「マギア・クィフの魔導人形職人でさえ、人間と見分けがつかないくらい精巧に作られてるからね。一般人じゃ見分けは無理よ」
「はう~。困ったですぅ~」
わたしは、ゲーム知識を授けることにした。
「そんなときは集中モードですよ」
「目に力を込めると敵が見えるっていう、あれですぅ~?」
「ええ。魔導人形は物としてカウントされるから、カーソルが表示されません」
じっ、とわたしが魔導人形に集中モードを使う。
エルメルマータも同じことを試す。
「ほんとだぁ! これなら迷わず撃てるです~!」
するとイオが、困惑気味にわたしへ尋ねる。
「なんで、職人ですら見分けるのが難しい魔導人形と人間の区別がつくのよ……」
「まあ、見分け方を知ってるからとしか」
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